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フラットヒーターについての概要、用途、原理などをご説明します。また、フラットヒーターのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
監修:株式会社熱学技術
フラットヒーターとは、産業用途などに用いられる平形のシーズヒーターです。
シーズヒーター (英:Sheathed Heater) とは、金属管の中心に電熱線などの発熱体を配置し、絶縁物を充填した電気ヒーターです。通常のシーズヒーターは金属管が丸形ですが、フラットヒーターは扁平形をしています。液体・気体・固体の加熱に使用される、産業用ヒーターの一種です。丸形シーズヒーターが線接触での加熱となるのに対し、面接触で熱伝達されるため、加熱効率に優れています。
フラットヒーターは、通常の丸形シーズヒーターと同様、各種分野における加熱に使用されています。油、水、薬液などの液体や固体加熱など広く加熱一般に使用することができ、主な用途には下記のようなものがあります。
特に多く使用されているのが、油を加熱して使用するフライヤーです。コンビニエンスストアなどの揚げ物の調理に採用されています。ヒーター発熱部の間隔を広く確保することができるため、揚げ物のカスが付きにくく、油の劣化が少なく、また、清掃がしやすいというメリットがあります。
また、金型加熱は、プラスチック成形工程に使用される用途です。金型を加熱して適切な温度に保つことで、プラスチックが均一に溶解します。
フラットヒーターは、シーズヒーターの一種です。シーズヒーターは、金属製のパイプの中に、電熱線をコイル状にしたものを通し、金属パイプと電熱線が接触しないように、絶縁粉末を詰めて密封する仕組みのヒーターです。電熱線をシース (鞘)に収めていることから、シーズヒーターと呼ばれます。
電熱線にはニクロム線、絶縁粉末には酸化マグネシウム (MgO) などが使用されることが一般的です。シース材質には、SUS316Lなどが使用されます。
通常のシーズヒーターは丸形ですが、フラットヒーターは平形をしています。平形で厚みが薄い為、通常のシーズヒーターよりも小さなRで曲げることができます。表面積が広く、熱効率に優れ、電力密度を低く設定できることが特徴です。狭い空間に大きな発熱面積をとることができます。
また、フラットヒーターは通常、1本のヒーターで3相電源への直接接続が可能です。このため、丸形シーズヒーターが3本のヒーター本数が必要なところ、ヒーター本数は1本で済みます (ヒーター本数が1/3) 。また、内部Y結線タイプの場合リード線本数は3本となり (通常の丸形シーズヒーターでは6本) 、結線作業を削減することが可能です。内蔵されている電熱線は2本から3本であることが一般的です。
フラットヒーターは、用途に合わせて様々な曲げ形状の種類があるヒーターです。同心円状、四角形状、直線状の折り返しなどの様々な平面的形状のほか、直方体などの3次元的形状の製品もあります。曲げ形状の制約は、通常の場合最小曲げRt面R15、最小曲げRw面R40程度です。一般的なフラットヒーターは、幅22.5mm、厚み7.7mm、最大のシース長は4,000mm〜5,500mmです。最高温度は、ステンレス製の製品で650℃です。
また、大型の油加熱などでは、複数本 (4本、6本など) のヒーターがセットで使用される場合もあります。特殊なものでは、熱電対内蔵のフラットヒーターなどもあります。
図1. フラットヒーターの種類
本記事はフラットヒーターを製造・販売する株式会社熱学技術様に監修を頂きました。
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