クッション封筒

クッション封筒とは

クッション封筒とは、内側にエアクッションなどの緩衝材が付いた封筒です。

壊れやすい小型商品や精密機器、書類などを郵送する際は、一般的に内容物を緩衝材で梱包することにより安全に郵送できます。クッション封筒は、内側の緩衝材が衝撃や振動から中身を保護するように設計されており、壊れやすいものや傷つきやすいものを封筒に入れるだけで安全に郵送することが可能です。

クッション封筒には、エアクッション封筒を始め、防水性の優れた全てプラスチック製のもの、環境に配慮した紙製のものなど様々な封筒があります。近年は、封緘・開封作業の容易なものや、封筒と緩衝材が簡単に分別しやすく環境に配慮したものなど工夫がなされた商品が増え、使用場面が広がっています。

クッション封筒の使用用途

以下に、クッション封筒の使用用途の一例を記載します。

・本、CD、DVD、精密機器など小型の壊れやすい商品が破損しないように保護・郵送

・ガラス製品、時計、ジュエリー、化粧品などの繊細な小物類が破損や液漏れしないように保護・郵送

・重要な契約書や証書などを傷や折り目が付かないように保護・郵送

クッション封筒の種類

以下に、クッション封筒の主な種類を記載します。

1. エアクッション封筒

外側が紙製で、内側にエアクッションが付いた封筒で、クッション性が高く軽量です。衝撃吸収性に優れているため、壊れやすい商品の郵送に適しています。

2. フォームクッション封筒

外側が紙製で内側に柔らかな発泡フォームが貼られた封筒です。内表面が滑らかで耐久性があります。電子機器や部品など傷がつきやすい商品の郵送に適しています。

3. クラフト紙クッション封筒

外側がクラフト紙で、内側にエアクッションやフォームクッションがある封筒です。耐久性が高く、封筒が破れにくいため、比較的重い商品の郵送にも使用されます。

4. プラスチック製クッション封筒

全てプラスチック素材で作られており、防水性や耐久性が高いことが特徴です。エアクッションが内蔵されており、雨や湿気が気になる場合に適しています。

5. 紙素材のエコクッション封筒

全て環境に配慮した紙素材で作られており、内側クッション部分もリサイクル可能な紙や片面ダンボールで構成されたエコ封筒です。また、一般的な厚みのエアクッション封筒よりも薄く、保管スペースを取らない利点があります。

クッション封筒の選び方 

1. サイズ

封筒の中に入れる内容物のサイズに適した内寸の封筒を選ぶことが大切です。大きすぎる封筒だと中で動いてしまい、ぴったりすぎると破れやすくなったり入れにくかったりします。また、厚みのある内容物を入れる場合は、マチ付きの封筒が向いています。

封筒を郵送する場合は、利用する配送会社により料金体系が異なるため、クッション封筒の外寸を確認することも必要です。

2. 緩衝性の必要レベル

内容物の緩衝性の必要レベルに応じて、クッション素材を選択します。一般的には、エアクッションや片面段ボールなどはクッション性が高いですが、多少の緩衝性でよい場合はフォームクッションでも問題ありません。

3. 防水性

天候が気になる場合や、書類や電子機器などを郵送する場合は、防水加工やラミネート加工が施された封筒やプラスチック製クッション封筒を選ぶと安心です。

4. 環境への配慮

紙素材のエコクッション封筒やリサイクル可能な素材で作られた封筒を選ぶことにより、環境に配慮できます。近年は封筒と緩衝材が簡単に分別しやすい製品が増えてきており、リサイクルが容易にできる仕様になっています。

5. 封止機能

多くのクッション封筒はシール付きで簡単に封ができるため、封緘作業をスムーズに行えます。また、開封テープが付いたタイプのものは、開封作業も簡単に行うことができます。

6. ケアマーク

割れ物や水濡れ、取り扱い注意などのケアマークが付いたクッション封筒もあります。デリケートなものを頻繁に郵送する場合には、ケアマークが予め印刷されていると便利です。

ワークステーション

ワークステーションとは

ワークステーションとは、複雑な演算処理を高速で実行できる高性能なコンピューターです。

ワークステーションは、一般的なPCに比べて高性能なCPU、GPU、メモリを搭載しています。マルチタスク性能に優れ、膨大なデータ処理や複雑な画像・動画処理を高速で行うことが可能です。3D設計やCG制作、AI開発、科学技術など様々な分野においてワークステーションは活用され、業務が効率的に行われています。

ワークステーションの使用用途

以下に、ワークステーションの使用用途の一例を記載します。

1. 3Dモデリング・CAD設計

製造業や建築業などで、精密な3Dモデリングや3次元 CAD設計に使用され、高速でスムーズな作業が行えます。

2. 映像編集・CG制作

動画編集やCG制作、3Dグラフィックス、アニメーションなどのクリエーター業務で使用され、画像編集ソフトのスムーズな動作や高品質のグラフィックス制作を可能にします。

3. データ分析・AI・機械学習

ビッグデータの分析や機械学習、AI開発など、大量のデータを処理する業務に使用されます。特にディープラーニングでは、並列処理能力が高いワークステーションを使用することにより効率的に行うことができます。

4. 科学技術計算・シミュレーション

物理、化学、生物学、医学、気象学、金融などの分野で、シミュレーションや解析に使用されています。

ワークステーションの構造

ワークステーションは、CPU、GPU、メモリ、ストレージといった主要構成要素に加え、拡張性に優れたマザーボードや冷却システムが重要です。以下に、主なパーツについて記載します。

1. CPU (英: Central Processing Unit)

CPUはワークステーションの性能を左右する重要なパーツで、コア数が多いほど処理能力が上がります。ワークステーションは、高コア数のCPUを搭載し、マルチタスク性能に優れ、重い作業や複数の処理を同時に行うことができます。

2. GPU (英: Graphic Processing Unit)

3Dグラフィックス、映像編集、機械学習などの処理を高速で行うデバイスが、グラフィックスカードに搭載されたGPUです。ワークステーションでは、長時間でも安定して使用できるプロフェッショナルモデルのGPUが多く選択されます。

レンダリング、データ解析、AI学習などに必要な演算性能を持ち、CADやCG制作におけるグラフィック処理の速度や品質に大きく貢献します。

3. メモリ

データの一時的な保管場所であるメモリは、ワークステーションでは大容量であることが必須です。

また、多くのワークステーションには、メモリエラー訂正機能であるECCメモリ( 英: Error Checking and Correcting) を搭載することにより、データの信頼性を高めています。なお、ECCメモリを使用する場合は、ECCメモリ対応のCPU及びチップセットにする必要があります。

4. ストレージ (HDD・SSD)

OSやアプリケーションの読み込み、データの保存に使用されます。アクセス速度と容量、耐久性が重要視され、SSDとHDDを併用することも多いです。

5. マザーボード

マザーボードは、各パーツを接続しデータ通信を管理する重要な基盤です、拡張性が高く、長期的なパーツ増設やアップグレード可能なものを使用します。

6. 冷却システム

ワークステーションは高発熱パーツで構成されています。高負荷状態でも長時間安定した動作を維持できるよう、専用の冷却ファンや水冷システムが搭載されているモデルもあり、冷却性能が高く静音性にも優れた設計が採用されています。

7. その他

互換性や安定性に優れたOS、安定した電源供給のできる電源ユニット、最適化されたエアフロー性能と防塵機能を持つケースなどから構成されます。

ワークステーションの選び方

ワークステーションはパソコンより高価になるため、選ぶ際には使用用途に適した仕様のワークステーションを選択する必要があります。以下に、選択時の主な観点を記載します。

1. 使用目的に適したCPU・GPU

ワークステーションを選ぶ際は使用目的に適したCPUやGPUを選択することが重要です。例えば、3Dモデリングやシミュレーション、科学技術計算、AI開発などでは、複数のコアを持つCPUを選択し、演算処理能力を上げる必要があります。

対して、動画編集などのグラフィック性能が重要な場合や、科学技術計算やAI開発など並列処理により演算性能を上げたい用途では、高性能のGPUを選択することが重要です。

2. メモリ

作業内容によりメモリ容量を決めます。一般的な業務向けには32GB〜64GBが多く、ビッグデータ解析やAI開発には128GB以上必要な場合もあります。ECCメモリを搭載し、メモリエラーに起因するトラブルを未然に防ぐことが推奨されます。

3. ストレージ

高速な作業が必要な場合、SSDを選ぶのが基本です。大容量のデータが発生する業務では、SSDとHDDを併用し、SSDにOSとアプリケーション、HDDにデータを保存する方法が効果的です。

4. 拡張性

長期間使用する場合、将来的なパーツの追加や交換が必要になることがあります。タワー型のワークステーションは拡張性が高く、メモリ、ストレージ、GPUの増設が容易です。

5. 耐久性や信頼性

求められる業務に適した設計がなされ、長時間稼働の耐久性や信頼性の高いパーツで構成することが重要です。行う業務に特化した、プロ用アプリケーションの動作確認・認証がなされているものもあります。

6. サポート体制

業務での使用では、迅速なトラブル対応ができるサポート体制を確認しておくと安心です。

天然香料

天然香料とは

天然香料とは、植物や動物から抽出された天然の香り成分のことです。

香料には、天然香料、合成香料、天然及び合成香料を組み合わせた調合香料の3種類あります。人工的に作られる合成香料と異なり、天然香料は自然由来の成分であるため、特有の香りや複雑で豊かで自然な香りが評価されています。

天然香料は、食品、アロマテラピー、化粧品、洗剤など様々な用途で使用され、健康志向や自然派製品を求める消費者に人気があります。例えばアロマテラピーでは、リラクゼーション、リフレッシュ効果を始め、呼吸器系のケアなどが期待され、心身のバランスを整えてくれます。また、食品に使用することで特有の風味が加わり、より美味しく食べることができるなど、色々な目的で天然香料が活用されています。

天然香料の使用用途

以下に、天然香料の使用用途の一例を記載します。

1. アロマテラピー

精油 (エッセンシャルオイル) などの天然香料は、アロマテラピーで使用され、リラクゼーションやリフレッシュ、睡眠の質向上、心身に働きかけることで、豊かな生活をサポートします。近年、アロマテラピーに関する研究が進み、様々な可能性が注目されています。

2. 食品・飲料

天然香料は、食品や飲料に風味を付与・矯正したり香りを補ったりし、より美味しく食べることを手助けします。バニラやカカオなどの植物性香料や、ビーフやエビ、イカなどの動物性香料があり、菓子類、ジュース、加工食品、調味料などで使用されています。

3. 香水・化粧品

高級な香水や化粧品などにも、天然香料が使われており、オーガニックコスメを好む消費者に人気があります。但し、合成香料を使った商品の方が、品質が安定し比較的安価なため、割合的には多く販売されています。

4. 洗剤・日用品

石鹸、洗剤、芳香剤、シャンプーなどにも、爽やかでナチュラルな香りを加えるために天然香料が使われた商品があり、自然派の製品を好む消費者に人気です。

5. 医薬品・伝統療法

一部の天然香料は、医薬品や伝統的な治療にも使用されています。例えば、ユーカリオイルは呼吸器系のケアに使用され、ティーツリーオイルは抗菌効果があります。

天然香料の原理

天然香料は、動植物から天然の香り成分を抽出したものですが、割合としては植物性の香料が多いです。以下は、植物性の天然香料を抽出する主な方法です。

1. 水蒸気蒸留法

植物を蒸留釜につめ、水蒸気を吹き込み加熱し蒸留することにより、香り成分を抽出します。ラベンダーやローズの精油など、広く利用されている方法です。

2. 溶剤抽出法

ヘキサンなどの溶剤で植物成分を抽出したのち溶剤を取り除き、ワックスを含んだコンクリートと呼ばれるものを抽出します。エタノールで再度抽出したコンクリートを冷却し、ワックスや溶剤を取り除き天然香料を得ます。ジャスミン、ローズなどの高級な花精油に多く用いられる方法です。

3. 圧搾法

レモンやオレンジ、ベルガモットなどの柑橘類の果皮を、加熱することなく圧力で搾り、精油を取り出す方法です。

4. マセレーション (浸出法)

植物を油やアルコールに浸け、香り成分を抽出します。バニラやシナモンの抽出によく使われています。

天然香料の種類

以下に、天然香料の主な種類を記載します。

フレーバー用途は食品への使用、フレグランス用途はアロマ、化粧品、香水、洗剤、芳香剤などへの使用を意味します。

1. 植物性香料

精油 (エッセンシャルオイル)

植物の花、葉、樹皮、根、果実などから抽出される揮発性オイルです。水蒸気蒸留法や圧搾法で抽出しています。フレグランス及びフレーバー用途で使用され、ラベンダー、ペパーミント、ユーカリ、ティートリーなどがあります。

アブソリュート

溶剤抽出法で花から抽出された天然香料で、精油よりも濃縮された香りを持ちます。特に香水のベースノートとして使用されます。フレグランス用途として、ジャスミン、ローズ、オレンジブロッサムなどがあります。

レジノイド

樹脂やゴム樹液から溶剤抽出法にて得られる天然香料で、粘り気があります。フレグランス用途として、バルサム、ミルラ、フランキンセンス、ベンゾインなどが知られています。

オレオレジン

果実や葉、根、茎などから溶剤抽出法にて得られる天然香料で、フレーバー用途として使用されます。代表的な植物としては、コショウ、ショウガ、セロリなどがあります。

2. 動物性香料

フレグランス用途としては、近年では動物保護の観点から合成香料が代用され、動物から得られる天然香料はほとんどありません。

また、フレーバー用途として香料に使用できる食肉製品は、日本農林規格 (JAS) で制限されています。ビーフやポーク、チキンなどのミート類や、ホタテやエビやカニなどのシーフード類の抽出物があります。

天然香料の選び方

以下に、天然香料の選び方を記載します。

1. 用途に合わせた香りの選択

香りの強さや持続性、及びどの様な効果が見込まれるかなど、用途に合わせて香料を選択します。

2. 品質

天然香料の品質は、原産地や天候、収穫時期、製造工程などによって大きく左右されます。

また、食品や化粧品などに香料を使用する場合、合成香料や天然香料の区別なく一括して香料と表示されます。そのため、商品の詳細説明やオーガニック認証などを確認し、信頼できるメーカーから購入することが望ましいです。

3. 安全性の確認

天然香料は、植物によってはアレルギー成分が含まれている可能性もあるので、肌に直接使用する時などは安全性を確認することが大切です。

4. コスト

天然香料は比較的高価なものが多いため、使用目的や予算に合わせて選びましょう。

ハンディ3Dスキャナ

監修:日本3Dプリンター株式会社

ハンディ3Dスキャナとは

ハンディ3Dスキャナとは、3次元物体の形状や表面情報をデジタルデータに変換するための携帯型装置です。

ハンディ3Dスキャナは小型で可搬性に優れ、数cm (センチメートル) 程度のものから数m (メートル) 単位のものまで場所を問わず非接触でスキャンでき、据え置き型の3Dスキャナに比べて汎用性が高いことが特徴です。

高い自由度と使い易さから、工業製品、医療、芸術、エンターテインメントなど多岐にわたる分野で利用され、業務の効率化を始めデータの保存・継承などにも活用されています。

ハンディ3Dスキャナを選ぶ際には、スキャンの精度、速度、スキャン範囲など様々な項目を考慮し、使用用途に適した最適なモデルを選ぶことが重要です。

ハンディ3Dスキャナの使用用途

ハンディ3Dスキャナは様々な場面で使用されています。以下はその使用用途の一例です。

1. 工業製品分野

リバースエンジニアリング:製品や部品の形状をスキャンし、スキャンした箇所に適合する部品の設計や、ジグ製作・カスタマイズなどに役立てられています。また、設計図がない製品及び古い部品の修復・改良や、他社製品との性能比較などにも役立てられています。

品質管理:製造後の部品をスキャンして、設計通りに製造されているかどうかの確認に使用されています。定期的な外観・品質検査においても、寸法や形状を定量的に測定でき効率化が図れています。測定時間の削減や、人による測定結果のばらつきをなくすなど、様々なメリットがあります。

2. 医療分野

義肢や補装具の製作:患者の体の一部をスキャンすることで、高精度で患者にフィットする義肢や補装具を製作できます。

病気の早期発見・手術:脊柱側弯症などの脊椎・脊髄の病気の早期発見に繋げることも可能です。また、整形手術において手術前の皮膚表面や体の形状をスキャンして、手術の計画や治療の記録に役立てられています。

3. 文化財などの保護・芸術分野

文化財や歴史的遺産・彫刻・美術品などの対象物をスキャンし、デジタルデータとして保存できます。

デジタルデータとして保存・活用する技術は「デジタルアーカイブ」と呼ばれており、構造解析・修復作業に使用され、文化財や歴史的遺産などの研究・保護に役立ちます。

デジタルアーカイブは、芸術作品や彫刻のレプリカの作製、博物館で保存している資料などにも利用され、現物の保全、情報公開・閲覧などを可能にします。

4. エンターテインメント

キャラクターや衣装、アイテムなど現実世界のものをスキャンして、AR・VRやメタバース空間、3Dゲームなどに取り込む用途でも活用されています。。

ハンディ3Dスキャナの原理

ハンディ3Dスキャナの基本原理は、レーザーやLEDなどのパターン光を照射し、角度のついたカメラで撮影した2枚の画像を元にした三角測量で点群を取得するという三角測量方式です。書き出し形式には、計測によく用いられる点群や、点群データをstlやobjなどのポリゴンに変換したものが挙げられます。

以下に、スキャンの要となる光源について記載します。スキャンには、主にレーザー光方式とパターン光投影式があります。

1. レーザー光源

レーザー光を対象物に照射し形状を測定する方式で、複数の方式があります。

ハンディスキャナで代表的な方式は、交差させたラインレーザーを対象物に照射し、投影された像を2つのカメラセンサーで受光し三角測量の原理で三次元の座標点を取得するものです。大きなスキャン対象を素早くスキャンする際に適しています。

また、奥まった部分や深い穴をスキャンすることに適したレーザー切断方式もあります。1本のレーザーを使用し、切断面を連続させてスキャンするアーム式3Dスキャナで一般的な方式です。

レーザーを使用することで黒色や反射する対象物がスキャン可能で、比較的精度の高いハンディ3Dスキャナに搭載される方式です。

2. LED光源

縞模様や、QRコードのようなパターンを物体に投影し、投影された像を2つのカメラセンサーで受光し、三角測量の原理で三次元の座標を取得します。

細かいディティールの再現やスキャン速度が特徴で、ハンディスキャナーでは小型〜中型の対象物のスキャンに適しています。LEDを使用している為、比較的安全性が高くカラー情報が得られることが利点ですが、対象物が黒色や透明、反射する素材の場合はスキャンする際に白い粉末を塗布するなどの対応が必要です。

3. 赤外線光源

LED方式と同様に、縞模様やQRコードのようなパターンを不可視の赤外線で投影し、赤外線を受光可能な2つのカメラセンサーで画像を撮影し、三次元の座標点を取得します。

LED光源に比べて広い視野範囲や黒色が取得できるという利点がありますが、データの精度が比較的劣る点や、細かいディティールの取得が難しいというデメリットがあります。

ハンディ3Dスキャナの選び方 

ハンディ3Dスキャナを選ぶ際には、使用する用途に適したものを選択することが重要です。下記に考慮すべき主な観点を記載します。

1. スキャン精度及び解像度

スキャンする対象物の要求精度及び解像度に応じて選ぶことが大切です。その際、対象物の素材のスキャン対応性やスキャンの基準位置合わせ方法などにより、精度や価格が変わってきます。

スキャンの精度は正確性を意味し、実物に対して正確な寸法でデータを取得できているかという意味を指します。一方で解像度は取得する座標点の密度をあらわし、この数値が小さいほど細かいディティールを取得することが可能です。

精度はスキャナーによって固定された数値になりますが、解像度はソフトウェア上で変更可能である点も留意することが必要です。

リバースエンジニアリングや品質管理などの工業的な分野では、高精度が求められます。
CGを用いた彫刻やデジタルアーカイブでは解像度を求められます。

2. スキャン速度

スピードが求められる作業や、大きい対象物や大量にスキャンする場合には、高速なスキャナが望ましいです。スペック上では取得できる最大点数が記載されていますが、実際に使用する上では1秒間に何回座標点を取得するのかを示すFPSにも注意が必要です。この数値が低いものはゆっくりと動かす必要があり、高いほど動きへの追従性が優れたスキャナーとなります。

3. スキャン範囲

スキャンする対象物の大きさを考慮してスキャン範囲を確認しましょう。建築物や大規模な設備には、広範囲のスキャンが可能なモデルが必要です。小さいスキャン範囲のモデルの場合、スキャンに時間がかかるだけでなく、位置合わせに使用するマーカーを大量に貼り付ける必要がでてきます。

4. 色情報

ゲーム開発やCG制作、美術品や文化財のデジタルアーカイブなどには、色情報が重要となります。色情報が必要かどうかも検討しましょう。

機種によってはカメラの解像度が高いものや、スキャンしたカラーデータをレンズ交換式カメラで撮影したデータに差し替えること (リマッピング) ができるものもあります。

5. ポータビリティと操作性

作業環境によっては軽量で持ち運びがしやすいかどうか、また操作性を確認することが大切です。機器のセットアップやキャリブレーションも工数となりますので、実際の運用を想定して最も頻度の高い使用方法でデモンストレーションを実施することをお勧めします。

6. 対応ソフトウェア

スキャンデータを処理するためのソフトウェアも重要です。使いやすさや機能性、サポート体制、他のCADや3Dモデリングソフトとの互換性などを確認することが必要です。

7. コスト

コストは、初期の購入費用だけでなく、メンテナンスやサポート費用などのランニングコストを含めて検討が必要です。高精度なハンディ3Dスキャナは高価ですが、簡易的なリバースエンジニアリングや、モデリングの目安とするためのデータの取得など、用途によっては低価格のコンシューマーモデルでも十分な場合があります。使用用途と頻度に合わせた費用対効果を算出することで、より効率的な運用が可能です。

オペレーションを行う人や、スキャンデータを使用したデータの測定・リバースエンジニアリングを実施する工数もこの費用に含まれます。この工数を削減するためには、スキャンデータの精度や品質も必要となるため、バランスのとれた選定が重要です。

本記事はハンディ3Dスキャナを販売する日本3Dプリンター株式会社様に監修を頂きました。

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ペット用GPS

監修:株式会社トラッキモGPS

ペット用GPSとは

ペット用GPSとは、GPS技術を使用しペットの位置を確認するためのデバイスです。

ペット用GPSには2つのタイプがあり、ペットの位置をリアルタイムで確認できるGPSトラッカーと、ペットの行動範囲をあとから確認できるGPSロガーがあります。

ペット用GPSを犬や猫などの動物に装着することにより、迷子の捜索や行動範囲の把握に役立つだけでなく、安全管理や健康管理を可能にしたデバイスもあります。

ペット用GPSは、家庭で飼育されるペットへの使用を始め、ペットホテルや畜産業などでも多く使用される様になりました。近年災害が増加していますが、家族同然のペットの安全を守るために、ペット用GPSの役割が大きくなっています。

ペット用GPSの使用用途

以下に、ペット用GPSの使用用途の一例を記載します。

1. ペットの迷子捜索

散歩中や災害時などペットが迷子になった際、リアルタイムにペットの位置を把握して探し出すために役立ちます。万が一の脱走に備えて、ペットホテルで導入している例もあります。

2. 行動範囲の把握

ペットがどのような範囲を移動し、時間を過ごしているのかを把握できます。自由に家の内外を歩く猫の活動パターンや、ドッグランなどでの行動範囲を知りたいときなどに便利です。

3. 健康管理

ペットの運動量、睡眠量、カロリー消費量などを確認し、運動不足や健康状態の管理をすることも可能です。

4. 安全エリアの設定

指定したエリアを出ると通知が送信される機能を用いて、ペットが自宅の敷地を出たり危険な場所に近づいたときに警告を受け取ることができます。

また畜産業の現場で、放牧牛が危険エリアに入らない様にしたり、脱走した場合に直ぐに把握可能にしたりする例もあります。

ペット用GPSの原理

ペット用GPSの基本的な原理は、GPS (英: Global Positioning System) 技術を使用しペットの位置を特定することです。以下に、GPSトラッカーにおける原理を記載します。

1. ペットの正確な位置を特定

GPSを内蔵したペット用GPSは、衛星からの信号を受信した位置を三角測量方式で計算し、ペットの正確な位置を特定します。

2. 位置情報の通信及び表示

位置情報を携帯回線やWi-Fiなどを通じて、飼い主のスマートフォンやタブレット、PCなどのマップ上に表示します。

ペット用GPSの種類

以下に、ペット用GPSの主な種類及び機能について記載します。

1. GPSトラッカー

ペットの位置を、リアルタイムでスマホアプリやパソコンなどで確認できるタイプです。通信を行うため、通信費が必要な場合があります。

指定した安全エリアを出ると通知が送信される機能や、ペットを呼び戻すコールバック機能などがあります。さらに、ペットの運動量や睡眠量、カロリー消費量などを確認できるアクティビティ機能が付いたデバイスもあります。

2. GPSロガー

一定距離ごとのペットの位置をデバイス本体に記録するタイプです。記録した位置情報は、回収したデバイスをパソコンなどと連携することで確認でき、ペットの行動範囲を知りたい場合に向いています。

通信機能はないためリアルタイムでの位置確認はできませんが、GPSトラッカーよりも小型軽量な商品が多くあります。

ペット用GPSの選び方           

以下に、ペット用GPSの選び方について記載します。

1. 使用目的及びコスト

ペットの位置をリアルタイムで確認したい場合はGPSトラッカーを、ペットの行動範囲をあとから確認したい場合はGPSロガーを選択するなど使用目的にあったものを選ぶことが重要です。

また、GPSトラッカーは通信費が必要な場合があるので、購入時の費用だけでなくランニングコストの確認も必要になります。

2. サイズや重さ、形状

ペットの負担にならないよう、デバイスのサイズと重さに配慮が必要です。首輪にタグやチャームを取り付けるタイプやGPS内蔵の首輪タイプなど、ペットに合ったタイプを選びます。

3. バッテリー

GPSトラッカーの場合はリアルタイムに通信を行うことから充電の減りが早いため、持続時間の長い製品を選ぶことが大切です。対してGPSロガーの場合は、位置情報を記録する間隔を長く設定すれば、バッテリー容量が少ない製品でも長時間利用できます。

なお、バッテリーの主流は充電式ですが、商品数が少ないものの電池式もあります。

4. 機能

屋外での使用が想定されるため、防塵及び防水機能が重要です。

また、安全エリアを出た場合の通知機能や、コールバック機能、健康管理が出来るアクティビティ機能など、何が必要な機能かを検討します。

5. 位置確認アプリの使いやすさ

スマートフォンやタブレット、パソコンの位置確認アプリにおいて、マップ表示や通知設定、移動履歴などが分かりやすいかどうかも考慮することが大切です。

ペット用GPSのその他情報 

現在ペットショップなどでは、ペット体内へのマイクロチップの埋め込みが義務化されています。マイクロチップは、飼い主の名前や連絡先が登録されたチップです。

専用のリーダーをペットにかざすと飼い主の情報を明らかにすることができ、ペットが迷子や災害などで飼い主とはぐれた際に役立ちます。 ただし、マイクロチップでは位置確認はできません。

本記事はペット用GPSを製造・販売する株式会社トラッキモGPS様に監修を頂きました。

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バンドカッター

バンドカッターとは

バンドカッターとは、梱包バンドや工業用バンド、結束バンドなどを切断するための工具です。

物流業や製造業、重工業、建設業など様々な産業において、梱包・固定・結束の用途で多様なバンドを用いており、開梱時にはバンドカッターを使用しバンドを切断しています。

バンドカッターには手動式、電動式、空圧式などがあり、バンドの材質や厚み、作業量などを考慮して最適なバンドカッターを選ぶことで、効率的にバンドを切断することを可能にします。

バンドカッターを使用し切断する際には、切断したバンドが飛び散る危険があるので、保護具を着用するなど安全に気を配りながら作業をすることが大切です。

バンドカッターの使用用途

バンドカッターは様々な場面で使用されています。以下はその使用用途の一例です。

1. 梱包バンドの切断

物流現場や倉庫などでの保管、運搬工程で、荷物やパレット積み荷に梱包バンドが多く使用されています。開梱時にバンドカッターを使用し、金属製やプラスチック製の梱包バンドを切断します。

2. 工業用バンドの切断

製造業や重工業、建設業などにおいては、大規模な製品や機械、資材の固定及び梱包用途として、強靭な工業用バンドが使用されています。バンドカッターは、帯鉄 (鉄製やステンレス製などのバンド) を始めとする工業用バンドの切断にも使用されます。

例えばコイル (熱延帯鋼) を加工するコイルセンターでは、コイル外周のバンドを切断します。また、様々な工業用途として使用される線材や鋼材、パイプなどの梱包に使用したバンドの切断も頻繁に行われています。

3. ケーブルなどの結束バンドの切断

電気設備工事におけるケーブル交換や修理などの必要時に、ケーブルを束ねていた結束バンドを、専用のバンドカッターで切断することができます。

バンドカッターの種類

以下に、バンドカッターの主な種類を記載します。

1. 手動式バンドカッター

ハンドルを手で握って力を加えることにより、先端の刃でバンドを切断する手動式のものです。てこの原理を利用しており、プラスチック製のバンドや比較的薄い金属製のバンドを、少ない力で切断することができます。小型で軽量なものから、大型で金属製のバンドの切断に対応するものなど様々な種類があります。

2. 電動式バンドカッター

電動で切断するタイプのバンドカッターです。製造現場や倉庫などで、頻繁に金属製などの硬いバンドを切断したり、長時間作業する場面での使用に適しています。

3. 空圧式バンドカッター

圧縮空気を利用して切断するタイプのバンドカッター装置です。重工業や製造業などの現場で、大量のバンドを安全かつ高速に切断します。自動的にバンドを検出・切断するだけでなく、廃バンドの巻き縮めやカット除去などを行うタイプもあります。

4. ケーブルタイカッター

電気設備工事などで、ケーブルを束ねるのに使用する結束バンド (ケーブルタイ) 専用のカッターです。カッターの先端引っ掛け部に結束バンドを引っ掛け切断するタイプを使用すれば、ケーブルなどの結束物を傷つける心配がありません。

バンドカッターの選び方 

以下に、バンドカッターの選び方について記載します。

1. 切断するバンドの材質及び厚さ

切断するバンドの材質と厚さに応じて適切なカッターを選びます。手動式バンドカッターで厚めの金属製のバンドや帯鉄を切る場合は、強力な刃と耐久性のあるカッターが必要で、ハンドルが長い方が少ない力で切断することができます。

2. 作業頻度や作業量

頻繁に使用する場合や大量にバンドを切断する必要がある場合は、電動式や空圧式バンドカッターの使用も検討します。その際は、手動式バンドカッターに比べてコストがかかる為、費用対効果を考慮することも大切です。

手動式バンドカッターを頻繁に使用する場合は、軽量で長時間の作業でも疲れにくいものを選びます。

3. メンテナンスのしやすさ

バンドカッターの使用頻度が上がると、刃の交換などのメンテナンスが必要になります。耐久性のあるカッターを選び、替刃が手に入りやすいものや、手入れが簡単なものを選ぶと長期間使用できます。

バンドカッターのその他情報 

以下に、バンドカッターを使用する際の注意事項について記載します。

バンドを切断する際には、切断したバンドが跳ね上がったり飛び散る危険があります。

バンドカッターに飛び散り防止機能や保護カバーが付いているものをなるべく選び、使用時には保護メガネや保護手袋などを着用し、安全に切断しましょう。ハンディータイプのバンドカッターでバンドを切断する時には、上に跳ね上がるバンドを手で押さえながら作業することも大切です。

アルカリ洗浄剤

監修:株式会社マルヤス

アルカリ洗浄剤とは

アルカリ洗浄剤とは、アルカリ性の性質をもった洗浄剤です。

アルカリ洗浄剤はアルカリと汚れが反応することで汚れを分解しますが、特に油脂やたんぱく質の汚れの除去に適しています。

家庭用の食器用洗剤で知られる弱アルカリ洗浄剤や、製造業や食品業界などで業務用としてよく使用される強アルカリ洗浄剤など様々な種類があります。強アルカリ洗浄剤は、しつこい油脂やたんぱく質の汚れの除去に高い効果がありますが、皮膚への刺激が強く危険性があるため取り扱いに注意することが重要です。

アルカリ洗浄剤を使用する際は、洗浄する素材や汚れの種類及び洗浄法に合った洗浄剤を選び正しい使い方を守ることで、安全かつ効果的に洗浄を行うことができます。

アルカリ洗浄剤の使用用途

アルカリ洗浄剤は様々な場面で使用されていますが、ここでは主に強アルカリ洗浄剤を使用する例を記載します。

1. 機械や部品の洗浄

工場などでの機械の洗浄に使用され、工業油やグリース、潤滑油などのしつこい油汚れの除去に適しています。工場で使用する機械は大きさも様々で形状が複雑ですが、アルカリ洗浄剤を塗布・漬け置きすることにより、機械の分解・組立等不要で頑固な油汚れの除去を可能にします。その他、金属部品の脱脂洗浄や塗装前の油除去など、様々な工業製品の製造工程で使用されます。

自動車整備工場では、エンジンルーム内の金属パーツに付着したエンジンオイル等の洗浄にも使用されています。

2. 食品業界での洗浄

食品工場では、食品加工機械や作業台、ダクト内の油脂汚れやタンパク質の除去に使用されます。飲食店では、厨房で使用するグリドルやフライヤー、換気フード、グリストラップなどの油汚れを取り除くのに適しています。

3. 医療器具の洗浄

医療器具には血液・体液などのタンパク質や脂質が付着しています。ジェット式洗浄や超音波式洗浄にアルカリ洗浄剤を用いることで、タンパク質や脂質を除去します。ジェット式洗浄で使用するアルカリ洗浄剤は、希釈が容易で泡立ちの少ないものを選択します。

4. 床面や壁面、天井の清掃

工場や厨房の床面や壁面、天井などの油汚れの清掃にも使用されます。

一般家庭での皮脂・油汚れなどの軽度な汚れの清掃には、弱アルカリ洗浄剤で十分な場合が多いです。

アルカリ洗浄剤の原理

以下に、アルカリ洗浄剤が汚れを落とす原理を記載します。

1. 油脂の汚れ

アルカリ洗浄剤は油脂の汚れに含まれる脂肪酸と中和反応を起こし、酸性の油脂が中和され水溶性の石けんに変わり乳化が進み汚れを分解します。

2. タンパク質の汚れ

アルカリ洗浄剤が、沢山のアミノ酸から構成されるタンパク質の構造を変化させ分解することにより、汚れを分解することができます。

アルカリ洗浄剤の種類

アルカリ洗浄剤には使用用途に応じ様々な種類がありますが、pH (水素イオン濃度) による分類とその他のアルカリ洗浄剤について記載します。

1. 弱アルカリ洗浄剤

pHが8から11未満の洗浄剤です。家庭用の食器用洗剤などがあり、軽度な油汚れの洗浄に適しています。皮膚への刺激が少なく安全性が高く、洗浄する素材を痛める心配もほとんどありません。

2. 強アルカリ洗浄剤

pHが11以上の洗浄剤です。業務用の洗浄剤と位置づけられ希釈して使用することが多く、強力な洗浄力があり、頑固な油汚れやグリース、タンパク質の分解に効果があります。但し、皮膚への刺激が強く危険性があるため、取り扱いや保管に注意をし、洗浄する素材が変質しないかどうかを事前に確認することも必要です。

3. その他特殊用途のアルカリ洗浄剤

近年は、金属類の腐食を防ぐ防錆剤を含むアルカリ洗浄剤も増えています。一般的なアルカリ洗浄液はアルミを溶かしますが、アルミ製品の洗浄を可能にしたものなどがあります。

また、特定の汚れや洗浄する素材に最適な洗浄剤をカスタムで製作してくれる会社もあります。

アルカリ洗浄剤のその他情報

以下に、アルカリ洗浄剤に関する注意事項について記載します。

1. 安全性

業務用と位置付けられる強アルカリ洗浄剤を扱う時は、ゴム手袋や保護マスク・眼鏡、防護服を着用するなど、洗浄剤の安全データシート (SDS) や取扱説明書に従うことが重要です。使用法 (希釈など) を始め保管の仕方、廃棄の仕方 (Phに注意) など様々な注意情報が記載されているので、正しく安全に取り扱いすることが大切です。

2. 洗浄する素材

強アルカリ洗浄剤は鉄やステンレス、銅、ガラスに使用されることが多いですが、アルミや亜鉛などの軟金属は強アルカリに弱いです。最近はアルミなどにも対応した洗浄剤も増えてきており、洗浄する素材に適応した洗浄剤を選択することが重要です。使用する際は、目立たないところで変質しないかどうかを試してから使用することも大切です。

3. 汚れの種類

アルカリ洗浄剤は多種多様であり、油脂やグリース、タンパク質など汚れの種類によって適切なアルカリ洗浄剤が異なるので、汚れの種類に合った洗浄剤を選ぶことが大切です。強アルカリになる程皮膚への刺激が強く取り扱いが難しくなるため、軽度な汚れであれば弱アルカリ洗浄剤や中性洗剤などの使用も検討すると良いでしょう。

本記事はアルカリ洗浄剤を製造・販売する株式会社マルヤス様に監修を頂きました。

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天体望遠鏡

天体望遠鏡とは

天体望遠鏡とは、天体の星などを観測するための装置です。

天体望遠鏡は、天体の星などの少ない光をレンズや反射鏡で効率的に集めて拡大することにより、天体の観測を可能にします。天体望遠鏡を使用することにより、月面や惑星、星雲・星団、彗星などを観測することができ、カメラやスマートフォンを接続すると撮影も可能です。

天体望遠鏡は、鏡筒と架台、三脚から構成され様々な種類があります。天体望遠鏡を選ぶ際は、観測対象の天体に最適な倍率を始めとして、撮影するかどうかや運搬など使い勝手も考慮しながら選択することが大切です。

天体望遠鏡の使用用途

天体望遠鏡を使用することにより、月のクレーターや海、土星の環や縞模様、木星の縞模様、金星・水星の満ち欠け、観測好期時に火星の模様などを観測できます。

アンドロメダ銀河やオリオン星雲など星雲・星団については低倍率で観測可能です。その他にも重星、変光星、彗星なども観測出来ますが、太陽の観測は屈折式の鏡筒で太陽投影板を使用してのみ観測可能です。

また、天体望遠鏡にカメラやスマートフォンを接続して撮影することもよくあります。

他には、天体望遠鏡を野鳥や風景の観測・撮影に使用する場合もあります。

天体望遠鏡の構造

天体望遠鏡は、鏡筒と架台、三脚の組み合わせで構成されています。

1. 鏡筒

鏡筒は、天体望遠鏡の筒の部分でレンズや反射鏡を内蔵し、観測対象を視界に捉えるための低倍率ファインダーを側面に備えます。

鏡筒には、屈折式、反射式、カタディオプトリック式の3種類あります。

・屈折式は、対物レンズで光を集め像を作り、接眼レンズで拡大します。

・反射式は、凹面鏡に光を集め反射させ、別の斜鏡で反射した光を接眼レンズで拡大します。接眼部は鏡筒の先端にあり、天体と90°違う方向から覗きます。

・カタディオプトリック式は、反射式の天体望遠鏡をベースに補正レンズを組み入れ収差を補正しています。

2. 架台

架台は鏡筒を三脚に固定する部分で、経緯台と赤道儀の2種類あります。

・経緯台は、垂直及び水平方向の2方向に動かし鏡筒の向きを調整し視野を移動させます。

・赤道儀は、日周運動に合わせて鏡筒の向きを自動調整します。

3. 三脚

三脚は、鏡筒と架台を安定保持する役割をします。

天体望遠鏡の選び方 

天体望遠鏡を選ぶ際に、考慮すべき主な観点を記載します。

1. 鏡筒の種類

3種類の鏡筒の特徴を踏まえながら選択すると良いでしょう。

・屈折式は、鏡筒の一番下側の接眼部から天体に向って覗くことができ、光軸調整が不要で初心者向きと言えます。保管時の手入れに手間が掛かりにくいこともメリットです。価格は高めで、レンズを複数枚使うので重い傾向にあります。

・反射式は、中心部の像がクリアで色収差が出にくく、価格が比較的安いことがメリットです。内部の汚れに注意し定期的なメンテナンスが必要で、光軸調整はやや手間がかかり、使用時には外気温に慣らす必要があります。

・カタディオプトリック式は鏡筒が軽量コンパクトで持ち運びに向いています。収差を補正した方式でクリアな観測が可能ですが、光軸調整は難しいです。

2. 架台のタイプ

経緯台は、組み立てやすく扱いやすい軽量なモデルが多く手軽に楽しみたい時に向いていますが、長時間観測したい場合や写真撮影には不向きです。

赤道儀は、極軸合わせなどの事前準備が必要ですが、長時間の観測・撮影に適しています。自動追尾機能や、観測対象を自動で探す自動導入機能など様々な機能をもった製品があります。

3. 三脚

鏡筒は長く重量もあり三脚の強度が必要になる為、天体望遠鏡のセット品になっている三脚を使用すると安心です。カメラを搭載する場合は更に注意が必要です。

4. 口径

口径は対物レンズ (反射鏡) の直径のことで、口径が大きくなるほど多くの光を集められ、天体の観測や撮影に有利になります。しかし、大口径モデルになる程本体サイズも大きくなります。

5. 倍率・適正倍率

天体望遠鏡の倍率は、以下の式で求められます。

天体望遠鏡の倍率 = 対物レンズ (反射鏡) の焦点距離 ÷ 接眼レンズの焦点距離

また、一定以上に倍率を高くすると像が暗くなり天体がぼやけて見えにくくなる限界は最高倍率と言われ口径 (mm) の2倍程度です。更に、最も観測に適した適正倍率は口径 (mm) からその半分程度です。例えば、口径60mmの場合最高倍率は120倍程度で適正倍率は60倍から30倍程度です。

天体により観測に適切な倍率は異なるため事前に確認した上で、適正倍率なども考慮しましょう。

6. 撮影

天体観測だけでなく撮影する場合は、アダプター等を介しカメラやスマートフォンが接続できる仕様になっているモデルを選択します。近年は、接眼レンズに取り付け出来るスマートフォン用アダプターが付属しているモデルも増えています。

7. 重量・サイズ

収納や運搬を考え、天体望遠鏡全体の重量やサイズを確認することが大切です。

翻訳サービス

監修:株式会社日本ユニテック

翻訳サービスとは

翻訳サービスとは、文章や音声を元の言語から他の言語に変換するサービスです。

翻訳サービスは、グローバル化に伴いビジネスを始め観光やイベントなど様々な場面で使用され、言語の壁を乗り越えた情報のやりとりを可能にします。

従来型の翻訳会社による翻訳サービスに加えて、ITの発達に伴いWeb上の翻訳サイトや翻訳アプリ、クラウド翻訳サービスが盛んに利用されるようになりました。近年は翻訳サービスにAIが搭載され、更にAI学習機能を追加した翻訳サービスの利用により、翻訳精度が格段に向上し人による翻訳に近づいてきています。

翻訳サービスを利用する際には、各翻訳サービスの特色を比較しながら利用目的に合った翻訳サービスを選択することが大切です。

翻訳サービスの使用用途

翻訳サービスは様々な場面で使用されています。以下はその使用用途の一例です。

1. 技術文書・論文の翻訳

企業や研究機関で、技術文書・論文などの専門的な翻訳がなされています。従来型の翻訳会社による翻訳サービスに加え、マッチング型のサービスやニューラルネットワーク型のAI翻訳サービスがよく利用されています。

2. 海外支社との日常的なやり取り

海外支社を持つ企業において翻訳サービスを導入することにより、日常的なメールや資料のやり取りがスムーズに行われています。今まで翻訳業務にかけていた膨大な時間を他の業務に充てることが可能になり、資料の情報共有化スピードも上がり業務効率アップに繋がっています。

3. 外国人からの問い合わせ

グローバル化に伴い様々な企業で、国内外の外国人からのメール等の問い合わせが増加しています。翻訳サービスを導入することにより、多言語にも対応が出来るようになり、業務の効率化が図れています。

4. Webサイトや動画の翻訳

Webサイトへの海外からのアクセス増加に伴い、Webサイトの多言語表示のニーズが高まっています。翻訳サービスの導入によりWebサイトの多言語表示を可能にし、記事を更新した際もすぐに多言語に翻訳できる様になっています。また、タグ部分の翻訳もありSEO対策を取ることも可能です。Webサイト内のテキスト翻訳だけでなく動画の翻訳・字幕作成機能なども利用されています。

5. Web会議

外国人とのWeb会議も近年盛んに行われています。翻訳サービスを導入することにより、PCなどの端末に向かって自国語で話すだけで音声を各国の言語に翻訳しテキスト表示を行い、リアルタイムのコミュニケーションを可能にします。

翻訳サービスの種類

以下に、翻訳サービスの主な種類を記載します。

1. 翻訳会社による翻訳サービス

利用者が翻訳会社に依頼すると、専門知識や技術を有する翻訳者が翻訳し、その後ネイティブなど複数人が翻訳結果を確認する従来型のサービスです。

費用が比較的高額で時間が掛かる傾向はありますが、プロの翻訳家による品質の良い翻訳が期待できます。

その一方で、機械翻訳をかけたあとに人が確認・編集する低コストのサービスを展開している場合があります。

2. 翻訳サイト・アプリ

多くは無料で利用可能な、機械翻訳機能が搭載されているサイトやアプリケーションです。

モバイル用のアプリでは、テキスト以外にも音声や画像に対応しているものが増えてきており、海外旅行やビジネスシーンでも使用でき、瞬時に翻訳可能です。翻訳精度はあまり良くなく意味が通じなかったり不自然になったりする場合があります。

3. マッチング型クラウド翻訳サービス 

Web上で翻訳依頼から納品まで行うクラウドソーシングサービスです。

利用者の翻訳依頼内容に応じ、適切な翻訳者をマッチングさせます。翻訳分野や精度、言語などに応じ費用や納期が変わります。

4. AI利用クラウド翻訳サービス (機械翻訳)

Web上で、AIを使用し機械翻訳するクラウドサービスです。

機械翻訳には、ルールベース型、統計ベース型、ニューラル型の3種類があります。

  • ルールベース型: 文法や構造、辞書に基づき厳密に翻訳し、意訳を含まない専門的な文章の翻訳に向いています。
  • 統計ベース型: 膨大な翻訳データを照らし合わせて翻訳するため、幅広い表現に対応した翻訳が可能です。
  • ニューラルネットワーク型: 人間の脳の仕組みをモデルとしたニューラルネットワークをAI学習に活用した翻訳方法であり、利用を続けることで翻訳精度が高まります。

ニュートラルネットワーク型をベースにしている近年のAI翻訳サービスは精度や自然さが向上しており、品質を一定程度確保しながら短時間でコストを抑えて翻訳することができますが、訳抜けや原文にない言葉が翻訳に出てくる湧き出しといった課題もあるため、最終的には人による確認作業が必要といえます。

翻訳サービスの選び方               

翻訳サービスを選択する際に主に考慮すべき4つの点があります。

1. 利用目的

翻訳分野、求める翻訳精度、言語の種類、サービスの利用頻度など利用目的を明確にします。

2. 機能

クラウド翻訳サービスにおける機能では、入出力出来るファイル形式を始め、過去の翻訳記録のメモリ機能、専門分野などでは辞書機能、API統合機能など様々な機能があります。

3. セキュリティ

機密性の高いデータを翻訳する場合、セキュリティとプライバシー保護の確認が重要です。翻訳会社であれば取得している認証、クラウドサービスでは二次利用に関する規約などを確認できます。

4. 費用と納期

翻訳精度や翻訳分野、言語、そして翻訳サービスの料金体系などにより、費用や納期が変わってきます。翻訳サービス導入前に無料トライアルなどを活用しながら、費用対効果のバランスを取って利用目的に合うサービスを選択することが大切です。

本記事は翻訳サービスを提供する株式会社日本ユニテック様に監修を頂きました。

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順番待ちシステム

監修:株式会社アプレコ

順番待ちシステムとは

順番待ちシステムとは、店舗や施設などにおける利用者の待ち時間を管理するシステムです。

順番待ちシステムは、利用者の順番・待ち時間を管理し、待ち状況の表示や呼び出しなどを行うシステムであり、WEB上で予約・順番待ち可能なシステムもあります。

店舗や施設などの訪問先が混雑している場合、利用者は長時間の順番待ちにストレスを感じることが多くあります。また順番管理を始めとする受付業務が煩雑化しますが、順番待ちシステムを導入することで待ち状況が見えるようになり、利用者のストレス軽減と待ち時間短縮を可能にし、スタッフの業務負担軽減に繋がります。

順番待ちシステムの使用用途

順番待ちシステムは様々な場所で使用されています。以下に代表的な例を記載します。

1. 病院・クリニック

病院やクリニックでは、音声呼び出しに加え、呼び出し番号等のディスプレイ表示、離れた場所でも受け取れる通知機能がよく使用されています。また、電子カルテと連動させ会計の順番待ちまで行うシステムを取り入れている病院もあります。

順番待ちシステムは、患者の待ち時間への不安を軽減し、スタッフの業務効率化に繋がっています。

2. 飲食店

飲食店でも順番待ちシステムが多く使用されており、WEB予約も増えています。

タブレット型の順番待ちシステムを配置することで来店者自身による受付を可能にし、配席管理まで行う機能も利用されています。

また、分析機能を使用し時間帯ごとの混雑傾向を見ながら、スタッフ配置に役立てることも可能です。

3. 役所・郵便局・銀行など

様々な人が利用する役所や郵便局などでは、利用目的を選択できる発券機タイプの順番待ちシステムが多く使われています。

ディスプレイと連携し、窓口ごとに呼び出し番号を表示でき、利用者の満足度向上に役立っています。

4. 宿泊施設のバイキング会場

宿泊施設のバイキング会場の予約・受付を、WEB上で可能にしたシステムも利用されています。

待ち状況をWEB上で確認したり、部屋のモニターや施設内のディスプレイなどで確認することができます。

順番待ちシステムの種類

以下に、順番待ちシステムの代表的な種類を記載します。

1. 発券機型

訪問先に到着した時に発券機から番号札を発行し、順番に呼び出しするシステムです。

ボタンを押したり、タッチパネルを操作することにより番号札を発券します。また、呼び出し番号や待ち時間目安、不在扱いになった番号などをディスプレイに表示する機能と連携して使用することも可能です。順番が近付いたことをLINEや電子メール、電話で知らせる通知機能や、現在の待ち状況をWEB上で確認できるQRコードも多く使用される機能です。

比較的導入費用が安く抑えられ、システムへの入力やディスプレイ表示もシンプルで分かりやすいことが特徴です。

2. WEB予約型

利用者がWEB上で事前に順番待ち予約を行うことができるシステムで、WEB上で受付まで済ませるタイプや、到着時にタッチパネル操作などで発券し受付するタイプなどがあります。

事前の順番待ち予約は、WEB上のホームページや専用アプリ、LINEなどで行うことができ、到着してからの待機時間を少なくします。

LINEは専用アプリのインストールも不要で、利用者のハードルが低いのが特徴です。店舗などのLINE公式アカウントの登録の増加にも繋がり、リピート率向上の効果も見込めます。

順番待ちシステムの選び方 

順番待ちシステムは、使用場所の特性に合ったものを選択することが大切です。以下に考慮すべき主な点を記載します。

1. 操作性                                                                    

施設の利用者とスタッフ共に操作しやすいことが重要です。

利用者にとって、発券機やタッチパネル、専用アプリの操作が直感的に分かりやすいシステムが求められます。またスタッフが、呼び出し・表示などの受付管理を行いやすいことも大切です。

2. 利用者層に合ったシステム

利用者層に合わせて、発券機型やWEB予約・受付型のシステムなど最適なシステムを選ぶことが重要です。利用者数が多い施設では、呼び出し番号や待ち時間などをディスプレイに表示する機能のあるシステムが良いでしょう。

3. 呼び出し方法

呼び出し方法には、音声呼び出しに加え、離れた場所でも通知を受け取れるLINEや電子メール、電話などがあります。

4. 複数窓口対応

大きな病院や役所、郵便局、銀行などでは、複数窓口に対応したシステムを選択すると良いでしょう。

利用者が利用目的を選択でき、窓口ごとに呼び出し番号を表示できる機能があります。

5. 発券機型及びWEB予約型双方の順番受付

発券機での受付と、WEB予約・受付の双方が存在する場合には、双方の順番受付を柔軟に管理する機能もあります。

6. その他

故障などの運用中のトラブルに対し、迅速に対応できるサポート体制があるかを確認しておくことも重要です。導入検討時にはトライアル期間が設けられていることも多いので、機能や使い勝手などを確認し、費用対効果を見極めながら選択すると良いでしょう。

本記事は順番待ちシステムを製造・販売する株式会社アプレコ様に監修を頂きました。

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