工進エンジンポンプ

工進エンジンポンプとは

工進エンジンポンプとは、株式会社工進が販売するエンジン式ポンプの総称です。高出力により、強力に液体を吸い上げ、吐出させることができます。基本的に川や雨水などの真水のみ使用可能です。

海水や温泉、または薬剤調合液の使用により故障を誘発する恐れがあります。カプラ式で簡単に確実にホース接続し、漏れの心配がありません。作動音も静かで隣接する民家があっても問題ありません。400L/minから1000L/minのと出力を保持します。

工進エンジンポンプの使用用途

工進エンジンポンプの使用方法は、タフな吐出量を利用し、主に農地への散水、水田の灌水に使用されています。特に、散水口をスプリンクラー形状にすることで、広範囲に均一に散水することが可能です。

また、吐出形状をシャープにすることで、吐出力を増強させることができます。これにより、泥が固着した農機、道具、建機を効率良く洗浄することができます。また、機具に関わらず蓄舎、家など建物の周囲の洗浄にも活用されています。積雪のある地域では融雪用に利用することもあります。

エンバー

エンバーとは

エンバー(エンバー®MC)とは、芝生用の殺虫剤です。エンバーの有効成分は、ピレスロイド系化合物であるペルメトリンです。エンバーのその他の成分として、エンバー中に、水や有機溶剤などが全体の90%の割合で含まれています。

エンバーは、液剤タイプのマイクロカプセル製剤です。エンバーの形状がマイクロカプセルであるため、魚毒性・薬害の軽減を可能とし、また、散布後の残効性・耐雨性が向上します。そのため、エンバーは、環境に比較的優しく、さらに、殺虫効果が長く続くという特徴をもちます。

エンバーの使用用途

エンバーは、芝生用の殺虫剤です。そのため、エンバーは、ゴルフ場の芝などによく用いられています。

エンバーの使用方法として、まず、エンバーを500倍から2000倍の希釈倍率で希釈します。その希釈エンバーを芝生に直接散布します。

エンバーの適用害虫として、シバツトガ、スジキリヨトウ、タマナヤガ、ケラなどが挙げられます。

エンバーの使用上の注意点として、使用時期と使用上限があります。エンバーは、害虫が発生した初期に使用し、最大で3回までの使用に留める必要があります。

スイカネット

スイカネットとは

スイカネット

スイカネットとは、口紐付きのネット袋で、野菜や果物の収穫物の小分けや保管、運搬用に使われるネットです。

名前の通り、スイカなどの作物を入れるために使われるスイカネットですが、スイカネット以外にも野菜ネット、ネット袋、出荷ネット、収穫ネットなど様々な名前で呼ばれます。

スイカネットの使用用途

スイカネットは、収穫した作物を入れて保管したり、運搬したりする際に使用します。また、スイカネットを使用することで、スイカやメロンなどの空中栽培も可能です。

スイカネットを空中栽培する場合は、小玉スイカが適しています。

スイカネットの種類

スイカネットには、特徴や大きさによって様々な種類があります。吊り下げられるように紐が付いたもの、小玉・中玉・大玉サイズのものなど、種類はさまざまです。

また、ネットの色にも様々な種類があります。スイカの場合は鮮やかに見えるよう、赤や緑、白のネットが使われることが多いのが特徴です。

スイカネットの選び方

中に入れたい作物の大きさに合わせて、適切なサイズのスイカネットを選ぶことが大切です。また、色についても、中に入れる作物の外観に合わせて適切なものを検討する必要があります。

例えば、玉ねぎ用のネットとしては、玉ねぎが鮮やかに見えるオレンジ色のネットが一般的です。

スイカネットの特徴

長所

1. 通気性が優れている
スイカネットは通気性に優れているため、収穫した作物を保管するのに適しています。また、スイカネットを用いた空中栽培では、作物が地面と触れないため、接地面からの腐食を防ぐ効果も期待できます。

2. 重量のある作物にも耐えられる
スイカネットは耐久性にも優れているため、スイカはもちろん、メロンやカボチャなどの重い作物に対しても利用できます。

3. 作物の落下を防ぐ
スイカネットを用いることで、運搬時などに作物の落下を防ぐことができます。

4. 空中栽培ができる
スイカネットの活用方法として、空中栽培があります。スイカの栽培方法としては地植えが一般的ですが、空中栽培を活用すると効率良く栽培できます。

短所

1. 作物を保護できない
スイカネットのデメリットとしては、中に入れた作物を完全には保護できないことが挙げられます。そのため、中に入れた作物に衝撃を与えないよう保管することが必要です。一般的に、スイカを出荷する際は、ネットキャップに入れる場合が多いです。

2. 害虫や鳥獣から保護できない
害虫や鳥獣から保護できない点も、スイカネットのデメリットとして挙げられます。特に、湿度などが原因で傷んだ作物は、害虫や鳥獣が好むニオイを発生する場合があります。

害虫や鳥獣による被害は、後処理に手間や労力がかかるケースが多いです。このような被害から作物を守るためにも、収穫前後は適切な管理を行うことが大切です。

スイカネットのその他情報

スイカネットの空中栽培

空中栽培とは、作物を空中で育てる栽培方法です。省スペースでも栽培が可能なため、家庭菜園などでも活用されています。スイカの他、メロンやカボチャなども空中栽培が可能です。

空中栽培の最大のメリットは、省スペースで栽培できることです。通常スイカは地面に這わせて栽培するため一定の土地が必要ですが、空中栽培ではベランダなど比較的狭いスペースでもスイカを栽培することができます。

この他にも、スイカネットを利用することで太陽光を最大限に利用できること、スイカの位置が上がるので作業しやすくなることなどがメリットとして挙げられます。空中栽培のデメリットとしては、スイカネットが耐えられる範囲の大きさまでしか栽培できないことが挙げられます。

それ以上に大きく栽培する場合は、しっかりとした支柱やある程度のスペースが必要になるため、追加で道具を準備することが必要です。また、ベランダなどで空中栽培をする場合は、鳥獣対策を検討しておくことも大切です。

ラップカッター

ラップカッターとは

ラップカッター

ラップカッターとは、業務用の包装フィルムや家庭用ラップを、簡単かつ効率的に切断するための包装機のことです。

食品などをフィルムで包んだ後の切り離し作業が容易になります。また、業務用のラップカッターには、太さのある業務用フィルムが設置可能で、包装作業の効率が格段に上がります。

ラップカッターの種類によっては熱板や熱線などの加温部が備わっており、ラップ同士の定着も可能です。

ラップカッターの使用用途

ラップカッターは、食品業界で業務用フィルムと併せてよく使用されており、現場によってはパッカーやラッパーと呼ぶこともあります。ラップカッターが使用される一例として、スーパーマーケット、食品工場、農家、レストランやカフェなどの飲食店が挙げられます。

市販のラップをセットして使えるラップカッターが販売されており、家庭でも使用可能です。

ラップカッターの特徴

ラップカッターは、製品によって多少違いはあるものの、フィルムを設置する部分・作業台・刃・熱板で構成されており、シンプルな形状が特徴です。

長所

ラップカッターは、簡単かつ直感的に使用できる点が長所です。また、両手でフィルムを引っ張れるため、対象物を裏返したり手首を返したりして切断する必要がありません。大量の包装作業をしても、腱鞘炎になりにくいです。

切断面が綺麗で、正確な切り口に仕上がる点も長所です。ラップカッターには専用の刃が固定されており、フィルムを滑らせるだけで均一な切り口を実現できます。

さらに、手間なく短時間でラッピングできるため、食品の鮮度を落とすことなく、包装作業の効率が向上します。

短所

ラップカッターの短所は、一部の製品では切断できるフィルムの幅や厚さに制限がある点です。特に厚手のフィルムや幅広のフィルムに対応していない場合、切断が困難になる可能性があります。

また、長期使用にあたり刃の交換が必要ですが、交換の手間や費用がかかることも短所の1つです。

ラップカッターの種類

1. 業務用

業務用のラップカッターの種類を大きく分けると、加温するための熱板や熱線が付帯しているタイプと、付帯していないタイプがあります。ラップカッターの対象物は野菜類がほとんどです。多くの消費者の手が触れるスーパーマーケットでの販売に使用する際は、ラップが外れる可能性があります。

ラップが外れないよう、熱板付きのラップカッターを使うのがおすすめです。熱板が付帯していないラップカッターは電源を必要としないため、手軽に設置できる利点があります。フィルムを熱で定着する必要がない場合や、レストランなどで野菜を冷蔵庫保管する場合に便利です。

2. 家庭用

家庭用のラップカッターには、単に市販のラップを入れるケースタイプや、スライド式の刃で切断できるタイプがあります。また、製品によっては、裏面に磁石や吸盤が付帯しており、冷蔵庫などに設置して両手で包装することが可能です。

家庭用のラップカッターは100均やホームセンター、通販サイトなどで購入できます。ケースタイプのラップカッターよりも、スライド刃が付帯したタイプのほうが綺麗に切断できる傾向にあります。

ラップカッターの選び方

ラップカッターを選ぶ際には、使用するフィルムが切断可能な幅や厚さに見合っているか、製品サイズに注目してください。厚手のフィルムや幅広のフィルムを使用する場合には、対応したラップカッターを選ぶことが重要です。

また、安全な操作を実現するためには、刃が隠れる保護カバーや指を守る機構が付いているかもポイントです。特に家庭で使用する場合には、子どもやペットの安全を考慮する必要があります。

ラップカッターは単独で販売されるだけでなく、フィルムとセットで提供されることもあります。大量の包装作業を行う場合や自動化を図りたい場合には、ラップカッターとフィルムをセットで購入するのがおすすめです。

ラップカッターのその他情報

業務用ラップカッターの使い方

まずは、ラップカッター本体に正しい向きでフィルムをセットします。野菜などの対象物にフィルムを被せて必要な分だけフィルムを引き出したら、ラップカッターの刃でフィルムを切断して包みます。

コツは、フィルムを切断後に熱板で圧着する前に、フィルムを軽く左右に引っ張ることです。フィルムに張りが出て野菜の形状が明確になり、見た目が美しくなります。

ベトファイター

ベトファイターとは

ベトファイターとは、農作物に使用する農薬で、殺菌剤の1つです。

べトファイターの形状は顆粒状になっていて、水に溶かして使用するため、顆粒水和剤に分類されます。顆粒水和剤は水にいれると速やかに粒が崩壊し水と混ざり、泡立ちが少ないのが特徴です。

また、農作物のべと病や疫病に対して高い予防性と残効性 (散布した農薬の効果が持続する期間) の長さも特徴の1つです。べと病、疫病ともに玉ねぎ、カボチャ、ダイコン、ブロッコリー、馬鈴薯、ハボタン、ブドウなどさまざまな野菜や果樹、花きに発生するため、べトファイターでの科学的防除が有効に活用されています。

ベトファイターの使用用途

ベトファイターを使用する大きな目的は、登録がある適用作物のべと病、疫病の予防のためです。

1. べと病

べと病は、カビ (糸状菌) による病気で、農作物の葉に白や黄色の斑点が発生します。症状が進行すると葉に黒い病斑ができたり、葉の裏にカビが発生したりして、最悪の場合は株が枯死してしまいます。

べと病は湿度が高く、気温が低い時期に発生することが多いです。特に梅雨の時期や秋雨の時期に多く発生が確認されていて、一気に広がってしまうため注意が必要になります。
また、株の根本に枯れ葉などがあり、風通しの悪い環境や水はけの悪い土壌などでも起こる可能性が高いです。

カビ (糸状菌) が原因の病気なので、殺菌剤を散布すると高い予防効果になります。殺菌剤以外の方法で予防する場合は、風通しをよくするため株間を広げたり、根本の枯れ葉を片づけたりします。また、土の中にいるカビ (糸状菌) が雨などによる水はねで農作物にかからないようにマルチングをすることも効果的です。

2. 疫病

疫病もべと病と同じくカビ (糸状菌) が原因で発症する病気です。初期症状は葉に水がしみたような褐色や黒色の斑点ができたり、乾燥していると葉が茶色く枯れたようになります。症状が進行すると果実が腐敗したり、葉の斑点にカビが発生したりし、最悪の場合は株が枯れてしまいます。

ナスやトマト、馬鈴薯などナス科の作物は特に疫病に罹る可能性が高いため注意が必要です。発生条件もべと病と似ていて湿度が高く、気温が20℃近辺で発生しやすいと言われています。べと病同様、梅雨の時期と秋雨の時期は発生条件に近いので注意が必要です。

カビ (糸状菌) が疫病を引き起こすため、殺菌剤を散布すると予防効果が高いです。また、病原菌が土の中にある植物の残渣などで生息しているので、一度でも疫病に罹ってしまった農作物の残渣は畑の土と混ぜ合わせずに、畑の外に持ち出して処分することが大切です。

べトファイターの特徴

長所

  • 高い初期感染抑制効果があるため、植物内に病原菌が侵入後 (病徴発現前) でも発病を抑制することができる。
  • 浸達、移行性に優れているため散布のむらができてしまっても、植物全体に薬剤の効果がいきわたり、植物内外で高い予防効果が期待できる。
  • 登録作物によっては、使用時期が収穫の前日までなので散布から出荷の流れがスムーズに進む。

短所

  • 薬剤や散布機などコストがかかる。
  • ホウレンソウやハクサイなど冬場によく栽培される農作物の作物登録が少し少ない。

ベトファイターを選ぶ際は、コストに見合う成果がでるか検討することが大切です。

べトファイターのその他情報

使用上の注意点

  • ボルドー液などのアルカリ性農薬と混ぜて、一緒に散布することはできません。
  • 1回の栽培において、使用できる回数が決まっているので注意が必要になります。また、同じ成分の農薬 (シモキサニル、ベンチアバリカルブソプロピル) では総使用回数が決まっているので、他の農薬散布回数にも注意が必要です。
  • 有効年限が製造から3年となっているので、有効年限内に使い切る必要があります。
  • 散布時は手袋やマスクなどを着用し、目や鼻、肌に直接かからないよう注意が必要です。

芋洗い機

芋洗い機とは

芋洗い機とは、容器の中に水と芋を入れることで、水流を起こして芋を洗う機械です。

手で洗うよりも手間がかからず、多くの芋を洗う際に重宝します。また、手動式の芋洗い機もあり、使用用途や場面に応じて、さまざまな製品を使い分けることができます。

芋洗い機の使用用途

芋洗い機は、芋を洗うときに使用されます。生産場において、ジャガイモやサトイモについている土を洗い流したい場合に、芋洗い機を使えば1つ1つを手で洗う必要がないため、効率的に芋洗いを進められます。

芋洗い機の特徴

長所

芋洗い機の長所として、効率的に芋を洗うことができることが挙げられます。農地から掘り起こした芋を1つ1つ、手で洗うことは非常に大変です。その点、芋洗い機があれば、複数個の芋を一気に洗えるため、作業時間の短縮につながります。

また、芋を洗うときに、冷たい水に手をつけなくて済むので、労力の面でもメリットがあります。サトイモに関しては、土の洗浄だけではなく、皮をむくことも可能です。サトイモは皮むきが大変なイメージがありますが、芋洗い機でその悩みが解決できる場合もあります。

短所

芋洗い機の短所として、種類によってコストの差が大きいことです。例えば、手動の芋洗い機か自動の芋洗い機かによって、導入コストは大きく変わります。

自動の芋洗い機には、数個単位で洗浄する機器から、業務用で大型の機器まであります。数個単位の小さい芋洗い機であっても、数千円〜の機器が多いため、導入コストと作業コストを含めて、導入を検討することが大切です。

芋洗い機の種類

芋洗い機には、芋洗いを自動で行う機器と、手動で行う機器の2種類があります。それぞれ特徴が異なるため、事前にしっかり把握しておくことが大切です。

1. 自動芋洗い機

自動芋洗い機は、その名の通り、自動で芋を洗ってくれる機器です。一口に自動芋洗い機といっても、さまざまな種類があります。具体的には、1度に大量の芋を洗う業務用の機器や、1度に数個の芋を洗う機器などです。

特に、業務用の自動芋洗い機は、大量の芋をきれいに洗えるように、ブラシが設置されていて、洗う場所に応じてブラシの形状や水圧を調整しています。芋の形状に合わせて、機器の設計が行われています。

きれいに効率的に芋洗いを行うことができますが、導入コストが高い場合が多いため、よく検討してから決めることが大切です。

2. 手動芋洗い機

手動芋洗い機は、ハンドルを回すことで容器内に水流を起こし、芋についた土を落としてくれる機器です。電気が不必要のため、場所問わず使えるうえ、電池の残量も心配ありません。

手動の芋洗い機は、手動で機器を動かすので、少量の芋を洗うのに適しています。1つ1つの芋を洗うのは面倒くさいけど、手軽に数個を一気に洗いたい方におすすめです。

芋洗い機の選び方

芋洗い機は使用用途や保管場所などに応じて、適切な機器を選ぶことが大切です。

1. 使用用途

芋洗い機をどのように使用するかは、1つの選ぶ基準になります。例えば、農家で大量の掘り起こした芋を一気に洗浄したい場合は、作業時間や労力がかなりかかるため、自動の業務用芋洗い機がおすすめです。

一方で、家庭菜園で数個の芋が、少しずつ収穫できるときは、業務用芋洗い機は必要ありません。電池式の小さな自動芋洗い機か、手動の芋洗い機の方が導入コストも抑えられます。

2. 保管場所

芋洗い機によっては、大きな機器もあります。芋洗い機を保管できる場所は限られているため、芋洗い機の大きさに応じて、購入する機器を検討しましょう。大きな業務用自動芋洗い機は、電源タイプであることが多く、雨が当たらないように保管をする必要があります。

また、小さな芋洗い機であれば、ある程度のスペースがあれば対応できますが、素材がプラスチックのことも多く、直射日光が当たる場所では劣化する可能性があるため、保管場所の選定には、芋洗い機の素材にも注意が必要です。

クレフノン

クレフノンとは

クレフノンは、白石カルシウム株式会社が販売する炭酸カルシウムを有効成分とする水和剤です。有効成分は天然物で白色の粉末状であり、化学合成ではないため、特別栽培農産物において化学合成農薬としてカウントされません。このため、日本農林規格(JAS)の有機農産物栽培においても使用することができます。

主に、野菜の銅水和剤の薬害軽減、殺菌剤による果実の表皮障害防止、みかんの浮皮の軽減、柑橘類の着色促進に用いられています。

クレフノンの使用用途

クレフノンとは、炭酸カルシウム水和剤のことであり、農業や家庭菜園・園芸などで用いられます。
具体的な効果・適用内容としては、以下の様なものが挙げられます。

  • 野菜類:銅水和剤による薬害の軽減
  • 柑橘類:着色の促進
  • みかん:浮皮の軽減及び果皮水分の減少促進
  • パイナップル:果実の日焼防止
  • かき、なし、りんご:非ボルドー液防除体系有機殺菌剤による果実の表皮障害防止
  • りんご、ぶどう、もも、びわ、うめ、いちじく:銅水和剤による薬害の軽減

ザム材

ザム材とは

ザム(ZAM)材とは、高耐食溶融めっき鋼板で、亜鉛(6%)、アルミニウム(6%)、マグネシウム(3%)のめっき層を持っているのが特徴です。

亜鉛(Zn)アルミニウム(Al)マグネシウム(Mg)の頭文字を取って名付けられた「ZAM」は、日新製鉄が世界に先駆けて商業製品化に成功した鋼板であり、高耐食溶融めっき鋼板を代表するブランドとして知られています。

ザム材は、さびがほとんど発生しないのが最大の特徴であり、さびに対する性能は、溶融亜鉛めっき鋼板の10倍~20倍、溶融亜鉛-5%アルミニウム合金めっき鋼板の5倍~8倍優れているとされ、極めて高い耐食性を誇っています。

ザム材の使用用途

ザム材は、耐食性の高さだけでなく、加工面およびコスト面においても優れています。そのため、溶融亜鉛めっき鋼板はもとより、ガルバリウム鋼板などの高耐食鋼板に代わる鋼材としても使用場面が多くなっています。農業関係では、農業ハウスや堆肥舎の構造材、鶏舎の屋根などに用いられています。

またザム材は、特殊表面処理を施すことで、「加工性」「溶接性」「塗装性」「意匠性」といった各特性を、使用目的に応じて向上させることができます。このように、高耐食性、高加工性、低コストに加え、多様な特性を向上させたり、付加したりできるので、ザム材は、建築分野をはじめ、土木、自動車、家電など非常に幅広い分野で活用されています。

防根シート

防根シートとは

防根シートとは、様々な根や樹木を侵入させないために、地中に埋め込むシートのことです。

根による土の持ち上がりや、根自身の露出、また地中に埋めた様々なものへの被害を防ぎます。防根シートは耐根シートとも呼ばれ、シートが丈夫で破れにくく土や根からの圧力に耐えることが可能です。

実際にしばらく設置した防根シートを撤去してみると、地下茎が防根シートの側面に突き当たり、側面に沿うように伸長方向を変化させている様子が分かります。防根シートには透水性の有無や薬品使用の有無など、製品によっても違いがあります。

防根シートの使用用途

防根シートは、根の広がる範囲を制御するために地中に埋め込んで使われます。具体的な場所として、畑や庭、地中にパイプがある箇所などが挙げられます。

防根シートの特徴

長所

防根シートの長所には、地面の持ち上がりや、地上への根の露出、地中に埋め込んだ配管への貫通を防ぐことなどが挙げられます。樹木や竹などの根は、そのままにしておくと障害物があっても所構わず伸びてしまいます。

そこで防根シートを地中に埋めることで、根の侵入範囲を制限することが可能です。防根シートは非常に丈夫で破れにくく、土や根の圧力にも負けないのが特徴です。

短所

防根シートの短所としては、コストがかかること、設置に労力がかかること、適切に使用しないと植物の生育に悪影響を及ぼしてしまうことなどが挙げられます。

特にコストと労力に関しては、初期に負担が大きくなることは避けられません。また防根シートを不適切に使用すると、植物の根の張りが悪くなることがあります。この結果、植物が風で倒れやすくなるなどのデメリットがあります。防根シートの特徴を理解し、正しく使うことが重要です。

防根シートの種類

防根シートは、水との相性や薬剤の使用の有無によって、種類が分かれます。使用目的に合った種類を理解することが大切です。

1. 物理的に制御するもの

密度の高い不織布シートやプラスチックをシート状に成型した防根シートは、根の成長を物理的に制御することが可能です。また水を通さないタイプの防根シートであれば、穴がないので、細い根の侵入もしっかりとガードすることができます。

またこのタイプの防根シートは、薄くて硬いものが主流で、耐用年数は半永久的と優れものです。価格が安く、薬剤も含まれていないため、植物の生育への影響も少なく手軽に使用できます。

2. 化学的に制御するもの

植物の根の成長を阻害する薬剤を付けた防根シートは、時間をかけて薬剤が溶け出すことで植物の根の成長を化学的に抑制することが可能です。

温度によって効果の持続時間は異なりますが、目安としては30~50年ほどの耐用年数が見込めます。価格が非常に高く、公共工事などで利用されることが一般的です。

防根シートの選び方

防根シートと似たものに、防草シートがあります。防根シートが植物の根の成長範囲を制御するのに対し、防草シートは植物を枯らすことを目的としたシートです。しかしながら、防草シートの中には防根機能を備えたものもあります。

防根シートには、水との相性や強度、薬剤の使用の有無などによって様々な種類があり、さらに防根機能を備えた防草シートも存在しています。導入を検討する際には、どの植物に対してどのような目的で使用するのかよく検討したうえで、条件に合った防根シートを選ぶことが大切です。

防根シートのその他情報

防根シートの施工方法

防根シートの施工方法にはいくつか種類があり、垂直施工や平面施工などが挙げられます。

1. 垂直施工
垂直施工とは、樹木や竹のまわりを囲む施工方法で、樹木や竹を設置したい場所があらかじめ決まっている場合に使います。設置したい場所に穴を掘り、掘った深さにあわせてシートを垂直に広げるように設置した後、土を埋め戻してシートを固定します。

垂直施工では、横方向に侵入する根を制御することが可能です。そのため垂直施工は、舗装道路の脇へ植栽する場合などに使われます。

2. 平面施工
平面施工とは、地下に埋まっている配管などを、根の侵入による被害から守るための方法です。配管などの埋設物に対して上の地面を平らにならし、その上に防根シートを平らに広げるように設置します。上から土をかけて戻せば完成です。植栽する場合は、植え穴を残しておくことがポイントです。

平面施工は配管などの埋設物の上に植栽する場合の他、屋上緑化などでも使われます。

ビニールハウスシート

ビニールハウスシートとはビニールハウスシート

ビニールハウスシートとは、農業用ハウスを覆うために使用する資材のことです。

農業用ビニール (農ビ) と呼ばれることもあります。素材としては、合成樹脂フィルムが使われています。ビニールハウスシートとして使われる合成樹脂フィルムの中では、特にポリ塩化ビニールフィルムが多いです。

そのため、合成樹脂フィルムで覆われた農業用ハウスは、「ビニールハウス」という通称で呼ばれています。

ビニールハウスシートの使用用途

ビニールハウスシートは、農業用ハウスを覆うための資材として使用されています。雨風などの気候による影響から農作物を保護したり、病害虫からの被害を抑制したりするのが目的です。

また、ハウス内の温度を上げたり、近年では作物の光合成に必要な炭酸濃度を調整したりする目的で使用される場合も増えています。雪の降る地域においては、露地栽培ができない冬期間に作物を栽培するために使用されるケースもあります。

ビニールハウスシートの特徴

長所

ハウス全体をビニールハウスシートで覆うことによって、雨風による農作物への影響を防いだり、病害虫の被害を抑えたりする効果があります。ビニールハウスシートの素材として多く用いられているポリ塩化ビニールフィルムは、優れた保温性が大きな特徴です。

短所

気候の変化への対候性に乏しく、紫外線にも弱いことから、劣化しやすいのが短所です。ポリ塩化ビニールフィルムの欠点を補うために、農業用ポリオレフィン系フィルムやフッ素樹脂のフィルムなど、対候性に優れた別素材のビニールハウスシートも開発され、普及が進んでいます。

ビニールハウスシートの種類

ビニールハウスシートは一般的に透明なものと、梨地 (ナシジ) と呼ばれるものの2種類があります。

1. 透明なビニールハウスシート

透明なビニールハウスシートは、ハウス内の温度を上げるのに適しています。しかし、春や夏などの日光が強い日は温度の上がりすぎや葉焼けなどのデメリットもあるため、注意が必要です。

2. 梨地

梨地と呼ばれるものは、ビニールハウスシートそのものが若干曇っている様に見えます。これは生地表面に非常に細かい傷が無数に施されているためです。太陽光を様々な方向へ拡散させ、農作物の光合成を促進する効果が期待できます。

ハウス内の温度の上昇は透明なものよりも効率は悪いですが、葉焼け防止などの効果があります。特に、葉物野菜等には梨地のビニールハウスシートが適していると言われています。

 

そのほか、ビニールハウスシートにはハウス内の湿度上昇や霧の発生を防ぐために用いられる防霧加工が施されたタイプもあります。また、アブラムシ等のように、紫外線によって動きが活発化する害虫やカビ等による病気を防ぐために、紫外線の透過を抑える機能をもったビニールハウスシートなどが存在します。

そのため、栽培目的に応じて、様々な用途のビニールハウスシートを選ぶことが大切です。

ビニールハウスシートの使い方

ハウスをビニールハウスシートで覆う際は、パッカーやマイカー線という素材を使用し、ハウスパイプにビニールハウスシートを固定します。主にハウスの側面にビニールハウスシートを固定するためにパッカーを使用し、屋根の部分を固定するのにマイカー線が使用されます。

また、ビニールハウスシートは、ハウスの側面や上面など全ての面を覆うのに使用される場合と、雨除けだけのために、上面だけを覆う場合などがあります。ハウスの側面を覆うビニールハウスシートは側幕、上面を覆うものが天幕です。

これら2つを用いてハウス全体を覆います。上面だけを覆う場合は天幕のみを使用します。一般的に天幕には中接ぎというビニールハウスシート同士の張り合わせ部分があり、この中接ぎ部分がちょうどハウスの頂点に来るように覆います。

中継ぎが無い天幕に関しては、ビニールハウスシート中心がハウスの頂点に来るように天幕を張ります。ビニールハウスシートは、天候などの影響により、長期間使用されると劣化が進みます。そのため、継続的な交換が必要です。