sum41とは
炭素鋼に硫黄や鉛、リンなどを添加すると加工しやすくなります。そのようにして被削性、加工性の改善が図られた鋼材は、快削鋼と呼ばれ、JIS規格においては「硫黄および硫黄複合快削鋼鋼材」として規定されています。
sumとは「硫黄および硫黄複合快削鋼鋼材」を示す種類記号で、「Steel Use Machinability」を表しています。
sumは、鋼材に含まれる化学成分量によって13種類に分けられ、sumの後に数字やアルファベットを付すことで区別されています。sum41は、被削性が高く、かつ強度も比較的高くなるように成分調整された快削鋼です。
sum41の使用用途
快削鋼は、特に被削性を高めた鋼材なので、切削面がきれいに仕上がります。したがって、加工品質を高く保ったまま、連続加工するのに適しており、生産性の向上には欠かせない鋼材です。また、被削性が優れていると、切削時において、切削工具が受ける抵抗は小さくなりますので、刃の摩耗が抑えられます。つまり、切れ味が持続しますので、ランニングコストを下げることができます。
sum41は、中炭素快削鋼とも呼ばれるように、炭素の含有量が比較的多く、また、硫黄による強度低下を防ぐために、マンガンを多く添加していますので、s35cと同程度の強度を持っています。したがって、sum41は、強度が求められる部品などを効率良く加工するのに適しています。