スパイラルフリーザについての概要、用途、原理などをご説明します。また、スパイラルフリーザのメーカー16社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。スパイラルフリーザ関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:株式会社コガサン、2位:株式会社前川製作所、3位:株式会社高岡冷機となっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
前田 理也のプロフィール
スパイラルフリーザとは、螺旋状に配置されたコンベア上で対象物を冷凍させる装置です。
直線状のコンベアに比べて、省スペースかつコンベアの全長が長くなります。そのため大量の冷凍が可能になり、コスト削減につながります。また人の手が加わる工程を削減可能で、異物混入を防ぐことで品質管理にもメリットを及ぼします。
スパイラルフリーザは、主に食品分野で使用されます。主な用途は食品の冷凍やチルド品の一時冷却です。
冷蔵庫に付属して食品を急速に冷凍するために使用されます。食品を凍結させることで、品質や味を長期間保つこと可能です。冷凍食品や冷凍果物など、多くの食品製品の生産に欠かせない装置です。
また、チルド品の一時冷却にも使用されます。チルドルーム (低温保存室) に入れる前に食品を冷やすことで、食品の品質を保つことができます。
その他には化粧品やペットボトル飲料の冷却にも使用されます。ジェル状のスキンケア製品やアイシャドウなどは低温環境で保管することで、劣化や変質を防ぐ場合があります。焼き菓子やパンの冷却に使用される場合もあります。
スパイラルフリーザは対象物をコンベアに載せ、冷却室内に入れます。冷却室内では冷媒を循環する管が内蔵され、冷却室の温度を下げます。コンベアは対象物を回転させながら進み、冷却室内を通過することで対象物を急速に冷却されます。
コンベアに使われるベルトには種類があります。対象物の種類により使い分けられます。
プラスチックで作られたベルトで、レンガのようにモジュール構造です。取り外しやすく手入れが容易で、金属製よりも軽く持ち運びもしやすい点が特徴です。ほうれん草など冷凍野菜の製造で用いられます。
金属で作られた網目状のベルトで、ステンレスが用いられることが多いです。0℃以下の低温から200℃以上の高温まで、幅広い温度域に対応しています。練り製品など非常に高い温度で製造される食品の冷凍に用いられます。
また、メッシュの目が細かいため、米粒など小さいものに対しても使うことが可能です。高温下で扱えるため、蒸気による殺菌や消毒が可能でコンベアを衛生的に保つことができます。スパイラルフリーザはメッシュベルトが用いられています。
スパイラルフリーザは使用される冷媒に応じて、いくつかの種類があります。
液体冷媒を循環させて対象物を冷却するタイプのスパイラルフリーザです。冷却速度が速く、急速に対象物を冷却できます。電力によって液体冷媒を気化・液化するため、冷媒を再利用できる点が特徴です。
ただし、液体冷媒にはフロンガスなどの環境に悪影響を与える物質が含まれていることがあるため、環境問題などの課題があります。近年では環境に配慮した冷媒が使用されるようになってきています。
液体窒素を使用して食品を急速に冷却するタイプのスパイラルフリーザです。液体窒素は非常に低温であり、-196℃で沸騰するため極めて高い冷却効果が得られます。液体窒素は急速に蒸発して窒素となるため、環境への悪影響を与えない点が特徴です。
液体窒素式スパイラルフリーザの冷却プロセスは、液体窒素をスプレーまたはノズルから食品の上に散布することによって行われます。食品の表面に液体窒素が付着して、急速に蒸発することで食品の温度を下げます。このプロセスを繰り返すことにより、食品の内部にまで急速に冷気を送り込むことが可能です。
ただし、液体窒素式スパイラルフリーザにはいくつかの欠点があります。まず、液体窒素の取り扱いには専門的な知識が必要であり、設置・操作には高度な技術が必要となります。また、運用に高価な液体窒素を大量に必要とするため、ランニングコストも高くなる傾向があります。
参考文献
https://shunkashutou.com/column/spiral-freezer-structure/
https://www.mhiair.co.jp/contents/14-engineering/spiral-freezer.html
https://www.technican.co.jp/column/1607/
http://www.yoneda-kohki-group.co.jp/prdct_blog.asp?page=post2006
https://www.galilei-tm.co.jp/product/wkf.html
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スパイラルフリーザのカタログ一覧はこちら企業
株式会社コガサン*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社コガサン |
16.1%
|
2 | 株式会社前川製作所 |
11.8%
|
3 | 株式会社高岡冷機 |
11.8%
|
4 | 株式会社ダイキンアプライドシステムズ |
7.5%
|
5 | 三鈴工機株式会社 |
6.5%
|
6 | タカハシガリレイ株式会社 |
6.5%
|
7 | 株式会社 ケィ・システム |
5.4%
|
8 | 三菱重工冷熱株式会社 |
5.4%
|
9 | 長谷川鉄工株式会社 |
5.4%
|
10 | フーズテック株式会社 |
5.4%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月のスパイラルフリーザページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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歴史のある会社
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急速冷却冷凍装置「3Dフリーザー®︎」の製品カタログになります。より詳しい製品概要を聞きたい、実際にデモテストをしてみたい等ありましたらお気軽にお問い...
2023年7月6日
MultiLayered Freezerは、従来品のスパイラルフリーザーのようなドラム主軸のチェーン駆動方式ではなく、小スペースを立体的に活用することができる大量生産型急速凍結フリーザーです。
シングルタワー下入れ下出しやシングルタワー下入れ上出し、ツインタワー下入れ下出しなど多様なレイアウトに対応可能です。
センタードラムがないシンプル構造となっています。
一般加工食品の急速凍結、冷却や薬品等の急速凍結、冷却などさまざまな分野で使用されています。
従来製品と比較して、冷却する効率がとても良い縦風システムの冷却効率を30%上昇した製品です。
生産ラインに合わせて自由自在にたくさん設計することができ、省工事型という現地で行う工事をなるべく排除し、生産ラインを長い期間止めることなく短期間で工事を行うことが可能です。
CIP装置、デフロスト対策などたくさんのオプションが備わっています。
冷凍食品の製造をはじめとして、食品を連続して行う冷凍や加熱・冷却の生産工程を小さくすることにより螺旋型搬送方式をを採用した連続冷却装置です。
複数の駆動を合わせた1本のベルトで高い場所や低い場所・カーブなど自由自在な配置を可能にして、製品の不良などを減少しています。
DDSスパイラルは、製品の配列を壊さずに搬送し、駆動システムを簡単にすることで、消費電力を減少しトラブルをなくしました。
モジュラーベルトは、低いベルトテンションを可能にしパン工場の冷却や餃子工場の凍結作業などさまざまな用途に対応しています。
搬送機器の接続をなくし、できるだけ小さい設置面積での配置を可能にしました。
積層式のため敷地の最小のスペースで設置することが可能で、独自の対流システムによって冷却を効率化しています。
製品に最適な搬送ベルトは3つの種類があり、ベルト幅は300W~900W、ベルトの材質はアセタールとステンレスの2種類があります。
高圧洗浄シャワーのためとても衛生的です。
搬送ベルトは、オムニグリット、オムニグリッドメッシュガバード、モジュラープラスチックベルトの3つの種類があります。
ラインに合わせた自由自在なレイアウトができ、処理を行う能力に比べて設置面積が少ないです。
送風方式はベルト面に垂直に冷風を当てる“縦吹き”方式とベルト面に横吹きする“横吹き”方式の2つの種類から選択することが可能です。
高性能冷却器+エアーデフロストシステム(ADF:オプション)により長い時間の連続運転が可能となっています。
冷却・凍結だけでなく、ほかにも蒸し・殺菌設備にも対応しています。