トグルスイッチ

トグルスイッチとは

トグルスイッチとは、レバーの上下によってON/OFFを切り替えるスイッチです。

電子機器などで使用される一般的なスイッチの1つです。レバーを上下、左右に動かすことで異なる状態に切り替えます。通常は、ONとOFFの2位置の製品が主流ですが、3位置以上の製品も販売されています。

トグルスイッチは手動での操作が容易であり、操作状態も一目で見やすいのが特徴です。また、一般的に機械式で構造が単純なため、比較的耐久性が高いです。シンプルな構造から比較的安価に製造されるため、様々な製品に広く使用されています。

トグルスイッチの使用用途

トグルスイッチは様々な用途で使用されます。以下はその一例です。

1. 電子機器

コンピュータやテレビにおいて、トグルスイッチは電源のON/OFFを制御するために使用されます。ユーザーが必要に応じて機器をオンまたはオフにすることが可能です。また、マルチチャンネルのオーディオでは、トグルスイッチが入力ソースやサラウンドサウンドモードの切り替えに使用されます。

2. 照明

トグルスイッチは天井照明や壁掛けランプのON/OFFに使用される場合があります。特に、庭園灯やセキュリティライトの制御に使われることが多いです。また、スタジアムなどの投光器のON/OFFにも広く使用されます。

3. 航空機

飛行機やヘリコプターの操縦席では、トグルスイッチが様々なシステムの制御に使用されます。通信機器や照明などの制御をトグルスイッチで操作することが可能です。また、着陸ギアの展開/収納などを制御するためにも使用されます。

4. 制御盤

産業用装置の制御盤にもトグルスイッチが使用されます。制御電源全体の操作や各機器・各工程の除外スイッチなどとして利用されます。機械的で堅牢な部品のため、操作の信頼性が高い点が特徴です。

トグルスイッチの原理

トグルスイッチはレバーの操作によって接点が切り替わり、電気回路のON/OFFを制御するという基本的な原理に基づいています。レバーや接点、構造部品などで構成されます。

レバーは人が操作できるインターフェイス部品です。これを上下または左右に動かすことで状態を切り替える仕組みです。レバーの動きによって内部の構造部品が操作され、接点が開閉します。

接点は電気の導通/遮断を制御するための回路部品であり、通常は複数の機械接点が内蔵されています。接点には導電性を高めるために、銅合金や金・銀などの低抵抗な材料使用されることが多いです。レバーが操作されると接点が切り替わる仕組みです。

構造部品は各部位を支持しつつ、4レバー操作と接点動作を連動させる部品です。スプリングなどによってレバーを操作した後に自動的に元の位置に戻すこともあります。内蔵されたレバー機構によってレバーの動きを接点の開閉に変換します。

トグルスイッチの選び方

トグルスイッチには様々な選定要素が存在します。以下はその一例です。

1. 接点構成

トグルスイッチの接点構成は主に単極や二極などの種類があります。スイッチで複数の回路を制御する場合は、二極以上の製品を選定することが可能です。単純な電気回路であれば単極スイッチで十分であり、安価かつスペースも節約することができます。

2. 操作位置数

操作位置数はトグルスイッチの操作位置の数を示す指標です。3位置の製品は上、中、下などの3位置にレバーが止まります。一般的には2位置の製品が多く使用されます。

3. 取付寸法

トグルスイッチの取付寸法は、スイッチが取り付ける場所やパネルの大きさに合わせて選択する必要があります。パネルの厚さや穴のサイズ、取り付けネジの間隔などを基に選定することが多いです。また、ねじ取り付けやはんだ取り付けなど、取り付け方法も注意して選定することが重要です。

4. 許容電流

トグルスイッチは許容される最大電流が決まっていることが多いです。許容電流を超過した場合は接点の溶着などによって故障してしまう危険があるため、制御回路の電流要件に合わせて選択する必要があります。一般的には数A程度の小容量の製品が多いです。