監修:株式会社ペーパーハウス社
木質ペレットとは
木質ペレットとは、間伐材やおがくずなどを圧縮して円筒状に成形した木質燃料です。
木質ペレットは、間伐材や製材廃材などの木材資源を活用した環境負荷の少ない燃料であり、主にストーブやボイラーに使用されます。燃焼時の二酸化炭素排出量は、植林で吸収できる量と同程度のカーボンニュートラルのため、環境に優しいエネルギーといえます。
また、木質ペレットは含水量が約10%以下に圧縮されているため着火性が良く、薪や木質チップより燃焼効率が高いです。さらに、均一な形状及び高エネルギー密度で扱いやすく保管・輸送もしやすいことが特徴です。
木質ペレットは原料の木材の使用部位により主に3種類あり、樹皮を含まないホワイトペレット、樹皮が主体のバークペレット、樹皮を含む木材が原料である全木ペレットがあります。
木質ペレットの使用用途
木質ペレットは様々な燃料として使用されています。以下はその使用用途の一例です。
1. ペレットストーブ・ペレットボイラー
木質ペレットを燃料としたペレットストーブは、燃料の自動供給ができ火力調整も可能です。さらに、燃焼効率が良いことから、薪ストーブの代替として普及してきています。燃料には、灰分が少な目であるホワイトペレットや全木ペレットが主に使用され、一般家庭や別荘、公共施設などの暖房として利用されています。
木質ペレットを燃料とした温水ボイラーである「ペレットボイラー」は、施設の給湯を始めとして、工場やホテル、公共施設などの暖房、農業施設の加温装置として利用されています。
2. 調理・非常用燃料
キャンプやアウトドア時に、木質ペレットは煙が少なく扱いやすいことから、ピザ窯やBBQグリルなどの調理用燃料として使用されています。
木質ペレットは長期保存が可能で、緊急時の暖房や調理用燃料用途としての備蓄に向いており、 災害時の非常用燃料として注目が高まっています。
3. バイオマス発電
バイオマス発電で使用するバイオマス燃料として、木質ペレットが一部で使用されています。
大型のバイオマス発電では、輸入に頼ったバイオマス燃料を使用するため稼働が厳しい状況ですが、近年は地産地消に沿った形の小型バイオマス発電が注目されています。地域の企業から出る間伐材などを原料としたバイオマス燃料を、地域のバイオマス発電に使用することで、エネルギー及び雇用を生み出す取組みが行われています。
本記事は木質ペレットを製造・販売する株式会社ペーパーハウス社様に監修を頂きました。
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