アルミフレームユニットとは
アルミフレームユニットとは、アルミニウム合金製のフレーム材と付属部品で構成されたフレームです。
メーカーごとに規格化されたフレーム材を組み合わせることによって、比較的容易に目的のフレームユニットを作り上げることが可能です。アルミフレームユニットは、非常に多くのサイズが用意されています。
ほとんどが中空の四角形状で、それぞれの辺の部分にはアタッチメントとなる部品が取り付けられるT形の溝が形成されています。中空の四角形に溝を形成することによって、軽量でも強度を確保し、自由なレイアウトのフレームが容易に作ることが可能です。
アルミフレームユニットの使用用途
アルミフレームユニットは、企業や大学の研究開発拠点などよく用いられています。研究開発のための装置類や機械類を設置するためにアルミフレームユニットは便利です。
多くはオリジナルの設計で、見栄えなど気にしないような場合に、広く使われています。一般の方でもDIYとして軽く強度のあるフレームを作る際には、アルミフレームユニットは使いやすい材料です。
アルミフレームユニットの原理
アルミフレームユニットは軽くて強度のあるフレームが作れるように、アルミニウム合金が選ばれています。A6005C-T5などのAL-Mg-Si系合金に、T5と呼ばれる熱処理が加えられたものが多く使われています。
A6005Cはアルミニウム合金の中でも耐食性があり、溶接もできるのがメリットです。さらに、アルマイト処理を加えて耐食性や外観を向上させています。なお、A6005Cはかつては6N01という記号で表記されており、今でも使われている場合があります。
中空四角形を基本とした断面形状は、重量低減と強度の確保、さらにアタッチメントを取り付けやすくするための形状です。アルミフレームユニットなどの部材に曲げや捻りの外力が作用すると、フレームの外周部分に最も大きな応力が生じます。
この応力は断面形状を大きくするほど、低減させることができます。そこで、必要となる強度や剛性を満足できるサイズのフレーム材を選定することがフレームユニットを軽く、そしてコストも安く仕上げるために重要です。
アルミフレームユニットのその他情報
1. アルミフレームユニットの強度
アルミフレームユニットなどの構造体の強度や剛性は、材料の物性と形状で決まります。折れる、破断するといった強度は引っ張り強度や降伏点、剛性を決めるのはヤング率です。いずれも材料の物性なので、選んだアルミフレームユニットの材料ごとに決まります。
形状は設計者が使用するフレームユニットのスペースなどの環境条件の範囲内で、自由に選ぶことができます。アルミフレームユニットのような梁の部材では、断面2次モーメントも大きさが重要です。断面2次モーメントは曲げや捻りなどの変形の中心部分から、なるべく遠くに部材があると大きくなります。
これがアルミフレームユニットが中空構造になっている理由です。アルミフレームユニット部材の断面2次モーメントは、メーカーが公表しているものも多いです。フレーム全体の強度は、メーカーの設計ソフトで計算できるものもあります。
2. アルミフレームユニットの接続
アルミフレーム同士を接続する場合は、ボルトとナットによる接続に加えて、ブラケット接続やジョイント接続などがあります。一般的には、ブラケット接続を用いるケースが多いです。
ジョイント接続は専用のジョイントを使用してしっかりと固定するため、強度の高い接続にすることが可能です。また、フレームユニット全体を移動しやすくしたいときは、足元にキャスター部品を取り付ける場合もあります。