洗面ボウル

洗面ボウルとは

洗面ボウルとは手洗い場や洗面台などで、水栓金具の下方に設置されて水を受けるためのものです。

元々の形状が球形であったため、「ボウル」と称されます。住宅・商業施設を問わず様々な場所で利用されており、現在では多様な内装に合わせて様々な色・形状・デザインのものがあります。

洗面ボウルの使用用途

洗面ボウルは、一般住宅、商業施設、宿泊施設などにおいて、手洗い場や洗面台一般で使用されています。

主な用途は、顔を洗う、歯を磨く、化粧をする、ひげをそるなどですが、その他にも下記のような用途があります。

  • 髪染め
  • 手洗い洗濯・汚れ物の予洗い
  • ペットのシャワー
  • 髪を洗う
  • 赤ちゃんの沐浴

洗面ボウルの原理

1. 概要

洗面ボウルは、水やお湯を受けることに用いられる器具です。そのため、水を受けられるよう、中央が大きく窪んだ形状をしており、中央に排水のための穴が開いています。材質には様々な種類があり、質感や機能性が異なります。下記は代表的な素材とその特徴です。

2. 陶器

陶器は洗面ボウルの素材として最も一般的な素材です。安価でありながら表面に光沢があり、汚れも付着しにくく清掃性が高いことが特徴です。

陶器は傷が付きにくい素材ですが、物を落とすなどの衝撃を加えると割れたりヒビが入ったりします。また、熱湯を流すとヒートショックでひび割れすることがあります。80℃程度までは耐えられる製品もありますが、中には42℃以上で破損の恐れがある製品もあるため、注意が必要です。また、陶器の洗面ボウル自体も重量があるため、落下しないよう対策が必要です。

3. 樹脂

樹脂製の洗面ボウルには、主にアクリル樹脂やポリエステル樹脂が使用されています。所謂人工大理石と呼ばれる素材は樹脂製に分類されます。陶器と異なり、割れる心配はありません。加工の自由度が高く、様々な形状で作ることが可能であり、カウンターと洗面ボウルが一体成型されたものもあります。一方、小さな傷、汚れやシミは陶器に比べて付きやすい特徴があります。また、ヘアカラーなどの薬剤で変質・変色する可能性があります。

4. 天然石

天然石の洗面ボウルには、大理石やライムストーンの製品があります。石灰岩の原石から加工されているため、同じ大理石でも色や柄は一台ごとに異なります。

高級感のある光沢仕上げと素材の質感を活かしたマット仕上げがあり、それぞれの魅力があります。天然石は多孔質という特性があり、吸水性がありますが、定期的に保護剤を塗布することで汚れによる染みを防ぐことができます。

使用後に水分を拭き取り、乾燥した状態を保つことで美しい状態が維持できます。

5. ホーロー

洗面ボウルの中には多くはないもののホーロー製の製品もあります。ホーローとは、金属製の素地にガラス材の釉薬をコーティングして焼き上げたものです。匂いや汚れがつきにくく、陶器のように割れることがない素材です。ただし、表面のコーティングが欠損するとベースの金属が錆びてしまいます。

6. その他

その他の素材には、ガラスや金属があります。ガラスは光を透過し、色付きや柄入りのものもあるため、独特のインテリア性があります。一方、水垢などの汚れが目立ちやすく、こまめな清掃が必要です。

金属製には、ステンレスなどの錆びにくい素材が使用されます。独特な光沢感と、優れた加工性により様々な形状が実現可能であることが特徴です。

洗面ボウルの種類

洗面ボウルには、置き型(ベッセル型)、埋込み型・半埋め込み型などを始めとした様々な形状があります。それぞれの特徴をよく理解して選択することが必要です。

1. 置き型

置き型とは、洗面カウンターの上に置いて使用するタイプの洗面ボウルです。ベッセル型とも呼ばれており、近年人気のデザインです。形は主に、円型と角型があります。

水がカウンター天板に跳ねないようにするためには、それなりの大きさのものを選択する必要があります。ただし、カウンターが高すぎると洗面器の上端も高くなり、使い勝手が悪くなることがあるため注意が必要です。

2. 埋め込み型 

埋め込み型とは、洗面カウンターに埋め込む形状の洗面ボウルです。すっきりとした印象となり、カウンターの凹凸がないように施工すると、清掃性が高いというメリットもあります。

また、洗面カウンターに洗面ボウルを半分埋め込んで使用する半埋め込み型と呼ばれるタイプもあります。この場合は、洗面ボウルの存在感を残しつつ、カウンター下の収納を確保することが可能です。

3. 壁付け型

壁付け型は、洗面ボウルを壁に直接取り付ける形状の洗面ボウルです。省スペース性に優れているため、洗面所が狭い場合や、トイレの中の手洗い場に採用されることが多いです。

4. カウンター・洗面器一体型

樹脂製の洗面ボウル、所謂人工大理石製のものでは、カウンターと洗面器が一体化したタイプの製品も多く販売されています。一体成型により継ぎ目がなく、見た目がスッキリとしていることが特徴です。

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