ラインファンとは
ラインファンは、吸音材を貼り付けた丸型などのボックスの中にファンと電動機を内蔵した送風機の一種です。空調や換気の設備として、事務所やホテル、映画館、工場など様々な建築物で利用されます。その多くは、天井裏などに吊るすようにして設置され、通風路であるダクトとつなぐことで、居室内の空気や外の空気を搬送します。
ラインファンの他には、遠心ファンや軸流ファンがあります。ファンの特徴としては、遠心ファンは圧力が高くなり、軸流ファンは風量が多くなります。ラインファンは、斜流ファンを内蔵しており、このファンには、遠心ファンと軸流ファンの中間の特性があります。
ラインファンの使用用途
ラインファンは、送風機の一種であり、空気調和、給気及び排気を目的として、高層ビル、病院、ホテル、学校、劇場、工場など、ほとんどの建築物で使用されます。その多くは、天井裏などに施工されたダクトに合わせて、吊るすようにして設置されることが多いです。
ほとんどのラインファンは、ファンとして斜流ファンを内蔵しています。この斜流ファンは、風量と圧力のどちらも必要な場合に使われるため、使用用途としても、そのような状況に適しているといえます。
ラインファンの原理
ラインファンは、斜流ファン、電動機、内側に吸音材を貼り付けた丸型もしくは角形のボックスなどで構成されます。ファンは遠心ファンを内蔵する場合もあります。ファンの駆動方法は、ほとんどが、ファンと電動機を直接つなげる直動式ですが、ベルトによる駆動方法も採用されています。最近のボックスは、ファンとのすき間を埋めるように吸音材を配置し、その吸音材でファンを固定するような構造となっています。
ファンは、その回転によって空気などの気体にエネルギーを与える回転機械です。遠心ファンは吸い込んだ気体を直角に曲げ吐き出すが、扇風機などに使われる軸流ファンは、気体を後方に送り出します。そのため、遠心ファンは遠心力による増速、増圧効果がありますが、軸流ファンはその効果がほとんどありません。ラインファンに使用される斜流ファンは、斜め後ろに風を送り出すため、遠心力の効果が得られます。その特性は、遠心と軸流の中間となり、角度を変更することで、遠心もしくは軸流の特性に近づけることができます。
参考文献
https://www.ebook.ebara.com/handbook/fan/50HZ/index_50HZ.html
https://www.ebara.co.jp/about/technologies/abstract/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/08/24/250_P38_1.pdf