巻線機とは
巻線機は、金属線やエナメル線を巻きつけて、各種のコイル部品を製造する機械です。
巻線機はミシンのボビンに糸が自動で巻かれるように、あっという間にエナメル線がコイル部品に巻き取られていきます。コイル部品の数と種類はかなり多く、巻き方もさまざまです。エナメル線の巻き方によって性能が変わるので巻線機が重要な役割を担っています。
巻線機の機種は手動と自動があり、手動のほうが小型です。また、単軸か多軸かといった種類があります。
巻線機の使用用途
巻線機はリレー、ソレノイド、イグニッションコイル、エッジワイズ、ピックアップコイルといった部品を製造する用途で利用されています。巻線機を使用することでエナメル線が絡まずに、均一に巻き取ることができます。縦状、横状などの巻き方と、細線用、太線用といった線の太さによって適切な巻線機を選択します。
巻線機は線を巻き取ることができるので、他に自動アーク溶接用の溶接線や天井扇用モータを巻き取る用途にも使用されます。
巻線機の原理
巻線機の原理は、ミシンの糸の巻き取りに似ています。エナメル線を巻線機に通し、スイッチを入れると巻き取りが始まります。手動の場合は、巻き取りが完了したらスイッチを止め、エナメル線をはさみ等で切断します。全自動の巻線機はコイル部品の取り付けも巻き取りもすべて自動です。コンピュータ制御なので様々な巻き取りが可能な製品が多いです。
コイル部品によって巻き取り方が異なるので、どの巻き方をするかによって巻線機を選択します。
- スピンドル巻き
スピンドルを利用してステッパーコイル、イグニッションコイル等を巻線します。 - トロイダル巻き
環状で、環の中心から外側に向かって巻いていく方法です。 - 完全整列巻き
モータ用ステータコイル、クラッチコイルなどは完全整列巻きで、一巻きずつ均一に巻かれています。 - ノズル巻き
内部から巻くことができ、インナー巻きのモータ巻き線に適しています。 - フライヤー巻き
フライヤーが回転して巻いていきます。空芯コイル、チップコイル、モーターに適しています。
参考文献
https://detail-infomation.com/transformer-winding-type/