振動スクリーン

振動スクリーンとは

振動スクリーンとは、網を振動させて大きさごとに材料を分離する機械です。

モーターなどの動力源から発生する振動を利用して、網の上にある粒状材料をふるい分けます。選別したい材料に合わせた目開きの網が張られており、振動によって網の上で材料が跳ね動きます。この動きにより、網の目よりも小さい材料は下へ通過し、大きい材料は網の上に残って排出される仕組みです。大量の材料を効率良く、かつ正確に大きさで選別可能です。

材料をふるうスクリーンやフレーム、加振機、振動を吸収するスプリングなどで構成されています。振動の動きには、円運動や直線運動など様々な種類があり、材料の性質や目的に応じた最適な方式を選べます。シンプルな原理でありながら、品質管理や生産効率の向上に様々な産業で貢献します。

振動スクリーンの使用用途

振動スクリーンは以下のような用途で使用されます。

1. 鉱業・建設業

鉱業や建設業の現場では、鉱石から土砂などを取り除いたり、大きさによって鉱石の等級を分けたりする選別に用いられます。また建設現場では、コンクリート材料となる砂や砂利を規定のサイズに正確にふるい分ける際に活躍します。これにより、最終製品であるコンクリートの強度や品質の安定化が可能です。

2. 食品・化学工業

食品工業では、小麦粉や砂糖といった粉末原料の異物除去や、ダマをほぐして均一な状態にするために使用されます。これにより、製品の安全性を高めると同時に、食感や口当たりといった品質の向上にも繋がります。化学工業の分野では、プラスチックペレットや化学肥料などの製造工程で、製品の粒の大きさを揃えるために利用されることが多いようです。

3. リサイクル・環境

建設現場から出るコンクリートガラなどを破砕した後、大きさごとに選別し、再生骨材として再利用する工程で使用されます。またガラス瓶やペットボトルなどを粉砕した後のカレットやフレークを選別し、リサイクル原料としての価値を高めます。このように、廃棄物を価値ある資源へと生まれ変わらせるための最初の選別工程で活躍します。