マグネットスイッチ

マグネットスイッチとは

マグネットスイッチ

マグネットスイッチとは、電磁石によって接点の開閉を切り替える電磁接触器と、過負荷時に回路を遮断するサーマルリレーを組み合わせたスイッチのことを指します。「コンタ(マグネティック・コンタクタの略)」や「マグネット」と呼ばれることもあります。

負荷に対して電力を供給する回路において、過負荷(過電流)時に負荷の保護装置として機能します。

類似の保護装置としてブレーカがありますが、ブレーカーが電線を保護して短絡事故を防ぐのに対して、マグネットスイッチは負荷に対する過電流を防ぎます。

マグネットスイッチの使用用途

マグネットスイッチは過電流時に動力を遮断する装置であり、定格出力の10数倍程度の電流の遮断が可能です。

この機能は主にモータの保護に利用され、断線や接点の接触不良などによるモータの欠相状態(本来3相で運転されるモータが単相で運転されている状態)を素早く検知し運転を中止させることで、過負荷によるモータの故障を防ぐことができます。

マグネットスイッチには通常主接点が3つあり、3相モータの保護に用いる場合にはスター結線やデルタ結線のコイルに接続されます。

マグネットスイッチの原理

マグネットスイッチは電磁接触器とサーマルリレーから構成されています。サーマルリレーは電流を熱で感知し過電流時にはトリップ状態になります。サーマルリレーのb接点出力を電磁接触器の電源に入れておくことで、過電流時には接点が開き電源が遮断されます。また、a接点出力は異常表示などに接続して利用することができます。

サーマルリレーが空冷されてからリセットボタンを押すと電源は復旧しますが、過負荷状態が継続していれば即座に再度電源が遮断されます。

電磁接触器には、接点の溶着を確実に検知するためにミラーコンタクトが要求されます。ミラーコンタクトとは主接点(通常使用する接点)が一つでも閉じている場合にはN.C.(ノーマルクローズ)である補助接点は開いていることが保証された機能です。ミラーコンタクトであることにより、コイルがOFFの(接点を閉じようとしていない)場合に補助接点が開いていれば主接点が溶着していると検知することができます。

参考文献
https://t-denso.com/archives/214
https://www.fujielectric.co.jp/fcs/feature/magnet.html
https://www.osako-electric.co.jp/glossary/3978/

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