園芸ネットとは
園芸ネットとは、主につる植物を生育させる際に使用する農業資材です。
つる植物の例として、キュウリやゴーヤなどが挙げられます。そのほか、アサガオもつるを伸ばして成長するので、園芸ネットを使用して育てることも可能です。
園芸ネットの使用用途
1. つる植物の生育促進
園芸ネットの主な使用用途として、つる植物の生育促進が挙げられます。つる植物は園芸ネットにつるを巻き付けることで、効率よく光を吸収し、成長しやすくなります。
2. 植物の倒状防止
つる植物は、つるを周りの資材や植物に巻き付けて成長していきます。巻き付いたつるは、植物自体のバランスをとっており、植物が倒れないようにしています。
3. 鑑賞効果の向上
近年は、つる植物が園芸ネットに巻き付いて成長することを利用した「グリーンカーテン」が多く見られるようになりました。「グリーンカーテン」は見栄えもよく、鑑賞効果の向上が期待できます。
園芸ネットの特徴
長所
園芸ネットの長所は、つる植物を適切に育てられることです。また、園芸ネットを張った範囲で成長をしてくれるため、決められた範囲で育てることができます。
短所
園芸ネットの短所は、コストがかかることです。園芸ネット自体のコストは小さいですが、園芸ネットとしてしか使用できず、用途範囲が狭いです。
園芸ネットの選び方
園芸ネットには様々な種類があります。使用するプランターの大きさなどによって、適切な園芸ネットを選びましょう。また、育てる植物専用のネットも販売されているので、専用ネットも検討すると良いです。
1. 素材
園芸ネットに使用されている素材として、主に「化学繊維」と「天然素材」の2種類があります。
化学繊維
化学繊維から作られた園芸ネットは軽く、設置が簡単です。園芸ネットを設置する際は、良く張って設置しなければ、植物が上手くつたを絡ませることができません。
その上でも、軽いという特徴は大きなメリットになります。しかし、化学繊維から作られているため、栽培が終わった後は、園芸ネットを回収して捨てる必要があります。
天然繊維
天然繊維から作られた園芸ネットは、天然の材料から作られているため、栽培が終わった後、そのままつるや葉などと一緒に処分することができます。放置しておくと、そのまま植物のように堆肥にもなるので、サスティナブルの観点からも非常に良いです。
しかし、天然繊維の園芸ネットは麻製のものが多く、化学繊維の園芸ネットほど、設置が簡単ではありません。
2. 強度
園芸ネットはその素材によって、強度が変わってきます。基本的に、天然繊維の園芸ネットは、化学繊維の園芸ネットよりも強度が低いです。特に、麻からできた園芸ネットは、水にぬれると強度が落ちます。
そのため、天然繊維の場合は、太さが4mm以上など太めのものを選びましょう。複数回繰り返し使う場合は、数年にわたって使える化学繊維の園芸ネットがおすすめです。
3. 大きさ
園芸ネットの大きさは、栽培するプランターや畑の大きさに合わせて購入しましょう。後から大きさを合わせてカットすることができる園芸ネットもあるので、大きさが明確に分からない方は、調整できる園芸ネットがおすすめです。
また、植物の種類に応じて生育に必要な大きさが満たされている専用の園芸ネットが販売されている場合もあります。そのため、園芸ネットから畑の大きさを決定することも可能です。
園芸ネットの使い方
園芸ネットは支柱を立てたり、支柱にネットをはったり、植物の栽培までにやらなければいけないことがいくつかあります。下記では、畑で栽培する一般的な方法として、支柱同士をクロスさせたものに園芸ネットを張る方法を解説します。
1. 支柱を固定する
2つの支柱をクロスさせて、クロスさせた部分をひもで結んで固定します。あとから崩れてこないように固く結ぶのがポイントです。2セット用意します。
2. ネットを通す
用意した2セットの支柱と後から支柱の間に置く1本の支柱にネットを絡ませて、ネットを張ります。ネットの網目の1マスずつに支柱を絡めていくことがポイントです。
3. ネットを固定する
ネットを支柱に通し終わったら、上に置く支柱を固定します。また、地面と接する部分の支柱もきちんと固定をして、倒れないようにします。
キュウリやゴーヤなどのつる植物は、夏に栽培される場合が多いです。夏は夕立など強めの雨が降ったり、台風が発生しやすかったりする季節でもあるので、きちんと固定をしておきましょう。
園芸ネットのその他情報
グリーンカーテンの活用
近年、園芸ネットが栽培だけではなく、グリーンカーテンに利用されることが多くなってきました。グリーンカーテンはつる植物をプランターで育てて、一面に葉やつるを生い茂らせます。
グリーンカーテンのメリットは、電気を使わず室内の気温の上昇を防げることです。そのため、SDGsなどの取り組みとしても企業などで注目されています。