エネルギーモニタ

エネルギーモニタとは

エネルギーモニターとは、エネルギーの状態をモニター画面に反映させて可視化した製品です。

主に家庭やビルなどの電力使用量を測定する装置を指すことが多いです。産業用から家庭用製品まで広く使用されます。代表的な使用例はハイブリッドカーのモータ・エンジン使用状況確認、太陽光などの発電システムを有する施設の電力使用状況表示などがあります。

エネルギーモニタの使用用途

エネルギーモニタを使用することで、電気やガスなどのインフラエネルギー使用量を把握することが可能です。これにより、時間帯別使用量や機器別使用量を把握可能であり、省エネルギーに役立ちます。

消費電力が多い機器の使用制限や省エネルギー設備の導入などによるランニングコストの低下に寄与します。また、企業はイメージ向上を目的にCO2排出量削減につなげる場合もあります。異常な使用量があった場合に早期発見可能であるなどの利点もあります。

エネルギーモニタの原理

エネルギーモニターは電力メーターと同様に、精度クラス1の電力計測技術に基づいて設計されることが多いです。精度クラスとは国際電気標準会議 (英: International Electrotechnical Commission, IEC) が定める規格で、クラス0.1からクラス3までの5段階に分かれています。クラス0.1が最も高精度であり、クラス3が最も低精度です。

電力に関するモニタであれば、電流と電圧の測定値を基に消費電力を計算します。したがって、AC電源電圧測定用の電圧センサーと、AC電源電流測定用の電流センサーから構成されます。これらのセンサーは設備の元電源ケーブルに取り付けて測定します。電圧センサーはワニ口クリップなどで充電部から供給電圧を測定し、電流センサーはクランプなどでケーブル被覆越しに電流を測定することが多いです。

測定した電流・電圧は、内部マイコンボードなどの制御部で演算されます。通信機能を持つモデルでは通信モジュールも搭載されます。

上記によって演算された値を使用して消費電力を計算し、リアルタイムにモニターに表示させたり、データログに保存させたりします。大規模工場などにおいては接続されている各種機械のON・OFF状態を表示させたり、リアルタイムの電力詳細を数値で表示させることがあります。

エネルギーモニタの種類

エネルギーモニタには用途に合わせてさまざまな種類が販売されています。以下はエネルギーモニタの種類の一例です。

1. スタンドアロン型

単体で使用することができるエネルギーモニタです。これらのモニターには電圧センサーと電流センサーが組み込まれており、電力消費量を測定することが可能です。ただし、エネルギーモニタ駆動用の電源は別途必要となる場合が多いです。

2. スマートメーター型

通常の電力メーターのように電力会社が提供するメーターとして設置されるエネルギーモニタです。スマートグリッドやリアルタイムの通信に対応しており、電力使用量をリアルタイムで通知することが可能です。太陽光システムや内燃自家発電機器を有する場合、この型が使用されることがあります。

太陽光システムに導入した場合、発電量や電力消費量を測定するために使用されます。照明設備やエアコンなどの電灯電力使用量を監視する場合にも用いられます。

3. インライン型

配電盤や制御盤に直接取り付けることができるエネルギーモニタです。これらのモニターは、通常は産業用や商業用のエネルギー管理に使用されます。制御機器に連なる製品のため、計装機器メーカーなどから販売されている場合が多いです。

4. ポータブル型

携帯用の小型デバイスとして設計されたエネルギーモニタです。局所的または短時間のみエネルギー使用量を測定する場合に使用します。バッテリーなどを内蔵している製品も販売されており、その場合は電源不要で測定可能です。家庭用電化製品やオフィス用機器などの消費電力を測定することもできます。

参考文献
https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/denro/enemoni/
http://www.nissan.co.jp/

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