基板用端子台とは
基板用端子台はプリント基板上に設置され、他の基板や部品とワイヤーやケーブルを経由して電気的に結合させることを目的として作られた部品です。
基板用端子台とワイヤーやケーブルとの接続方法は様々です。
一例としてワイヤーの先に取り付けた圧着端子等を介してねじで止めるタイプや、基板端子台の各端子にスプリングが内蔵されていて、各端子の所定の場所を押しながら ワイヤーを挿入することでワイヤーを締め付けて固定するタイプなどがあります。
いずれのタイプにおいてもワイヤーやケーブルと基板端子台を接続するためのはんだ付けが不要になるため、ハンダ付けの技能を持たない人でも利用することができます。
基板用端子台の使用用途
基板端子台は、複数のプリント基板同士、もしくはプリント基板と部品を接続する際に利用しますが、これにより、例えば、ある機能単位毎に、基板を分けたり、部品を分離したりすることによるメリットについて説明します。
例えば、A,B,Cの3種類の基板に分けて回路設計を行います。この際、A基板を基本機能を実現するための基板、B基板を付加機能①、C基板を付加機能②を夫々実現する基板という分け方にします。
その結果、A基板のみが搭載された製品、A基板とB基板が搭載された製品、A基板とC基板が搭載された製品、A,B,C基板全ての基板が搭載された製品というように、基板の組み合わせを変えるだけで、異なる製品を作り上げることが可能となります。
基板端子台を利用して、基板設計を分けることにより以上の様な利点があります。
基板用端子台の原理
基板端子台は用途により材質、絶縁抵抗値、使用温度範囲、適合プリント基板の厚さ、更に各種法令やきせいへの対応を考えなければなりません。
基板端子台を含め各種製品や部品を国内で販売するには、国内の法令や規制に合わせて製品の設計を行う必要がありますが、欧州に製品や部品を輸出する場合にはROHS指令(Restriction of Hazardous Substances(危険物質に関する制限))という規制への対応が必須となります。
特に基板端子台を含め、各種部品においては注意を要します。
ROHS指令では電気・電子機器への有害な特定の化学物質の含有の濃度が一定以下であること及び鉛はんだフリー(鉛成分を含まないハンダを使用すること)であることが求められています。
特定の化学物質とは鉛、水銀、六価クロム、カドミウム、ポリ臭化ビフェニル、 ポリ臭化ジフェニルエーテル、フタル酸ジ-2-エチルへキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジイソブチル、以上の10種類の物質で、これら夫々の含有量が0.1%以下に定められています。
これはROHS指令が、電気・電子機器のリサイクルを容易にすることおよび電気・電子機器廃棄時にこれらの有害物質が人体に悪影響を及ぼさないことを目的としているからです。
参考文献
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https://jp.rs-online.com/web/c/connectors/terminal-blocks/pcb-terminal-blocks/
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https://www.monotaro.com/g/00161881/