スチールグレーチング

スチールグレーチングとは

スチールグレーチング

スチールグレーチングとは、スチール製の格子状板で構成された建築資材です。

主に道路の側溝などに使用され、人や物が落ちないようフタの役割をしつつ、雨水を道路から排水させるため、鉄材が格子状に組まれています。

一般的に、平らな板と交差する鋼製の棒で形成されます。このパターンにより、水や空気を自由に通し、同時に人や物が落ちないように保持します。このような性質から、建物の排水路や歩道などの構造によく使用されます。

グレーチングはスチール製の物の他、ステンレス製、FRP製、アルミ製のものなどがあります。スチール製のグレーチングはその中でも最も安価です。錆びて劣化するのを防ぐため、亜鉛メッキが施されている製品がほとんどです。

スチールグレーチングの使用用途

スチールグレーチングは高い強度と耐久性から、さまざまな建設資材として使用されます。主に道路の側溝などに据え付けられ、雨水などを排水する目的で設置されます。

水を通しやすく、排水路を詰まらせずに水は下へ落とすことができるため、排水溝のカバーとして使用します。高い荷重耐性を持っているため、軽量でありながら堅牢な床として上部を車輛や人が乗ることができます。

スチールグレーチングが滑り止め効果を持ちつつ堅牢であるため、階段の路面や手すりとしても使用されます。歩道橋の床面にも使用されます。軽量でありながら強靭であるため、大きなスパンを橋梁に渡すことができ、橋の荷重を軽減できます。

スチールグレーチングの原理

スチールグレーチングにはメインバーと呼ばれる鋼材にツイストバーと呼ばれる鋼材を垂直に取り付けて製作されます。出来上がった格子状のパネルを定尺で切断し、更にエンドバーと呼ばれる外枠を溶接します。最後に亜鉛メッキを施します。
   
ツイストバーが圧接されている側が表面、圧接されていない面が裏面になります。表裏を間違えて設置すると擦り止めが不完全となります。足を踏み外したり、車椅子の車輪が引っ掛かったりなどの不具合で事故を招く原因になるため注意が必要です。

スチールグレーチングはステンレス製、FRP製、アルミ製の物と比べると安価で売られていますが、錆びに弱いという特徴があります。海辺の地域や温泉地などに設置するには不向きです。塩害や腐食への対策として、通常の溶融亜鉛メッキと比べて6倍の耐用年数が得られるアルミ合金メッキなどもあります。

グレーチングは1枚辺りの長さも決まっており、かさあげタイプ、ますぶたタイプ以外の長さは約1メートル(実寸993~995mm)になります。ベビーカーや車椅子、ハイヒールのかかとが挟まってしまうのを防止するため、滑り止め加工されている製品などもあります。

スチールグレーチングの種類

スチールグレーチングには据え付ける溝の形状に合わせてさまざまな種類の製品があり、みぞぶたやますぶた、つば付きなどの種類があります。

みぞぶたタイプは底面に溝を持っており、水を受け取るための機能があります。ますぶたタイプは平らな表面を持ち、水や空気を通しやすい特徴があります。つば付きタイプは周囲につばが付いた形状をしています。

耐荷重によっても種類が分けられており、T-2、T-6、T-14 、T-20 、T-25、5種類があります。

1. T-2

T-2タイプは非常に小さなノッチ (切り欠き) を持つスチールグレーチングです。小型・軽量で通気性が高く、メンテナンスが容易です。反面、荷重に対する強度が低く、滑り止め性能にはやや劣るという特徴があります。歩行者の安全を保つために歩道や階段、足場などで使用されます。

2. T-6

ノッチの深さがT-2よりも深いスチールグレーチングです。荷重に対する強度が高いため、一般的に工場の床やプラットフォームなどで使用されます。

3. T-14

より深いノッチを持ち、大きな荷重を支えるために使用されます。一般的には、石油精製所や鉄鋼工場などの産業で使用されます。

4. T-20

荷重に対する強度が非常に高く、大きな重量を支えることができます。航空機整備などの産業用途に使用されることが多いです。また、海上や油田などの厳しい環境下でも使用されます。

5. T-25

T-20よりも強度が高く、高荷重下で使用されます。トラックや大型機械の通行が頻繁に行われる工場や港湾施設などで使用されます。

参考文献
https://www.takara-kizai.com/information_grating/#page_08
https://www.takara-kizai.com/201606081146/

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