スラットコンベア

スラットコンベアとは

スラットコンベアとは、スラットと呼ばれる平板を用いて運搬するコンベアです。

スラットが連結されたチェーンによって構成され、製品や荷物を運搬するために使用されます。頑丈な構造と耐久性のある材料で作られているため、長期間にわたって高い性能を維持するコンベアです。これにより、運搬作業の効率性が向上し、メンテナンスの頻度が低減します。

また、耐荷重性能も優れているため、重量物を運搬することが可能です。様々な形状やサイズの荷に対応することが可能であり、それぞれの生産ラインや物流プロセスに適した仕様で製造されます。

スラットコンベアの使用用途

スラットコンベアは様々な用途で使用されます。以下はその一例です。

1. 製造業

製造業において、生産ライン上で製品を運搬するために広く利用されます。一例として、自動車製造工場では車体や部品が組み立てラインを通過する際にスラットコンベアが使用されます。また、電子機器や家電製品の組み立て工程でも、基板や筐体などの部品を効率的に移動させるために利用することが可能です。

2. 物流業

物流業界では倉庫内の荷物の移動や仕分け作業にスラットコンベアが使用されます。商品の受け取りから出荷までのプロセスにおいて、スラットコンベアによって荷物を効率的に運搬し、作業時間を短縮させることが可能です。特に大規模な物流センターでは、大量の商品を効率的に処理するためにスラットコンベアが欠かせません。

3. 食品加工業

食品加工業では食品の製造や包装作業においてスラットコンベアが使用されます。パンや菓子類の製造ラインでは、生地や焼き上がった製品を運搬するためにスラットコンベアが利用される場合も多いです。また、食品の包装や検査ラインでも、品質管理や衛生管理の観点からスラットコンベアが活用されます。

スラットコンベアの原理

スラットコンベアはスラットを使用して物品を運搬する装置です。ベルトコンベアなどと比較して、鋼や木材などで作られたスラットによって対象物を搬送するため、強度と耐久性に優れている点が特徴です。以下のような要素によって構成されます。

1. スラット

製品や荷物を支えて運搬する構造部品です。一般的には平らな板状であり、連結されて平面を形成します。耐久性が高く、金属やプラスチック、または合成素材で作られていることが多いです。

2. 駆動源

スラットを動かすための駆動部品です。チェーンがスラットに取り付けられ、モーターやプーリーなどの駆動装置によって動力が伝達されます。これにより、スラットが一定の速度や方向で運搬されるようになります。

3. サポート構造

スラットを支えるための強固な構造部品です。コンベアの全体的な安定性を確保し、運搬中にスラットがずれたり傾いたりすることを防ぎます。一般的には鋼鉄やアルミニウムなどの強固な素材で製造されます。

4. 制御システム

適切な速度や方向で製品や荷物を運搬するため構成要素です。モーター制御やセンサー技術を組み合わせた自動制御システムが利用されます。制御システムによって、運搬速度や運転・停止、方向変更などの操作が可能になります。

スラットコンベアの種類

スラットコンベアにはいくつかの種類があります。以下はその一例です。

1. スチールスラットコンベア

スチールスラットコンベアは、スラットが鉄製のスラットコンベアです。非常に頑丈で耐久性が高い点が特徴です。重い製品や部品の運搬に適しており、自動車産業や金属加工業など、高負荷の環境で使用使用されます。

また、高温環境下でも安定した運転が可能な製品も存在します。鋼鉄製のスラットは高温に耐えることが可能です。

2. ウッドスラットコンベア

ウッドスラットコンベアは、スラットが木製のスラットコンベアです。商品や製品の損傷を最小限に抑えることが可能であり、軽量でありながら十分な強度を有します。主に食品加工業や農業などの環境で使用されます。

3. ローラースラットコンベア

ローラースラットコンベアは、スラットが円筒状のローラーで構成されたスラットコンベアです。ローラーが荷物を支えるため、滑らかな運搬が可能です。荷物が円滑に移動するため、製品の損傷を軽減します。

また、ローラーが滑りやすいため、摩擦が少なくエネルギー効率が良い点が特徴です。荷物の形状やサイズに関係なく適用可能であり、様々な荷物を運搬するために広く利用されています。

参考文献
http://www.conveyor-s.com/technical/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%A4/
https://kenki-corporation.jp/2018/06/12/slat-conveyor-chain-conveyor/
http://slatconv.com/faq

スライドパック

スライドパックとは

スライドパックとは、精密プレス成型されたボールケースが組み込まれたスライダと、ロールフォーミング形成されたレールを組み合わせることで成立している、低価格で、無限に直線運動可能な、直動システムのことを言います。

スライドレールと複合して用いられることで、軽量なおかつコンパクトなうえで、軽快である直線運動を得ることが可能になります。

スライドパックの使用用途

スライドパックによって得ることが可能な直線運動システムは、複写機や、工具用のキャビネットや、各種電子装置用のキャビネットや、飲料などの自動販売機や、工作機械のスライドカバーや、金銭登録機や、カーテンウォールや、クレーンゲームのレールや、昇降ラック、ドアのレール等の、負荷が比較的軽いもののスライド部分に、最も適しています。

また、類似品であるリニアパックも、磁気ディスクの装置や、電子機器や、半導体製造用の装置や、医療機器や、測定機器や、プロッタ装置や、複写機等の幅広い用途で用いられています。

スライドパックの原理

スライドパックは、ボールケースが組み込まれたスライダが、無限に直線運動する直動システムです。

スライドパックの、レールや、取付け用のプレートや、ストッパ等の部品に、オーステナイト系ステンレス材を用いることで、高耐食性を可能にしています。

また、スライドパックのレールの肉厚を増すことで、剛性の向上が図られました。

また、近年はスライダ部分の改良が進み、低騒音化が進んでいます。

使用時に、スライダがオーバーランする可能性があり、スライドレールから外れる可能性が考えられる際は、専用ストッパをスライドレールの末端に装着します。

また、組付け時に、スライドレールからスライダが抜かれたとしても、ボールは基本的には脱落しないように設計されていますが、組込む際に、こじったりすると脱落する可能性が合わず下にあるので、なるべくスライドレールからスライダを外すことなく組付けるようにするべきです。

参考文献
https://www.thk.com/?q=jp/node/6722
https://www.aperza.com/ja/d/s/THK/58135.html
https://jp.misumi-ec.com/vona2/result/?Keyword=%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%AF&isReSearch=1&relatedKeyword=1

スペースヒータ

スペースヒータとは

スペースヒータ (英:Space Heater) とは、電気・電子系装置を温めるためのヒーターです。

寒冷地や屋外の設備が結露・凍結しないようにするために使用されます。通信タワーや電子基板などは凍結によって損傷を受ける可能性があるため、スペースヒータが設置されることがあります。これらの機器内を適切な温度を維持することは、安定した性能を保つ上で非常に重要です。

温度センサーやサーモスタットと組み合わせて使用されることが多く、必要に応じて自動で加熱を開始したり停止したりします。これにより、エネルギー浪費を防ぎつつ、機器内部を最適な温度条件に保持することが可能です。

スペースヒータの使用用途

スペースヒータは主に機器や設備の性能を保護し、厳しい気象条件で安定した動作を確保するために使用されます。以下はその用途一例です。

1. 変電設備

変電設備は電力を安全かつ効率的に配電するための重要なインフラです。これらの設備は屋外に設置されることも多く、厳しい気温変化にさらされます。特に冷え込む地域では、内部の湿度が結露し、機器の腐食や故障の原因となり得ます。

スペースヒータは変電設備内を適切な温度に維持するために使用されることが多いです。これにより、結露や凍結を防ぐことが可能です。機器の信頼性と寿命を向上させます。

2. 通信基地

通信基地は通信サービスの信頼性を確保する上で不可欠です。これらの設備は温度変化が激しい屋外環境や、雨水や湿気が侵入しやすい場所に設置されることが多いです。スペースヒータは通信機器を適切な温度範囲内に保つことで、機器の故障率を低減し、通信の安定性を保証します。

3. 発電設備

再生可能エネルギー源からの発電設備は自然環境の影響を直接受けるため、内部の湿度管理と温度維持が重要です。低温環境下では機器内部に結露や氷結が発生することがあり、故障や性能の低下を引き起こす可能性があります。スペースヒータを使用することでこれらの問題を防ぎ、発電設備の効率的な運用を支援します。

スペースヒータの原理

スペースヒータの基本原理は、電気抵抗加熱を利用しています。電流が抵抗を通過する際に熱を発生させるという仕組みです。ジュールの法則にしたがって発熱します。

抵抗体にはニッケルとクロムの合金である、ニクロムなどの高抵抗金属がよく使用されます。熱効率が高いセラミックの抵抗体も利用されることが多いです。形状も、コイル型や板型など様々です。

外板には、ステンレス鋼板やボンデ鋼板を使用されます。発熱体を覆って保護しつつ、触れた際の感電・やけどなどの人身災害を防止する役割を持ちます。熱は伝達しなければならないため、全面に小さな穴を開口される場合がほとんどです。

設定温度を維持するために、温度センサーを組み合わせたサーモスタットが使用されることがあります。温度が設定値に達すると加熱を停止し、温度が下がると再び加熱を開始する仕組みです。また、過熱を防ぐための安全装置が組み込まれていることがあり、これにより機器の安全性が向上します。

スペースヒータの選び方

スペースヒーターを選ぶ際は、以下の選定要素を考慮することが重要です。

1. 電源電圧

スペースヒーターの電源電圧は、使用する電源に合わせて選択する必要があります。一般的な電源電圧はAC100VまたはAC200Vです。ただし、特定の場所や用途によっては異なる電源が必要な場合もあります。

2. 加熱容量

加熱容量はスペースヒーターが供給する熱の量を示す指標です。適切な加熱容量を選択することで、目的の空間を十分に暖かくすることができます。加熱容量はワット (W) で表され、スペースヒーターの仕様から確認することが可能です。

3. 寸法

寸法については、設置するスペースを考慮する必要があります。設置スペースが限られている場合には、コンパクトで軽量なモデルが有利です。また、取り付け方法なども重要な要素のため、考慮することが必要です。

4. その他の機能

スペースヒーターにはさまざまな追加機能があります。温度制御や過熱保護機能などが一例です。これらの機能を使用することで、安全性などを向上させることができます。

参考文献
https://www.kawaidenki.co.jp/column/column-534.html
https://aiseidennetu.co.jp/main-products/space-heater/
https://vanes.co.jp/products/search/?category1_id=1

スプリングキャスター

スプリングキャスターとは

スプリングキャスターとは、車輪にバネを取り付けたキャスターです。

車輪の周りにバネ機構が組み込まれています。このバネ機構によって、台車が不均等な地面や障害物を通過する際に、衝撃を吸収して振動を軽減します。これにより、運搬中の荷物や機器を保護することが可能です。

緩衝能力を上げることにより、荷物を運搬する際の、騒音や擦り傷を軽減するだけでなく、台車を始動させるのにかかる負荷も軽減します。高価な製品にはショックアブソーバを装着している場合もあります。

スプリングキャスターの使用用途

スプリングキャスターは衝撃吸収や静音性などの特性から、さまざまな用途で利用されます。以下はその使用用途一例です。

1. 物流

物流や倉庫業界では、大量の商品や荷物を運搬する際にスプリングキャスターを備えたカートや台車が利用されます。軒下などでは床面が不均等な場合も多く、また荷物の重量や形状も様々です。スプリングキャスターはこのような状況下で荷物を安全かつ効率的に移動させるのに役立ちます。

2. 製造業

製造業では工場内での生産ラインや製品の移動にスプリングキャスターを利用することが可能です。大型の機械部品や重量物を移動する際に、スプリングキャスターは地面の凹凸や段差を吸収し、荷物を安定して運搬することが可能です。また、製造現場では機械の保護や作業者の安全を考慮して、スプリングキャスターが装備された台車が使用されることもあります。

3. オフィス

オフィス環境では、書類や備品などの移動にスプリングキャスターが使用されることも多いです。一例として、書類の整理や備品の補充を行う際に、スプリングキャスターの付いたカートが便利です。また、オフィスでは静音性やスムーズな移動が求められるため、スプリングキャスターが適しています。

4. 一般家庭

一般家庭では、買い物の際に荷物を運ぶためのカートや、家具を移動させる際にスプリングキャスターが使用されることがあります。特に障害物を避ける際に、スプリングキャスターは便利です。家具はインテリアとしてデザインも重視されるため、美しくかつ実用的なデザインのスプリングキャスターが使用される場合があります。

スプリングキャスターの原理

スプリングキャスターの主体部品は車輪であり、台車やカートを支えつつ移動させる部品です。材質にはウレタンやゴムが使用されます。ゴム車輪は衝撃緩和能力が高い点が特徴で、ウレタン車輪は耐荷重や油耐性が高い点が特徴です。

車輪の支持部分にスプリングが組み込まれています。スプリングは一般的にはばね鋼などの弾性材料で作られます。地面の凹凸や障害物に当たった際に、衝撃や振動を軽減することが可能です。

また、多くの製品ではスプリングと車輪を接続する支持構造を有します。一般的に耐久性のある金属製であり、スプリングキャスター全体の安定性を確保する重要な要素です。これにより、スプリングが適切に車輪に圧力をかけ、荷物を支えることが可能です。

スプリングキャスターの選び方

スプリングキャスターを選ぶ際は、以下の選定要素を考慮します。

1. 有効荷重

スプリングキャスターの有効荷重は支えることができる最大荷重量を示す指標です。kgなどの単位で表されます。選定する際には、運搬する荷物の重量や荷物が加える負荷を考慮する必要があります。

2. 寸法

スプリングキャスターの寸法は、取り付ける台車やカートの寸法と合致していることが重要です。車輪の直径や幅、軸の長さなどを検討します。一般的には寸法が大きいほど有効荷重が高い傾向です。

3. 車輪材質

スプリングキャスターの車輪の材質は使用条件に応じて選択する必要があり、ゴム製やナイロン製が販売されています。ゴム製の車輪は静音性が高く、床面を傷つけない点が特性です。耐摩耗性や耐久性は他の素材に比べて劣る場合があります。

ナイロン製の車輪は耐摩耗性や耐久性が高いです。比較的滑りやすい性質がありますが、硬い床面での使用に適しています。

4. その他機能

一部のスプリングキャスターにはブレーキ機能が付いている製品もあります。台車やカートが安定して停止できるようにするための重要な機能です。必要に応じて、ブレーキ付きキャスターを選定します。

参考文献
https://www.chubu-sangyo.co.jp/caster/spring_top.html
https://www.monotaro.com/k/store/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC/

スパイラルコンベア

スパイラルコンベアとは

スパイラルコンベア

スパイラルコンベアとは、円形にカーブを描いた形状を持つコンベア (運搬装置) のことです。

通常のベルトコンベアと比較して空間を有効に利用し、床面積を節約することができます。上方向または下方向に運搬することができるため、空間の制約がある場合も限られたスペースで大量の荷物を運ぶことが可能です。小さなパッケージから大型の製品までさまざまな種類の荷物を運搬することができるため、幅広い用途に利用されています。

スパイラルコンベアの使用用途

スパイラルコンベアは物流や食品加工業界において多くの用途で使用されます。

1. 物流

物流においては、自動倉庫などで使用されます。空間効率が高く、多種多様な商品を高速に運搬することが可能です。スパイラルコンベアを備えた自動倉庫では、注文が入ると自動的に荷物をピックアップして出荷準備をする場合もあります。

また物流センターなどで使用することもあります。大量の商品を受け取り、仕分けすることが可能です。スペースを有効活用できるため、都会や地価が高い場所にも最適です。

2. 食品加工ライン

食品加工ラインでは様々な食品を運搬することができます。真空パックされた食品やペットボトルに入った飲料水などがその一例です。食品の種類や形状に合わせて設計することが可能です。

スパイラルコンベアの原理

スパイラルコンベアのベルトは樹脂、又はステンレスによって作られているものが主です。

長方形の樹脂、またはステンレスが蛇腹状に連結しているスラットの構造になっています。ゴムベルトコンベアに使用されるような柔らかい素材のベルトと比べると感触は硬いです。
   
コンベアの両端には左右一組のガイドレールが備わっており、製品の落下を防止します。左右のガイドレールの間にはチェーンが垂直方向に等間隔で敷設されており、チェーンの上にベルトが取り付けられることでコンベアの形状を保っています。駆動モーターがチェーンに回転を伝えることでベルトを駆動させるのは通常のコンベアと同様です。

スパイラルコンベアに使用されるチェーンはカーブチェーンと呼ばれ、横方向に大きく曲がる性質を持っています。コンベアがらせんの形を保つことが出来るのはそのためです。カーブチェーンの上にスラット構造体が敷かれており、その上に製品を乗せて搬送します。

加熱殺菌、冷却機能の付いている製品はコンベアの周囲が断熱パネルで覆われます。パネルで覆われた室内に蒸気や冷風を当てることでベルトの上に乗っている製品を加熱、冷却することが出来ます。

スパイラルコンベアの種類

スパイラルコンベアにはドラム主軸式やドラムレス式などの種類があり、レイアウトによって使い分けることが可能です。加熱殺菌や冷却機能などの機能を付け加えた製品も販売されています。

1. ドラム主軸式

ドラム主軸式はスパイラルコンベアの中心軸にドラムと呼ばれる回転軸を持つタイプです。高い運搬能力を持ち、大型の荷物を効率的に運搬することができます。また、メンテナンスが比較的容易で、運転中に発生する振動や騒音も少ない点が特徴です。

2. ドラムレス式

ドラムレス式は中心軸にドラムを必要とせず、軸に接続されたスプロケットがコンベアの運転を制御するタイプです。ドラム主軸式に比べてコンパクトであり、スペースの制限がある場所でも運用することができます。また、スプロケットの回転数を制御することで、スパイラルコンベアの速度を容易に調整することができます。

冷却機能を持つスパイラルコンベアのことをスパイラルフリーザと呼び、加熱殺菌機能を持つものをスチーマー仕様などと呼びます。食品製造業では欠かすことの出来ない機能であり、HACCPの基準に沿った食中毒防止措置を取ることが可能です。また、CIP自動洗浄機能を搭載している製品は庫内パーツを簡単に洗浄できるため、食中毒菌の繁殖を抑えなければならない食品工場では広く使用されます。

参考文献
http://www.yoneda-kohki-group.co.jp/reinestu.asp?page=Sdr
http://www.iss-kanazawa.com/spiralsteam.html

スチールグレーチング

スチールグレーチングとは

スチールグレーチング

スチールグレーチングとは、スチール製の格子状板で構成された建築資材です。

主に道路の側溝などに使用され、人や物が落ちないようフタの役割をしつつ、雨水を道路から排水させるため、鉄材が格子状に組まれています。

一般的に、平らな板と交差する鋼製の棒で形成されます。このパターンにより、水や空気を自由に通し、同時に人や物が落ちないように保持します。このような性質から、建物の排水路や歩道などの構造によく使用されます。

グレーチングはスチール製の物の他、ステンレス製、FRP製、アルミ製のものなどがあります。スチール製のグレーチングはその中でも最も安価です。錆びて劣化するのを防ぐため、亜鉛メッキが施されている製品がほとんどです。

スチールグレーチングの使用用途

スチールグレーチングは高い強度と耐久性から、さまざまな建設資材として使用されます。主に道路の側溝などに据え付けられ、雨水などを排水する目的で設置されます。

水を通しやすく、排水路を詰まらせずに水は下へ落とすことができるため、排水溝のカバーとして使用します。高い荷重耐性を持っているため、軽量でありながら堅牢な床として上部を車輛や人が乗ることができます。

スチールグレーチングが滑り止め効果を持ちつつ堅牢であるため、階段の路面や手すりとしても使用されます。歩道橋の床面にも使用されます。軽量でありながら強靭であるため、大きなスパンを橋梁に渡すことができ、橋の荷重を軽減できます。

スチールグレーチングの原理

スチールグレーチングにはメインバーと呼ばれる鋼材にツイストバーと呼ばれる鋼材を垂直に取り付けて製作されます。出来上がった格子状のパネルを定尺で切断し、更にエンドバーと呼ばれる外枠を溶接します。最後に亜鉛メッキを施します。
   
ツイストバーが圧接されている側が表面、圧接されていない面が裏面になります。表裏を間違えて設置すると擦り止めが不完全となります。足を踏み外したり、車椅子の車輪が引っ掛かったりなどの不具合で事故を招く原因になるため注意が必要です。

スチールグレーチングはステンレス製、FRP製、アルミ製の物と比べると安価で売られていますが、錆びに弱いという特徴があります。海辺の地域や温泉地などに設置するには不向きです。塩害や腐食への対策として、通常の溶融亜鉛メッキと比べて6倍の耐用年数が得られるアルミ合金メッキなどもあります。

グレーチングは1枚辺りの長さも決まっており、かさあげタイプ、ますぶたタイプ以外の長さは約1メートル(実寸993~995mm)になります。ベビーカーや車椅子、ハイヒールのかかとが挟まってしまうのを防止するため、滑り止め加工されている製品などもあります。

スチールグレーチングの種類

スチールグレーチングには据え付ける溝の形状に合わせてさまざまな種類の製品があり、みぞぶたやますぶた、つば付きなどの種類があります。

みぞぶたタイプは底面に溝を持っており、水を受け取るための機能があります。ますぶたタイプは平らな表面を持ち、水や空気を通しやすい特徴があります。つば付きタイプは周囲につばが付いた形状をしています。

耐荷重によっても種類が分けられており、T-2、T-6、T-14 、T-20 、T-25、5種類があります。

1. T-2

T-2タイプは非常に小さなノッチ (切り欠き) を持つスチールグレーチングです。小型・軽量で通気性が高く、メンテナンスが容易です。反面、荷重に対する強度が低く、滑り止め性能にはやや劣るという特徴があります。歩行者の安全を保つために歩道や階段、足場などで使用されます。

2. T-6

ノッチの深さがT-2よりも深いスチールグレーチングです。荷重に対する強度が高いため、一般的に工場の床やプラットフォームなどで使用されます。

3. T-14

より深いノッチを持ち、大きな荷重を支えるために使用されます。一般的には、石油精製所や鉄鋼工場などの産業で使用されます。

4. T-20

荷重に対する強度が非常に高く、大きな重量を支えることができます。航空機整備などの産業用途に使用されることが多いです。また、海上や油田などの厳しい環境下でも使用されます。

5. T-25

T-20よりも強度が高く、高荷重下で使用されます。トラックや大型機械の通行が頻繁に行われる工場や港湾施設などで使用されます。

参考文献
https://www.takara-kizai.com/information_grating/#page_08
https://www.takara-kizai.com/201606081146/

スチレンパネル

スチレンパネルとは

スチレンパネルとは、発泡スチロールから作られたパネルです。

発泡スチロールから作られているため軽く、加工が容易で使いやすいです。店頭のポップや展示会などのポスターを貼るためのパネルなど、様々な用途に用いられます。

カッターで簡単に切断できるので、用途に応じてユーザーが加工することもあります。なお、発泡スチロールは耐候性には優れておらず、長期間の使用や屋外の使用には向いていません。一時的な掲示物に使用することが多いです。

スチレンパネルの使用用途

スチレンパネルはポスターや絵画、チラシといった紙類を掲示するときに用いられます。軽くて安価であるため、イベントホールにおける展示会や商談会など、一時的なブースを用意するときに用いられることが多いです。また、スチレンパネルは加工が容易で、店頭の等身大ポップなどに用いることもあります。

スチレンパネルは発泡スチロールから作られているため、パネル内に空気の層を多く含んでいます。断熱性に優れており、建材としても有用です。

スチレンパネルの特徴

1. 加工しやすい

スチレンパネルは、発泡スチロールから作られています。スチレンパネルに使用される発泡スチロールは梱包材などに用いられるものよりも発泡が抑えられ、粒子が細かいため表面がなめらかで比較的丈夫です。

一方で、発泡スチロール特有の加工しやすさも持っていて、カッター等で加工することも可能です。様々な厚みや大きさのものが販売されており、使用用途に応じて適切なものを選定します。

2. 一時的な使用に向いている

スチレンパネルの長期使用には、注意が必要です。例えば、大きなパネルを立てて使用し続けるとパネル自体の重さによって形状が変化してしまうことがあります。

また、紙を貼ったまま使用し続けると湿気によって紙が重くなり、その重みで紙を貼っている側にパネルが反ってしまうことがあります。これらの特徴から、スチレンパネルは屋内での使用や展示会などの一時的な使用に用いられることが多いです。

3. 断熱材としても有用

スチレンパネル自体は水を吸収しにくい素材であるため、建築業界において断熱材として用いられることもあります。価格が安く、断熱性に優れるので重宝されています。

スチレンパネルの種類

1. 発泡スチレンパネル

発泡スチレンパネルは、軽量でありながら優れた断熱性を持つ特性があります。主成分である発泡ポリスチレン (EPS)  は、スチレンモノマーを発泡剤と結合させて発泡させたものであり、微細な気泡が均等に分布しているため、優れた断熱性を発揮します。

そのため、建築業界では外壁や屋根の断熱材として幅広く使用され、建物のエネルギー効率を向上が可能です。また、軽量かつクッション性があるため、運搬用の箱や保護材としても便利です。

2. アクリルスチレンパネル

アクリルスチレンパネルは、主成分であるポリメタクリル酸メチル (PMMA) の特長的な透明性が特徴です。通常のガラスよりも軽量であり、割れにくい性質を持つため、ガラスの代替品として利用されることが多いです。

その透明性から、屋内外の看板やディスプレイ、家具など、視覚的な要素が重要な製品に使用されます。また、耐候性にも優れているため、屋外の使用にも適しています。

3. ハイインパクトスチレンパネル

ハイインパクトスチレンパネルは、スチレンにゴムなどの添加物を組み合わせることで強度を高めたパネルです。そのため、耐衝撃性が非常に高く、割れにくい特性を持っています。

耐久性が求められる製品や電子機器の部品、包装材など、強度が必要な分野で広く利用されます。また、コストパフォーマンスが高いため、様々な産業分野で選択肢として重宝される製品です。

4. 透明スチレンパネル

透明スチレンパネルは、スチレンをクリアまたは透明な状態で成型したパネルです。アクリルスチレンパネルよりも低コストで製造できるため、経済的な選択肢としても注目される製品です。

その透明性から、ディスプレイやショーケース、照明器具のカバーなど、透明度が必要な製品に使用されます。さらに、耐衝撃性や耐薬品性が必要な場合にも透明スチレンパネルが選択されることがあります。

参考文献
https://www.hansoku-express.com/panel/
https://visipri.com/faq/faq036.php
https://bestproduct.co.jp/panel
https://www.monotaro.com/

スタンドパック

スタンドパックとは

スタンドパック

スタンドパックとは、自立袋とも呼ばれる、袋の底が円形や船底のような形状をしたマチという部分がある梱包用の袋をいいます。

袋の底が円や船底の形状であることによって、袋が自立するので、店舗での保管や陳列、袋の中身を実際に使う際に他の容器に入れ替えなくても使うことができるといったメリットがあります。

また袋に使うフィルムの素材によって中身の保存状態を良好に保つための機能を付加できるのも、スタンドパックの特徴の一つです。

スタンドパックの使用用途

スタンドパックは食品用途によく使われています。具体的には粉末飲料やサプリメントとして用いられるプロテインなどの粉末状の製品、錠剤状のものなどの製品によく用いられます。これら製品は一定量を少しずつ、一定期間内に分けて使用することが多いため、保管容器としても使えるスタンドパックのメリットが活かせる製品です。

加工製品以外にもミニトマトやイチゴなどの青果も、店頭での陳列に向いていることからスタンドパックが選ばれます。

食品以外では液体の洗剤や化粧品、医薬品の包装にも、スタンドパックが用いられています。

スタンドパックの原理

スタンドパックが自立できるのは、底にマチがあるからです。マチは円形や船底型が多く用いられますが、マチが底面に平面状の形状を形成し、さらに製品そのものの重心が低くなることによって、スタンドパック全体を安定して自立させることができます。

またスタンドパックの多くは上部にも、開封口として使いやすくなる工夫がされています。まず開封しやすいように切り口となるノッチ形状を設けることによって、ハサミやカッターなどを持ちなくても、手で開封させることが可能です。

切り口のノッチ形状と合わせて用いられるのが、ジップやジッパーなどと呼ばれる密封と開封を保つことができるものです。手で押さえたり広げたりするだけで開封と密閉を保つことができるため、スタンドパックは中身の製品を一定期間に渡って使う場合でも、他の保存容器に移し替えずそのまま使うことができます。

スタンドパックのその他情報

スタンドパックに用いられる材質

スタンドパックは消費者が実際に商品を使用する間、製品の性質を変化させることなく保存しなければなりません。そこで中身の製品の特性に合わせた材質を選ぶことが必要です。

以下にスタンドパックに用いられる主な材質と特徴を説明します。多くは2種類以上の材質を組みわせて使われます。

OPPとCPP
OPPとCPPは私たちの日常生活で多く用いられているフィルム素材です。OPPとはOriented Polypropylene (二軸延伸ポリプロピレン) の略称で、ポリプロピレンを直交する2方向に伸ばしてフィルム状にしたものです。直交2方向に伸ばすことによって、フィルム自体に腰が生まれ、切れ目を入れておくと軽い力で引き裂くことが可能です。防湿性が高く透明度もあるので、中身を見せたい場合にも適しています。CPPはCast Polypropylene (無延伸ポリプロピレン) のことで、引っ張ると伸びるのが特徴です。

スタンドパックではOPPとCPPを組み合わせたOPCPラミネートとして使われます。

ナイロンとLLDPE
LLDPEはLinear Low Density Polyethylene のことであり低密度ポリエチレンを指します。ナイロンと組み合わせることによって、鋭利なものであっても穴が空きにくい突刺強度や衝撃強度、耐油性に優れたフィルムになります。真空包装、水物包装、冷凍食品や水産加工品などに適したフィルムです。

アルミ蒸着付き
基本となるフィルムにアルミ蒸着を施すことによって、保存性を高めたものもあります。酸素バリアが高いのでカビの発生を抑制できるほか、防湿性も高くできるため米菓や乾燥食品が吸湿するのを防ぐことが可能です。また遮光性も良好なので、太陽光によって変色しやすい製品の保存にも適しています。

参考文献
https://pakelog.net/packagetype/

サーバーブレード

サーバーブレードとは

サーバーブレード

サーバーブレードとは、スペースや電力を効率的に利用するために設計された特殊なサーバ形態の1つです。

通常のタワー型やラックマウント型のサーバとは異なり、サーバーブレードは薄型の「ブレード」と呼ばれるモジュールに各サーバ要素を内蔵し、これらのブレードを1つのエンクロージャ (シャーシ) 内に収納します。

この設計により、サーバーブレードは大量のコンピューティングパワーを限られた物理的なスペース内に集約できるだけでなく、電力と冷却の効率も大幅に改善します。これらの特性は、データセンターや大規模なIT環境での使用に特に適しています。

サーバーブレードの使用用途

サーバーブレードはそのコンパクトさと効率性から、様々な用途で活用されています。

1. データセンター

データセンターは、サーバーブレードの最も一般的な使用場所です。大量のデータを扱い、高度な計算処理能力を必要とするデータセンターでは、サーバーブレードの効率性とスケーラビリティが非常に重要です。

サーバーブレードはスペースを最大限に活用し、多数のサーバを1つのエンクロージャにまとめることで、データセンターの運用コストを削減します。

2. クラウドコンピューティング

クラウドプロバイダーも、サーバーブレードの効率性を活用しています。顧客に対して柔軟なリソースを提供するために、大量のサーバリソースを効率的に管理する必要があります。サーバーブレードの使用は、物理的なスペースを有効に活用し、電力と冷却のコスト削減が実現します。

3. ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC)

HPCは科学的なシミュレーションやビッグデータの解析など、膨大な計算能力を必要とする領域で使用されます。サーバーブレードは、多くのプロセッサとメモリを1つのエンクロージャに集約できるため、HPCアプリケーションのリソース管理とスケーラビリティの課題を解決可能です。

これらの例は、サーバーブレードがどのように多様なシナリオで活用されているかを示しています。しかし、サーバーブレードはこれらのシナリオだけでなく、ITインフラストラクチャの効率化とスケーラビリティが求められるあらゆる状況で有用です。

サーバーブレードの原理

以下に、サーバーブレードの主な機能とその原理を解説します。

1. ブレードとエンクロージャ

サーバーブレードの名前は、その特殊な設計から来ています。サーバーブレードは、一般的なサーバと同じ機能を持つが、その形状が薄く長い「ブレード」形状をしていることが特徴です。各ブレードは独立したサーバとして機能し、プロセッサ、メモリ、ストレージ、ネットワークインターフェースなどの主要なコンポーネントを内蔵しています。

これらのブレードは、1つの共通のエンクロージャ (またはシャーシ) に収納されます。エンクロージャは、ブレード間で共有されるリソース (電源、冷却ファン、ネットワークスイッチなど) を提供します。エンクロージャの使用により、サーバーブレードは他のサーバ形状よりもスペースと電力を効率的に使用できます。

2. スケーラビリティと柔軟性

サーバーブレードの設計は、スケーラビリティと柔軟性の両方を提供します。新しいブレードの追加で、容易にシステムを拡張可能です。

また、各ブレードは独立して動作するため、異なるオペレーティングシステムやアプリケーションを各ブレードで動作させることができます。これは、システムの要件が変化した場合や新しいテクノロジーが利用可能になった場合に、システムを迅速にアップグレードまたは変更する能力を提供します。

3. 電力と冷却効率

サーバーブレードは、電力と冷却の効率性も提供します。1つのエンクロージャ内に複数のブレードを収納して、電源と冷却リソースを共有し、全体の効率を向上させます。これは、データセンターなどの大規模なIT環境において特に重要な部分です。

サーバーブレードの選び方

サーバーブレードを選ぶ際には、その性能、拡張性、コスト、そしてサポート体制など、さまざまな要素を考慮する必要があります。

1. 性能

サーバーブレードの性能は、そのプロセッサの速度、メモリの容量、ストレージのタイプと容量、ネットワーク接続の速度などによって決まります。これらのスペックは、サーバが扱うアプリケーションの要件に適合していることが重要です。

2. 拡張性

サーバーブレードの拡張性は、将来的な成長や変化に対応する能力を示します。エンクロージャに余裕がある場合、新たなブレードを追加して容易にシステムの拡張ができます。また、ブレード自体もアップグレード可能であることが望ましいです。

3. コスト

初期投資、運用コスト (電力と冷却費用) 、メンテナンスコストなど、サーバーブレードのトータルコストの考慮すが重要です。また、コストだけでなく、その投資がもたらす性能と効率性の評価が必要です。

4. サポートと保証

サーバーブレードのメーカーが提供するサポートと保証も重要な選択基準です。信頼できる技術サポートがあり、長期的な保証が付いていることは、サーバの問題や故障に迅速に対応するために必要です。

5. 互換性

サーバーブレードが既存のITインフラストラクチャと互換性があることも重要です。特に、ネットワーク接続、管理ソフトウェア、ストレージシステムなどとの互換性の確認が必要です。

参考文献
https://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/archive/catalog/201101/introduction-blade.pdf

サークルフィーダー

サークルフィーダーとは

サークルフィーダーとは、ストックホッパー形式の粉粒体供給機です。

サークルホッパーやテーブルフィーダーなどとも呼ばれています。ホッパー内部で撹拌羽根が回転しており、粉体原料を少量ずつ下部の排出口から排出します。これにより、粉体原料を均一に供給しつつ、ブリッジと偏析を防止することが可能です。

サークルフィーダーの使用用途

サークルフィーダーは様々な産業で幅広く使用されます。以下はその用途一例です。

1. 食品産業

パンの製造において、小麦粉や砂糖などの粉末状の原材料をサークルフィーダーで供給します。材料を均一に混合しつつ、レシピ通りの量を供給することが可能です。その他にも、菓子やチョコレートなどの製造においても、顆粒状の材料を正確かつ均一に供給することができます。

2. 化学工業

塗料の製造において、顔料や溶剤、添加剤などの粉末状原材料をサークルフィーダーで供給します。均一に混合することで、塗料の品質と性能を保証することができます。また、化粧品や美容製品の製造においても、正確に原材料を供給することで、製品の質感や上質な仕上がりを確保することが可能です。

3. 製薬業

製薬業界では粉末や顆粒状の医薬品原料をサークルフィーダーで供給します。これにより、正確な投与量と均一な混合が保証され、製品の品質と正確な効能を確保します。

4. エネルギー産業

発電所や工業プロセスにおいて、粉末状の石炭やバイオマスなどの燃料をサークルフィーダーで供給することができます。これにより、正確なに燃料を供給し、効率的なエネルギー使用が可能です。また、添加剤や触媒の供給にも利用され、プロセスの効率化や安定化に貢献します。

サークルフィーダーの原理

サークルフィーダーは粉体原料を供給するための装置です。構造としては供給ユニットや偏析防止機構、排出口などから構成されます。

供給ユニットは材料を供給するための部分で、通常は円形または楕円形の容器状構造物です。この部分に粉体原料を収容し、旋回運動によって均一な供給を可能にします。

サークルフィーダーの底部または側面には偏析防止機構が取り付けられています。一般的には振動装置や撹拌装置を使用されることが多いです。この機構によって材料を循環させ、均一な供給を促進します。

排出口は材料が供給されるポイントであり、この部分を生産ラインに接続されます。通常はゲートバルブやディスチャージャが取り付けられており、材料の供給を制御することが可能です。緊急遮断させたい場合は、空圧または電動バルブを使用することもあります。

サークルフィーダーの選び方

サークルフィーダーを選ぶ際は、以下の選定要素を考慮することが重要です。

1. 供給能力

サークルフィーダーの供給能力は1時間あたりに供給できる材料の量を示す指標です。一般的には体積/時間の単位が使用され、㎥/hやL/hなどと表記されます。数値が大きいほど、多くの原材料を供給することが可能です。

生産ラインの需要に合わせて適切な供給能力を選択する必要があります。一般的に供給能力が高いほど大型化し、高価になります。材料の種類や粒度、供給速度などを考慮して選定します。

2. 供給精度

供給精度は材料を正確に供給する能力を示す指標です。一般的には%などの単位が使用されます。製薬業界などでは、高い供給精度が必要な場合があります。

供給精度は制御装置やセンサーの性能に左右されます。供給精度が高いほど、高度な制御装置または排出装置が必要です。

3. 材質

サークルフィーダーの材質は原材料や周辺環境に応じて選択する必要があります。特に食品や医薬品の生産ラインでは、衛生基準を満たす材質が必要です。一般的には優れた耐久性と衛生性を有するステンレス鋼などが使用されます。

4. 排出ポート数

排出ポート数は排出に使用可能なポートの数を示す指標です。複数の排出ポートを有する場合、複数の生産ラインに材料を供給することが可能です。

5. その他の機能

サークルフィーダーにはさまざまな追加機能があります。自動制御装置や清掃機能、異物検出システムなどがその一例です。これらの機能を有する機器を選定することで、生産プロセスの効率性や品質管理を向上させることが可能です。

参考文献
https://www.yoshikawa-cf.co.jp/products/archives/1
https://www.circlestd.co.jp/circlefeeder/
https://www.jyuuten-ki.com/table.html