クロスローラーテーブル

クロスローラーテーブルとは

クロスローラーテーブルとは、テーブル下面の高精度に加工されたV字形の溝とベースの間に、リテーナー付き精密ローラを交互に公差させて組み込んだテーブルを言います。テーブルは多数のローラで支持され、直線運動が可能です。

クロスローラーテーブルは、色々な方向に対して剛性が高く、高精度の直線案内が可能で、OA機器やIC加工機などに使われます。

クロスローラーリング或はクロスローラーベアリングと呼ばれる製品があります。V字形の溝が直線ではなく、円形にしたもので、回転運動が出来るものです。テーブルや軸をクロス配置したローラーで支持し、クロスローラーテーブルと同様な特徴があります。

クロスローラーテーブルの使用用途

クロスローラーテーブルの用途は、高精度で高剛性が必要な直線運動部に幅広く使われています。具体的には、OA機器及び周辺機器、各種測定器をはじめ、プリント基板穴あけ機などのIC製造装置、医療機器などがあります。

クロスローラーベアリングは、工業用ロボットの関節部や旋回部、介護用のロボットスーツの関節部、及びマシニングセンタの旋回テーブル、精密ロータリーテーブル、また計測器、IC製造装置など多岐に渡って使われます。さらに、最先端の航空・宇宙の分野まで用途が広がっています。

クロスローラーテーブルの特徴

クロスローラーテーブルは、テーブルの下面にV字形の研磨したガイド溝を設け、ベースとガイド溝の間に、ローラをV字形ガイド溝の両面に接触するように交互にリテーナを使って組み込んだものです。テーブルを多数のローラーで支え、直線運動が可能です。そしてガイド溝を2本並行して配置し、多方向の荷重を受けて剛性を高めています。

ローラーやガイド溝・ベースは精度が高く、隙間もねじで調節して与圧を与えることができます。交差する2面で支持するので、上下方向・左右方向の荷重、及び各方向の曲げモーメントを受けても剛性が高く、許容荷重の大きい高精度のローラーが細かいピッチで組み込まれているので、高荷重に耐える特徴があります。

さらに、V字形の溝、ベース、ローラー、リテーナなどがステンレス鋼で作られているタイプは、長寿命で耐食性に優れており、ボルトで取り付けるだけで高精度の直線案内が簡単にできる特徴があります。

回転可能なクロスローラーリングは、回転精度が高い特徴があります。ローラーのスキューやローラー同士の相互摩擦が防止されており、安定した回転トルクを得ることができます。

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