ケーブルテスタとは
ケーブルテスタとは、ケーブルが本来の性能を発揮しているかをテストする機器のことです。
たとえばLANケーブルテスタの場合、ネットワークケーブルの導通・断線・結線ミスなどをテストできます。
配線技術者がケーブル工事後に保証すべきことがあります。それは、ケーブルが正しく配線され、仕様で定めた伝送性能を満たすことです。
そのときケーブルテスタを用いれば、ケーブルが適切に導通していることを確認・証明可能です。
LANケーブルテスタの他にもHDMIケーブルテスタやUSBケーブルテスタなど、ケーブルに応じたテスタが存在します。
ケーブルテスタの使用用途
ケーブルテスタの主な用途はLANケーブルの導通具合をテストすることです。
個人用パソコンであれば配線構造が単純なため、実際にネットワークが稼働するかを確かめればLANケーブルが適切に接続できているかを確認できます。
しかし、フロア内配線・ビル内配線・ビル間配線など大規模かつ複雑な配線の場合、ネットワークに異常があったとしても、どのLANケーブルに異常があるかを判断するのは困難です。
このときLANケーブルテスタを使用すれば、配線の異常箇所を特定するのに役立ちます。
ケーブルテスタの原理
「ケーブル」と一口に言っても、ケーブルの種類によって構造が異なるため、一例として、ケーブルテスタを使用する頻度が多いLANケーブルについて取り上げます。
LANケーブルに使用されるメタリックケーブルには、1本のコードに8本の信号線が入っており、4組の「より対線」により構成されています。「より対線」とは、2本の信号線をねじり合わせて1組にしたものです。
イーサネットの規格(1000BASE-T、10GBASE-T、100BASE-Tなど)により、4組の「より対線」うち何組を使うかが決まっています。
また、規格により信号の送り方も異なるため、LANケーブルの両極を適切な「より対線」で接続することが不可欠です。
接続方法を間違えると、たとえ電流が流れたとしても、適切に信号を送受信できません。
そのため、信号の送受信具合を調べるためには専用のケーブルテスタが必要です。
長距離を結ぶケーブルが複数存在する場合、ケーブル同士の対応関係が判断できない場合もあります。
そうした複数のケーブルを調べるため、ケーブルテスタの中には同種のケーブルを識別可能なものもあります。
参考文献
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/17/030700071/030700001/
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/17/012300631/