ナイロンカッター

ナイロンカッターとは

ナイロンカッター

ナイロンカッターとは、金属製のカッターの代わりに用いるナイロン製のカッターのことです。

主に草刈り機の先端に取り付けて使用します。細長いコード状のナイロンカッターを高速で回転させることで、ムチのように叩きつけながら草を刈り取る仕組みです。

ナイロンカッターの使用用途

ナイロンカッターは、主に金属刃を用いて草刈りするには危険がともなう場所での草刈り作業に使用されます。具体的には、コンクリート塀や鉄柵の付近、石の多い場所などです。

金属刃での草刈りが危険な場所においても、ナイロンカッターを用いることで安全に作業を進められます。

ナイロンカッターの特徴

長所

1. 安全性が高い
ナイロンカッターの長所としては、草以外のものに当たったとしても、大きな損傷や怪我に繋がりにくいことが挙げられます。金属刃では石やコンクリートに当たった場合、当たった物体が損傷するだけならまだしも、破片が飛んで人的被害が発生することも少なくありません。

そのため、壁際や石の多い場所の草を刈り取りたい場合は、ナイロンカッターを用いることで安全性が向上します。

2. キックバックの心配がない
キックバックとは、金属刃の草刈り機やチェンソーを使用している際に、駆動力の強さによって突然機械が強い力で跳ね飛ばされる現象です。使用者がその瞬間に反応して危険を回避することは非常に難しく、場合によっては体の部位を切断してしまったり、命に関わる危険性もあります。

ナイロンカッターを用いることで、キックバックの心配がなくなり、作業に集中することができます。

3. 刃こぼれの心配がない
ナイロンカッターは回転するコードにより草を刈る仕組みなので、刃こぼれの心配がありません。金属刃の場合、切れ味を維持するためにも定期的に刃を研ぐなどのメンテナンスが必要です。また、刃こぼれが原因で事故が発生することもあります。

ナイロンカッターはこのような心配がなく、切れたりすり減ったりした場合にかぎり交換が必要です。

短所

1. 硬いものに当たると危険
安全性の高いナイロンカッターですが、危険性がないわけではありません。例えば、小石などに接触すると、接触物が勢いよく飛散することがあります。ナイロンカッターは金属刃と比較すると安全性が高いとはいえ、使い方次第ではリスクにもなりうることを念頭に置いて作業することが大切です。

2. 切れ味が金属刃に劣る
ナイロンカッターの切れ味は、金属刃に劣ります。そのため、草刈りにおいて、ナイロンカッターはススキなどの硬い植物には不向きです。硬い植物の多い山や森で作業する場合は、金属の刃の方が役立ちます。

3. こまめなメンテナンスが必要
ナイロンカッターの使用にあたっては、こまめなメンテナンスが必須です。メンテナンスを怠ればエンジンやその周辺部品を痛めてしまう原因にもなるため、金属刃のメンテナンス以上に気を配る必要があります。

具体的には、使用後のこまめな点検やエンジン回りの清掃、ナイロンのコードを必要以上に伸ばして使わないことなどが大切です。

ナイロンカッターの種類

1. 形状

ナイロンカッターは形状によって、丸型、角型、のこ型、スパイラル型の4種類に分類されます。丸型は最も一般的な形状で、耐久性と安全性に優れています。

角型は角があるため、丸型よりも切れ味が良いのが特徴です。のこ型はノコギリのような形状で切れ味が非常に優れており、スパイラル型は切れ味が良いことに加えて動作音が静かなことが特徴です。

2. 取り付け方

ナイロンカッターの取り付け方によって、差し込み式と繰り出し式の2種類に分類することができます。差し込み式は、ナイロンカッターをリールに挿し込んで使うタイプです。軽量で持ち運びに便利な反面、交換の頻度はやや多くなります。

繰り出し式は、ナイロンカッターを巻きつけたリールを本体にセットして使うタイプです。消耗した場合はリールから繰り出すことで、新しいナイロンカッターが出てきます。そのため交換の頻度が少なく済むことが特徴です。未使用のナイロンカッターが本体に収納されているため、やや重量が大きいことが難点です。

ナイロンカッターの選び方

ナイロンカッターは形状や取り付け方によって、期待できるメリットに違いがあります。例えば、耐久性を重視する場合には丸型、切れ味を重視する場合にはのこ型がおすすめです。

また、手で持ち運ぶ距離が長い場合には軽量である差し込み式がおすすめな反面、交換の頻度が高くなるデメリットがあります。それぞれの特性を理解したうえで、目的に合った種類のものを選ぶことが大切です。

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