糖度計

糖度計とは

糖度計

糖度計とは、糖分の濃度によって屈折率が異なるという性質を利用し、糖度を測定する計器です。

濃度計屈折計とも呼ばれています。糖度計には、アナログ式かデジタル式かという違いや、作物を傷つけずに糖度を計測するタイプなど、種類はさまざまです。

糖度計の使用用途

糖度計は、果実類や野菜類をはじめとする、さまざまな作物や食品等の糖度を計測するために用いられています。農家で使用する場合、農作物の糖度と成熟度を測定し、最適な品質の作物を収穫するタイミングを決定することができます。

これにより、過熟や未熟な農産物の廃棄やロスの削減が可能です。非破壊式糖度計は、木に実っている果実の糖度をそのまま測定できます。作物を傷つけないことから、収穫前に用いられる場合が多いです。

また、研究者や医療関係者が、食べ物が代謝に及ぼす影響を考察したりする際に、糖度計を用いると正確なデータを取得することができます。デジタル式の糖度計はペンの形のタイプなど、計測機器を試料に浸けることで糖度を計測するタイプも多く、家庭で作った料理の糖度や加工品の糖度分析を行うのに便利です。ハンディタイプの糖度計は、子供たちの自由研究のテーマにも使用できます。

糖度計の特徴

長所

1. アナログ式
アナログ式は、最も安価で手軽に使える糖度計です。飲食店や青果店、洋菓子屋や家庭での測定など、幅広く使われます。電源が不要なので持ち運びができる点が長所です。実験や自由研究など、たまにしか使わない人にも適しています。

2. デジタル式
デジタル式は、アナログ式のものより高価ですが、ディスプレイに数値化されるため、分かりやすく、測定数値も正確な点が長所として挙げられます。農業従事者が作物の糖度を把握したり、病人食などで料理中の微細な糖度を検出したりする必要がある場合に最適です。

温度補正の機能付きなら、熱い液体も測定できます。なお、デジタル式はポケットタイプ、ペンタイプの2種類です。

3. 非破壊式
非破壊式は、木になっている状態で糖度を測定できる点が大きな長所です。

短所

1. アナログ式
アナログ式は、目盛りを読みとるのに慣れる必要があり、測定値の誤差が生じやすい点が短所です。

2. デジタル式
デジタル式は、一般的にアナログ式のものより多くの試液を必要な点が短所です。また、電池交換も必要で、高価な製品も多くあります。

3. 非破壊式
非破壊式は、近赤外線を作物の表面に照射して測定するため、周りの温度と光の量の影響を受けやすい点が短所です。非破壊式のものを使用する際は、使用環境に注意が必要です。

糖度計の種類

糖度計には、大きく分けて以下の3種類があります。

1. アナログ式糖度計

アナログ式の糖度計は、電池交換が不要で、電子機器的な故障も少ないです。計測面に試料を数滴たらし、目盛りを読んで糖度を計測します。3種類の中では最も手頃な価格帯で、1台2,000円前後からと、導入しやすい商品です。持ち運びが可能で、場所を選ばすにどこでも使えます。たまにしか使用する予定がない人にもおすすめな糖度計です。

2. デジタル式糖度計

デジタル式の糖度計は、自分で目盛りを読む必要がなく、ボタンを押すだけで数値が表示されます。操作が簡単で素早く測定可能で、使用頻度が高い人に適した糖度計です。

温度補正機能搭載の商品を選べば、熱い液体も正確に測定します。ペンタイプのものは携帯可能で、ペン先を試料に挿したり、浸したりするなど、多くの測定方法が選べます。デジタル式の糖度計には、データ保存やバッテリー長持ち設計、測定後に丸洗いできる機能付きなど、種類はさまざまです。

3. 非破壊式糖度計

その名の通り、野菜や果物を傷つけずに糖度を測定できる糖度計です。近赤外線を当てることで、木になったままの状態で糖度を測定します。ただし、正確に糖度測定をするためいには、コツを押さえることが大切です。

糖度計の選び方

糖度計には3種類ありますが、選び方のポイントは、使用目的に合った糖度計を選ぶことです。手頃な価格で糖度計を購入したい場合は、アナログ式のものがおすすめです。自分で目盛りを読むため、結果が分かるまでに時間がかかったり、測定値に誤差が生じやすいことがありますが、最低限必要な機能が揃っています。

迅速かつ正確に測定する目的がある場合は、デジタル式を選びます。アナログ式のものより高価になりますが、精度が高く、オプションで機能が搭載されている製品を使えます。

そして、糖度計により糖度の測定範囲が異なるため、どのような測定が必要かを事前に確認することが重要です。目盛りの範囲が0~80%であれば、広範囲のものが測定できます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です