sgd400とは
sgd400とは、炭素鋼の一般鋼材を素材とした規格材料で、みがき棒鋼です。みがき棒鋼用の鋼材のうち、SGDBを用いたものです。引張強度の範囲400~510Mpaのうち、400がSGD400に付けられています。一般鋼材を使用した、みがき棒鋼にSGDが使用されます。
みがき棒鋼とは、圧延された棒線を、引抜加工や切削加工、研磨加工など、二次加工することで、表面状態や寸法精度を上げた材料です。
SGDBは、素材を加熱して柔らかくし、ローラで押しつぶしながら加工する熱間圧延加工が施されており、機械的強度のみが保証されています。素材であるSGDBに準じて成分は硫黄とリンが0.045%以下であること以外の規定はありません。
sgd400-Dと末尾にDの付いたものは、冷間引抜き加工が実施されたものです。冷間引抜きを行った場合、大量生産を行うことを前提とする場合、切削加工よりもコストを抑えることができます。
sgd400の使用用途
sgd400は、靱性にすぐれ、溶接や曲げ加工がしやすいことが特徴です。そのため、自動車部品、部材など幅広い分野で使用されています。
しかし、粘り気の強い素材であるため切ったり、削ったりする加工に使用するのには、あまり適していません。
sgd400の素材となっているSGDBは、熱間圧延加工が施されているため、あまり力を使わずに加工することができます。しかし、素材の表面にミルスケールと呼ばれる酸化皮膜が発生してしまうため、見た目が黒っぽくなってしまいます。また、形状や寸法精度をあまり高くできないというデメリットがあります。
そこで、後工程による冷間加工などを行うことでデメリットを改善して使用する必要があります。引き抜きはダイスと呼ばれる穴のあいた工具に、素材を通し、削らずに素材を引き伸ばして形状を変える加工です。そのため、鋼材の強度に影響する繊維状の金属であるファイバーフローを切断する必要がないので、強度が低下することはありません。精度も高いレベルで出すことができます。