フマル酸についての概要、用途、原理などをご説明します。また、フマル酸のメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。フマル酸関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:三井化学ファイン株式会社、2位:純正化学株式会社、3位:富士フイルム和光純薬株式会社となっています。
岡山大学大学院修了、博士(農学)。
東京医科歯科大学 特任助教、岡山県生物科学研究所 流動研究員、日本学術振興会 特別研究(JSPS PD)を経て、フリーランスとして独立。
専門は、天然物化学、タンパク質工学、発酵工学、化学物質の機器分析(特に質量分析の化学)
論文: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/?term=HIROKAZU+USUKI
linkedin: https://www.linkedin.com/in/%E5%8D%9A%E4%B8%80-%E8%87%BC%E6%9C%A8-b83827228/
臼木博一のプロフィール
フマル酸は最も単純な不飽和ジカルボン酸であり、自然界に広く存在しています。無色の結晶粉末であり臭いはありませんが、強い酸味を持ちます。工業的には、主にフマル酸の幾何異性体であるマレイン酸を異性化することで製造されます。
1. 名称
和名:フマル酸
英名:fumaric Acid
IUPAC名:(2E)-but-2-enedioic acid
2. 分子式
C4H4O4
3. 分子量
116.07
4. 融点
300~302℃(封管中)
5. 溶媒溶解性
エタノールに可溶、水に難溶、ベンゼンに不溶。
本化合物は殺菌力を有しているため生鮮食品の殺菌剤として利用されています。 その作用機作は以下の通りです。
◇フマル酸の殺菌剤としての作用機作
フマル酸は食品添加物としての安全性が認められており、酸味剤、膨張剤、pH調整剤、調味料などに使用されています。畜産・農業の分野では飼料の添加物、植物の殺菌・殺藻剤として使用されています。また、工業の分野では合成樹脂や染料の原料として利用さています。医療の分野では、フマル酸から作られるフマル酸エステルが乾癬(かんせん)治療に効果があるとして研究が進められています。
フマル酸は酸素呼吸を行う生物のエネルギー生産過程で重要な役割を担っています。具体的には、クエン酸回路において、コハク酸から生成され、リンゴ酸へと変換される中間体として存在しています。
フマル酸には幾何異性体が存在します。トランス体がフマル酸であり、シス体がマレイン酸です。
興味深い事に、これらの化合物は化学的性質が大きく異なります。具体的には、トランス体であるフマル酸は、マレイン酸に比べて分子内脱水縮合をしにくく、また、水への溶解度もマレイン酸と比べて非常に低いです。このような性質の違いは、これらの異性体における二つのカルボキシル基の立体的な位置関係で説明できます。その原理については以下の記事で詳しく説明しているので参考になさって下さい。
⇒【2022年版】マレイン酸 メーカー5社一覧
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト6
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 三井化学ファイン株式会社 | 22.2% |
2 | 純正化学株式会社 | 22.2% |
3 | 富士フイルム和光純薬株式会社 | 22.2% |
4 | 関東化学株式会社 | 11.1% |
5 | 東京化成工業株式会社 | 11.1% |
6 | ナカライテスク株式会社 | 11.1% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のフマル酸ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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