作業用革手袋

監修:サボテングローブ株式会社

作業用革手袋とは

作業用革手袋とは、摩耗や熱などの危険から手を守る革製作業用保護具です。

動物革は、繊維が絡み合って密度が高く、引き裂きに強い点が特徴です。この性質により、刃物の擦れや金属片の刺さりを抑え、素手のケガを大幅に減らせます。また、適度に熱を遮るため、火花や高温の部材を扱う現場でも重宝されます。素材が手の形に合わせて柔らかくなり、長時間の作業でも握力を奪いにくい点も魅力です。

厚みや仕上げ方法の違いによって、柔軟性を優先するタイプと耐久性を優先するタイプがあります。用途に合わせた選択が可能です。革の裏に布を貼り汗を吸わせる加工や、縫い目の上に補強材をあしらう設計など、作業時の快適さを高める工夫も進んでいます。汚れを拭き取り、陰干しで乾かすだけで長く使用できることも利点です。

作業用革手袋の使用用途

作業用革手袋は以下のような用途で使用されます。

1. 土木・建築

鉄筋の結束やコンクリート型枠の設置では、鋭い金属端部や荒い木材に触れる機会が多くあります。革手袋の耐摩耗性が手のひらを守りつつ、工具をしっかりつかむ摩擦力も確保できます。重機への玉掛けでは、チェーンの油分が滑り止めとなり、握り込みが安定する点も利点です。

2. 溶接・金属加工

アーク溶接では数千度のスパッタが発生します。革は熱を徐々に伝えるため、短時間ならば接触しても火傷を防げます。さらに革表面の焦げは内部繊維まで達しにくく、小さな穴が空いても作業を続けられることが多いです。金属切断で飛ぶ火花やバリも革で受け止めることができ、指先の怪我を防止します。

3. 農業・園芸・林業

果樹の剪定や造園の伐採では、とげや枝が手を突き刺す危険があります。革手袋であれば細い枝をしっかり握ることができ、鋏やチェーンソーの振動を吸収して手の疲労を軽減します。土中から石を取り除く整地作業や、肥料袋を運ぶ際の摩擦からも肌を守り、乾燥した季節に発生しやすい裂傷の発生を抑止します。革が徐々に手に馴染むことで工具操作の感覚が鈍りにくい点も、緻密な園芸作業に有利です。

本記事は作業用革手袋を製造・販売するサボテングローブ株式会社様に監修を頂きました。

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