sk85

sk85とは

sk85とは、炭素を0.85%前後含む炭素工具鋼です。

先頭についているSKは、Sは鋼(Steel)、Kは日本語の工具(Kougu)の頭文字に由来しています。

SK材はもともと炭素の含有量によってSK1~7の7段階表示をしていました。現在では、1.05%と炭素含有率の100倍の数値をつけて表記され、11品種で表されます。 SK5がsk85に相当しています。

SK材は、炭素の含有量により性質が異なります。炭素の含有量の少ないものは靭性が要求される工具に使用され、反対に炭素の含有量の多いものは硬度や耐摩耗性などが必要な工具で使用されます。sk85は焼き入れに適した素材です。

SK材は、一般的に加工前または加工後に熱処理を行います。高温になると焼きが戻ってしまい、硬さが低下してしまいます。SK材の性質を下げずに、耐える温度の目安が200℃です。高温になる製品を作成する場合は、合金鋼である高速度工具鋼を代わりに利用します。

sk85の使用用途

sk85は、炭素を0.85%前後含んでいるので、焼き入れ性に特に富んでいます。なので、焼き入れを行う必要があるとされる製品に使用されることが多いです。耐摩耗性が必要な場合は焼入れ後低温焼戻し、靭性が必要な場合は高温焼戻しをして使用します。

焼き入れ焼もどしにより、HRC58以上の硬さを得ることができるとされています。高い硬度を持ち、耐摩耗性に優れているので、冷間鍛造、板金プレスのように高い負荷がかかる金型などに使用するのが適しています。また、その他にはカトラリーや農機具部品、自動車用部品、一般バネなど幅広い分野で使用されています。

刃物用の素材として、アメリカではメジャーメーカーが実用ナイフの素材にも採用していることが多く、安価で手に入る素材ともされています。

しかし、寸法が大きくなると芯部まで硬さが入らないことがあるので注意が必要です。

高い硬度のため、曲げ、絞りなどの加工にも適していません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です