シートカッター

シートカッターとは

シートカッターとは、シート状の対象物を切断する機械です。

紙やフィルム、薄い金属板などのシート材を、指定通りの寸法に切断します。手作業のカッターやはさみと比べて寸法のばらつきが小さく、直角度や切り口の品質も安定しやすい点が特徴です。

多くの装置は材料を送るローラーや位置を合わせるガイド、材料を押さえるクランプ、切断を行う刃部などで構成されます。切断方式は刃を上下させて一気に断つギロチン式や、回転刃で連続的に切るロータリー式などに分類されます。寸法管理には目盛りやセンサーを用い、設定値に達すると自動で停止する機種も存在します。材料が帯電しやすいフィルムなどを対象とした製品では、貼り付きやゴミ混入を抑えるために、除電・集塵の機能も付与された場合が多く見られます。

シートカッターの使用用途

シートカッターは以下のような用途で使用します。

1. 印刷物

ラベル原紙や段ボールといった紙製品の加工において、正確な寸法での切断は品質管理の要となります。特に印刷物は印刷後に規格サイズへ切り分けてから次工程へ送られるため、わずかな寸法の狂いも許されません。切断時の直角度が狂うと、積み重ねた際に紙の端が揃わず段差が生じるなどの不良品となります。そのため、ガイドを用いた厳密な位置合わせと高い切断精度を持つシートカッターを使用し、切断不良を未然に防止することが重要です。

2. 樹脂フィルム・高機能シート

プラスチックや化学繊維シートなどの樹脂製品は静電気を帯びやすく、加工難易度が高い素材です。シートカッターは鋭利な刃によって素材への負荷を最小限に抑えつつ、狙った位置で切断できます。高価な機能性フィルムを無駄なく使用するためには、歩留まりを高める精密な位置決め機能が不可欠です。

3. 金属箔

リチウムイオン電池の電極材となる銅箔や、建材用の薄板の切断にも活用します。金属素材は紙や樹脂に比べて硬度が高い点が特徴です。そのため、素材を確実に固定しつつ切断できる、高い剛性を有するシートカッターが多く使用されます。専用のカッターを用いることで、金属の平坦性を保ったまま歪みのない直線切りが可能です。