ステーとは
ステーは玄関のドアや収納の扉、さらには蓋など蝶番を取り付けて開閉させる際に開閉速度を調整する目的で使用される器具です。
蝶番のみを取り付けたドアですと、開け閉めする際に勢いがつきやすく大きな音を伴ったり、強い力で指を挟みこんだ場合には怪我をしてしまうリスクがありますが、このようなリスクを低減するためにステーが取り付けられます。
ステーを取り付けるとドアを開閉する際にはステーにより生み出される抵抗でゆっくりと動作するようになりますので、住居や事務所などの大抵のドアに使用されています。
ステーの使用用途
ステーには用途に応じて様々な種類があり、適宜選択されて使用されています。
最も一般的なステーはドアに使用される横開き用のステーでドアの上部に設置されています。このステーを設置されたドアは開ける際には少々力が要りますので、開ける際にはゆっくりと開き、閉める際には同様に抵抗がかかりますのでゆっくりと閉まります。
他にも油圧や空気圧を用いることで引き出しなどがゆっくりと閉まるように作られてたステーや、上向きに開放するタイプの扉には扉を好きな角度で停止させることが出来るタイプのステーが使用される場合があります。
ステーの原理
ステーの動作機構は油圧、空気圧、スプリングなどがありますが、どれも抵抗を発生させることでドアなどがゆっくりと開閉されるようになります。
ステーを選択する際にはステーが発生させることのできる抵抗、すなわち力を知ることが大切であり、ドアの開閉時に発生する力に近くないと動作に不具合が生じます。例えば、力の弱いステーを大型のドアに設置するとドアの回転力の方が強すぎてステーを取り付けた意味が無くなってしまいます。
このドアが発生させる力のモーメントはトルクと言いますが、このトルクが大きいと回転力が強いということになります。ステーを選定する際には安定的な動作をさせるためにステーの持つトルクがドアのトルクを上回っている必要があります。このステーのトルクがドアのトルクよりも小さいとステーを取り付けてもドアはゆっくりと開閉しないことになります。
ステーの素材にはアルミなど異なる素材が使用されている場合がありますが、屋外など湿気に触れることが多い場合には錆びにくいステンレス製の物を選択するなど気を付ける必要があります。