ピンヘッダ

ピンヘッダとは

ピンヘッダ

ピンヘッダは、プリント基板上に取り付けて使用する端子です。

ピンやソケット、ジャンプソケットを含む総称としても使われています。総称であっても、実際には差し込むオス端子を持つものをピンヘッダ、端子を差し込むメス側の端子を持つものをピンソケットと呼び分けられています。いずれにしても、プリント基板にケーブルを使わず電気的な接続を行えるのが特徴です。

例えば、ブレッドボードブレッドボードにピンヘッダを取り付けてPICkitを接続し、PICマイコンにプログラムを書き込んだりします。

ピンヘッダの使用用途

ピンヘッダの使用用途は、基盤同士をケーブルを使うことなく、ピンを差し込むことで接続する用途です。

例えば、ブレッドボードやユニバーサル基板などの基板に取り付けて、信号の入力や外部との接続をしやすくしています。また、基板間にピンヘッダをはさみ、複数の基板間にスペースを確保するのもよくある用途です。

一般的には、2.54mmのピッチのものがよく利用されています。この他にも様々なサイズや長さのものがあります。ピンの片側がエル字に曲がったものなど形状のバリエーションが多いのも特徴です。

車載制御、産業機器、コンピュータ、通信機器、医療機器、ストレージ、家電製品など様々な電子機器の内部接続に使われています。

ピンヘッダの原理

伝導体であるピンと絶縁体であるハウジングからできていて、回路をつなぐ役割をしています。両側ともオス型やオス‐メス型などがあるコネクタです。オス‐オス型は両端にピンが出ていて、基板に取り付けることができます。ブレッドボードは差し込むだけで使用できますが、ユニバーサル基板でははんだ付けをします。ピンヘッダの基本的な構造は、プリント基板に差し込むオス側の端子を複数有し、これをハウジングと呼ばれる絶縁体の筐体で保持している構造です。

端子は金やスズでメッキされています。筐体であるハウジングは細長い形状のものが一般的です。細長いハウジングに40本ものピンが一列になっていて、1本ずつ取り外せるようになっているものが多く販売されています。これらピンは、カッターやニッパーで取り外せます。

なお、ピンヘッダには種類があり、ハウジングの長さ方向に対向する2面の両方にピンが配されたものがオス・オス型、2面の片側のみピンが配され反対皮の面には端子を差し込むメス側の端子があるものがオス・メス型です。片側のメス側の端子しかないものや両面にメス側の端子のものはピンソケットと呼ばれています。

オス‐オス型は両端にピンが出ていて、複数の基板を電気的に接続可能です。ブレッドボードは差し込むだけで使用できますが、ユニバーサル基板でははんだ付けをします。ピンヘッダの径がブレッドボードの穴経と合わないと基板の穴に納まりが悪くなるため、ピンヘッダの径の検討は重要です。

ピンヘッダのその他の情報

1. ピンヘッダのピンの種類

ピンヘッダで電気的な接続をおこなう端子であるピンには色々な種類があります。
まず、ピンの形状には、角ピンと丸ピンがあります。角ピンは、基板の穴に挿入する端子部分となるコンタクトの根元部分が板バネ状になっているピンです。この角ピンの根元部分をピンを保持する筐体であるハウジング内部の板で挟み込んでいます。角ピンを基板の穴に差し込むと、板バネの力で穴の内部にピン先端部の面が押し当てられ、電気的な接続がなされます。
丸ピンは、円柱状のピンです。丸ピンはハウジングに嵌合されています。そのため、ピンの挿抜は最低500回程度可能です。保持性もよく、衝撃や振動に対しても高い耐久性を持ちます。

なお、ピンの材質は黄銅で、スズメッキか金メッキが施されています。金メッキのほうが防錆効果が高く耐久性があります。使用温度範囲は―40℃~105℃程度です。

2. ピンヘッダの仕様

ピンヘッダの仕様には、ピンのピッチがあります。複数のピン間の寸法で表され、ピンとピンの中心間の距離で表されます。2.54mm、2.0mm、1.27mmが一般的です。
また、ピンヘッダの仕様にはピンの列数もあります。ハウジングの長さ方向に並ぶピンの列の数を示します。1列と2列が一般的です。定格電流、定格電圧がありますので超えないように注意してください。

ピンヘッダの仕様には、ピンの向きもあります。基板とピンの取り付け方向が垂直取り付けのものをストレートといい、平行に接続するものをライトアングルといいます。

3. ピンヘッダの取り付け

ピンヘッダを基板に固定する場合、差込 (DIP) もしくは、表面実装 (SMT) 半田付けでおこないます。基板と基板を連結するピンヘッダでは、両端ともはんだ付けをします。また、補強板を使用することでフレキシブル基板にも使用可能です。ピンヘッダを利用してフレキシブル基板とリジッド基板を実装接続することも可能です。また、メス側の端子を利用して着脱を可能にすることもあります。

参考文献
https://hirosugi.co.jp/technical/pn-code/pinheader_1.html

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