クロスローラーリングのメーカー9社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
クロスローラーリングとは、1個の軸受でラジカル荷重、アキシアル荷重、モーメント荷重などのさまざまな方向の荷重を負担することができるリング状のものです。
円筒ころが90°のV溝形状の転動面にスペーサリテーナを通して、交互に直列配列されているため、荷重を負担できるという仕組みです。
クロスローラーリングの選定手順としては、使用条件の決定と形式の選定を行い、寿命の予測、剛性、精度を加味し、回転トルク、潤滑方法という手順で行っていきます。
使用用途は幅広く、例を挙げると工業用ロボットの関節部や旋回部、マシニングセンタの旋回テーブル、マニピュレータ回転部、精密ロータリーテーブル、医療機器、計測器、IC製造装置などに用いられます。
使用用途が幅広いのは、次に述べる多くの利点にあります。
まずは優れた回転精度にあります。ローラーのスキュー防止やローラー同士の相互摩擦による回転トルクの増加を防止し、従来のものに比べ、与圧を与えた状態でも安定した回転トルクを得ることができます。
また与圧を調整することができるため、回転運動が高精度です。
その他、取り扱いが容易であること、剛性が大幅にアップされていることなどが幅広い使用用途を実現しています。
種類は主に6種類あります。
1つ目はRU形です。これは座付で内外輪が一体となっている構造であるため、組み付けによる性能への影響がほぼなく、回転精度・トルクが安定しています。また、フランジ・ハウジングが不要な点が特徴です。
2つ目はRB形です。クロスローラーリングの基本形であり、外輪は2分割され、内輪は一体構造となっています。内輪で回転精度が必要な部分に使われるという特徴があります。
3つ目はRE形です。寸法はRB形と同じですが、こちらは外輪の回転精度が求められる部分に使用されます。
4つ目はRB形/RE形-USP級シリーズです。世界最高級の精度規格を超えており、精密さはトップクラスです。
5つ目はRA形です。RB形の内外輪の厚さをできるだけ薄くしたものになります。
最後の6つ目はRA-C形です。こちらはRA形と寸法は同じですが、外輪回転用としても使用可能です。構造が外輪1箇所割りとなっており、剛性が外輪でも高いことが特徴です。
参考文献
http://www.china-thk.com/upfile/18.pdf
社員数の規模
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