sum23

sum23とは

sum23とは、快削鋼の1つです。リンを添加することで、性質を脆くしており、被切削性を高めようとしています。

sum23の主な構成成分は、炭素が0.09%以下、マンガンが 0.75~1.05%、リンが0.04~0.09%、硫黄が0.26~0.35%です。鉛は含まれていません。シリコンについての規定はありませんが、受渡当事者間の協定によって、0.10% 以下、0.10~0.20%、0.15~0.35% など限界値または範囲を決定することが可能です。

また、規定されている元素以外は、受渡当事者間の協定がない限り、溶鋼を仕上げる目的以外に意図的に鋼に添加をすることは禁止されています。

sum23lと末尾にlが付いている快削鋼も存在します。違いは、sum23lには鉛が含まれているということです。その他の成分の規定は、全てsum23となっています。鉛は人体に影響を与える可能性もあるため基本的には、sum23の使用が勧められています。

sum23の使用用途

sum23は、OA機器部品、シャフト、ローラー、刃物、文具、軸、ピン、一般機器部品など、身近なものから工業用品まで様々な分野で使用されています。

被切削性が高いので、切ったり削ったりする加工が必要な場合の使用に適しています。被切削性が高いと、工具の寿命が長くなったり、切りくずの処理がしやすくなったりするメリットがあります。また、バリなどのない綺麗な面に仕上げやすくなり、制作時間を短縮することができます。工具の寿命などは、工具技術の発達によって改善する場合も多いが、バリなどのない綺麗な面に仕上げるためには素材の影響が大きくなると言われています。

sum材は、溶接や曲げの加工には向いていないので、そういった加工には基本的に使用されません。

また、被切削性を重視しているため、機械的性質についての定義はありません。使用者が実施する焼き入れ戻し後の機械的性質は、設備や技術に大きく影響されるためです。

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