検電テスター

検電テスターとは

検電テスター

検電テスターとは、電気配線の調べたい箇所が、電気を帯びているか調べる機械です。

配線に電気が流れているかいないかは見た目では分からず、間違った配線コード接続に通電してしまうと大変危険です。通電確認にとどまらず、電圧、直流・交流、プラス・マイナスの極性など、さまざまな項目を確認したり、数値を調べたりするタイプもあります。

検電テスターの使用用途

検電テスターは、農業分野において獣害用の防獣フェンスや電気柵などの、通電状態確認に使用します。通電しているかどうかの確認をするだけでなく、電圧値の表示がある機種では検電テスターの結果を元に、獣害対策として必要な電圧に調整可能です。

その他、車・バイクの電装、配電盤の修理や、電気工事の現場で、感電防止のため停電状態を確認するなど、電気系統一般の様々な用途で使用されます。プロの現場で使用するイメージがありますが、家庭でコンセントのチェックなどにも使用可能です。

検電テスターの特徴

長所

長期保管品の電気配線など、使えるか分からない場合でも、通電するかどうかの確認が可能です。獣害対策用の電圧値チェックができるタイプでは、電気柵などの機械本体の電圧低下も確認できます。また、検電テスターの重量は数百グラムと軽く、女性や高齢の方でも手軽に取り扱えます。

短所

獣害対策には、高圧電力が必要であるため検電作業にも危険が伴います。検電中は検電器の握り部分以外は危険なので、触れないよう注意が必要です。

検電テスターの種類

検電テスターの種類は、低圧用、高圧用、特別高圧用などの使用電圧によって大きく区別できます。農業分野では、高圧の検電が必要になりますが、これは防獣用の電気柵で効果を得るために必要な電圧が、通常は数千ボルト、最大10,000ボルト程度になるためです。

検電テスターで測定できるのは、項目や範囲も様々、価格帯も多岐に渡ります。通電だけを確認する簡易なものから、極性、電圧や抵抗、直流・交流、電流、静電容量、ダイオードや周波数などマルチにチェックできるものまでさまざまです。

測定項目のお知らせ方式も、通電状況を光や音で知らせるもの、数値をデジタル表示するものなど、対象や用途によって異なります。基本的に電池式ですが、電気柵に流れている電気を使うため、電池不要のタイプもあります。

検電テスターの選び方

最初に、低圧・高圧・特別高圧用など、テストしたい電気製品の電圧範囲をカバーする製品を選び、交流または直流の確認をします。通電確認だけであれば、シンプルなものでも対応可能です。

通電を確認すると、光やブザーでお知らせします。操作も簡単で、低圧用は抑えた価格帯ですが、高圧の検電が出来る製品は、価格がかなり上がります。

農業分野では、獣害対策の電気柵に必要な3,000~10,000ボルト付近まで、電圧値も計測可能な品が便利で、手頃な価格帯の製品が出回っています。電気を使う工作や、電装などで検電テスターを使用する場合、プラス・マイナスの極性も確認できるものがおすすめです。

極性を間違った配線では、誤作動となります。なお、極性によって検出時の光の色や音が違うなど、プラス・マイナスを判別しやすいタイプが最適です。さらに、本格的に測定したい場合は、電装に十分な電圧かどうかも測定できる製品が適しています。

検電テスターの使い方

検査対象のコンセントや配線などに検電器を当て、光や音で活線状態を確認します。電気柵用の場合、電圧表示が出るものが使いやすいです。例えば、イノシシは3,000ボルトで十分撃退できますが、下草が伸びた場合など、多少の漏電を考慮して、4,000ボルト程度に調整します。

電圧が高過ぎる場合、防護機能は高まりますが、無駄に電力を消費することになり、電気代が上がります。逆に弱いと防獣の効果が出せず、作物の被害につながります。検電テスターで、人間が通る場所に通電していないかチェックをすることも可能です。

作業は心臓から遠い方の右手で行い、高圧部から60cm以内に手が近づく場合、絶縁ゴム手袋を着用します。直流用の検電テスターで交流の電気製品をチェックすると、感電の危険があるため、絶対に使用しないでください。

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