かしめ工具

かしめ工具とは

かしめ工具

もともとかしめとは金属の板同士を変形させて繋ぎ合わす工法を言いますが、電線と端子を圧着して接続する際にもかしめという言葉が使用されます。

電線に端子を繋げる際には、専用のかしめ工具を使って端子を押しつぶして電線と強固に接続させますので、電気配線の接続では幅広く使用されている工具です。

かしめ工具で圧着するので工具のみではんだは必要なく、電線の先端処理のみが必要ですので非常に簡単な作業となります。

かしめ工具の使用用途

かしめ工具は電線と端子を圧着して接続する以外にも留め具などを圧着して固定する際にも使用されています。

端子にはサイズや形状、スリーブの有無など様々な要素がありこれらの組み合わせにより多くの種類の端子があります。スリーブの有無は使用するかしめ工具の形状も異なりますので、使用に適さないかしめ工具を使用して端子を圧着してしまうと圧着が不十分となり端子が敗戦から抜けやすくなりますので使用の際には気を付ける必要があります。

かしめ工具の原理

かしめ工具を使用して電線に端子を圧着する際にはまず電線の被膜を剥く必要があり、この作業にもワイヤストリッパなどと言われる専用の工具が使用されます。かしめ工具にはこのストリッパの機能や電線を切断する機能が付いているものもあり、このようなタイプの工具は電工ペンチなどと呼ばれています。

電線の被膜を剥くと金属がむき出しになります。この金属と端子が直接繋がっていないと電気は流れません。そして端子の穴に電線の金属部分を差し込んでかしめ工具にセットします。セットしたのちに片手でかしめ工具を握ることで圧着できます。かしめ工具は一度握ると元に戻らないように出来ていますので、圧着に失敗しても途中でやり直しはきかずに最後まで握り込まなければなりません。最後まで握り込むとリリースされて持ち手がフリーになり元の位置に戻るようになっています。このため、失敗すると失敗した部分を切り捨てて初めからやり直さなければなりません。

かしめ工具は圧着工具と呼ばれる

「かしめ工具」はよく「圧着工具」と呼ばれます。現場では「圧着、圧着」と呼ばれています。かしめ工具(圧着工具)では、何をかしめるのかによって専用の工具が必要です。「端子」と呼ぶことがありますが、「圧着端子」「リベット」「リングスリーブ」「スナップボタン」などかしめるものの種類はたくさんあります。少し効率が悪いことに、これら端子やリベットですが、サイズも数種類あり、大きさごとに専用の工具が必要です。電気工事士が使うリングスリーブ用の圧着工具は極小(〇)、小、中、大の4種類が1つの工具でかしめられるものがあります。
しかし、圧着端子などはサイズごとに1つの工具が必要で、たくさんの種類を使うほど工具がたくさん必要なので、出来るだけ種類を絞った方がコストパフォーマンスが良くなります。

100均のかしめ工具

100均の「かしめ工具」と言えば、「スナップボタン」をかしめることができる「かしめ打ち具」とか「スナップパンチ」とか呼ばれているものです。電気工事などに使う「圧着工具」などは置いているのを見たことがありません。

プロの電気工事士が100均の工具で現場作業をしているのもお客さんの立場から考えると困ってしまいます。圧着端子用やリベット、リングスリーブ用は、工具専門店やホームセンターで手に入ります。ネット通販の方がたくさんの種類があって便利です。実際に握って試せないのが玉に瑕です。

かしめ工具の代用になるもの

かしめ工具が手元にない時、代用になるものを探してしまいます。例えば、ラジオペンチや、ペンチ、などが候補に挙がるのですが、あまりおすすめは出来ません。かしめるだけが目的ならば使えないことはないのですが、求める機能を果たせなかったり、見た目が悪くなったりしてしまいます。かしめた時は良かったけれど、その後必要な時に外れてしまうのが最悪です。

かしめ工具でリベットをかしめる

リベットは、釘のような形状をしています。かしめ工具でその釘の形状の部品を引き抜くことで、その先についた部品が押しつぶされ2つ以上の物をかしめることができます。この作業は専用のかしめ工具以外ではほとんど無理です。リベットも「ブラインドリベット」、「ソリッドリベット」、「平リベット」など形状によって呼び名があります。それぞれについて専用のかしめ工具が必要なので、リベットに合った工具を準備しましょう。

参考文献
https://diytools1.com/2016/04/10/post-13890/
https://www.diylabo.jp/basic/basic-87.html
https://sewingschool.hapimade.com/hook/

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