省エネ計算ツール

省エネ計算ツールとは

省エネ計算ツールとは、住宅をはじめとする様々な建物の省エネ性能を計算するソフトウェア・システムです。

主に、住宅・住戸の外皮性能(外皮平均熱貫流率UA値、冷房期の平均日射熱取得率ηAc値など)の計算と設備・電気機器などの一次エネルギー消費量の計算から構成されることが一般的です。その他に、一次エネルギー消費量等級や、断熱等性能等級の判定を行うことができる場合や、冷暖房費などの算出が可能な場合もあります。省エネ計算ツールを用いることで複雑な省エネ計算を効率的に行うことが可能です。様々な建物の省エネ設計提案や、各種行政書類の届出業務の補助などに役立ちます。有料・無料ともに様々なソフト・ツールがあります。

省エネ計算ツールの使用用途

1. 計算対象

省エネ計算ツールは、製品にもよりますが、戸建住宅 (木造・鉄骨) 、共同住宅 (RC造など) 、非住宅建築物に対して計算が可能です。製品によっては数万m2規模の大規模複合ビルの計算も可能です。

また、設備機器などについては、製品型番を入力するだけで導入前後の省エネ効果が表示されるようになっている製品もあります。建物の外皮性能においては、窓からの熱の出入りが最も大きいですが、窓に特に重点を置いた製品では、窓の製品名を入力するだけで簡単に外皮性能の変化を比較することが可能です。このように、一部の製品では重点を置きたい部材への機能が特に充実しているもあります。

2. 目的・利用シーン

省エネ計算ツールは、公的な届出や補助金の申請に使用されることが多いです。新築や増改築、設備改修時には省エネ計画が法的な基準 (建築物省エネ法) を満たしている必要があります。省エネ計算ツールを用いることで、公的な書類の作成に必要な複雑な計算をより簡単に行うことができます。

また、建築主の企業より顧客へ、省エネ基準にあった設計の提案や、既存の設計や建物がどのように基準から外れているかなどを説明する際にもこのようなツールを用いた計算の活用が可能です。