粉末ガラスとは
粉末ガラスとは、ガラスフリックやガラスフラックスなどの名でも呼ばれる、ガラスを粉砕した粉末です。
粉末ガラスは600℃以下で軟化や変形、流動するようになっていて、電子部品の接合や封着などの場面で活用されています。絶縁性や気密性、耐久性などの機能性に加えて、優れた耐熱性も持ち合わせているため、焼成 (粉末を固めたものを低温で焼き固めて加工すること) 時に軟化・流動した後で結晶化することも可能です。素材が無駄にならない点や自由に形状を決められる点、製品を軽量化できる点など様々なメリットがあります。他には樹脂や溶媒などと混練して使うことも可能です。粉末ガラスをシート状にしたものは、低温焼成基板にも活かされています。
粉末ガラスの使用用途
粉末ガラスは以下の用途で使われています。
1. 電子デバイスの接着、封止、コーティング、焼結助剤
粉末ガラスは電子デバイスの接着、封止、コーティング、焼結助剤などに使用されています。耐熱性や絶縁性、気密性などの機能性に優れているため、電子デバイスの製造時にも使用できます。粉末ガラスにより優れた電子デバイスが完成して、抵抗器やインダクタ、スイッチ、トランジスタなど多くの製品に活用されます。現代の生活では電子デバイスの重要性は高く、それに応じて粉末ガラスの価値も上がっています。
2. チップ部品の接着、封止、コーティング
コンデンサやインダクタ、MEMSなどのチップ部品の接着、封止、コーティングにも粉末ガラスが使用されています。電子デバイスに加えて、チップ部品の様々な工程で粉末ガラスが用いられています。
3. 太陽電池用金属粉末やセラミック誘電体の結合剤
太陽電池用金属粉末やセラミック誘電体の結合剤も、使用用途の一例です。粉末ガラスを用いることで素材をしっかりと結合させることができ、一度結合させてしまえば多少の衝撃が加えられたとしても簡単に離れることはありません。