塗装材

塗装材とは

塗装材

塗装材とは、塗装に使用する材料の総称です。

塗装材となる塗料は、用途により使い分けが行われています。例えば、外壁塗装 (3回塗りが基本とされます) で使用する塗料の場合、1~2回塗りでは下地処理という機能優先の塗料、3回目の仕上げ塗りで初めて目的とする色合いの塗料が使われています。

塗装材の使用用途

塗装材の中心となる塗料は、用途や場所により使い分けています。コンクリート壁やサイディングには油性塗料がメインで、鉄部には油性塗料に防錆材があらかじめ入っているものがあります。ウッドデッキ、ルーバーなど木部にはオイルが主原料のオイルステインを使用する場合が多いです。

塗料の役目として、色合いのためだけに塗られているのではなく、防錆や木部の腐食防止の役割も果たしています。また、塗装材に含まれる道具には、昔ながらの刷毛 (はけ) をはじめ、ローラーや吹き付けと多様化し、こちらも用途や場所で使い分けが行われています。

一方、内装に使用する塗料は健康被害の出にくい材質で、匂いのあまり出ないもの、かつ早く乾燥する水性塗料が好んで使われています。

塗装材の特徴

長所

1. 建物の保護
建物は常に紫外線や風雨に晒され、どんどん劣化していっています。外壁材そのままでは耐久性がありません。その為、塗装材には外壁材の保護の役割もあります。

2. 様々な付加機能
現在、市場に出回っている塗装材には、着色できるだけではなく、様々な付加機能が加えられています。遮熱、防錆、防カビ、藻を生えにくくする、汚れに強いなどがあります。屋根や外壁、内装に使用する場合など用途に合わせた選択が可能です。

3. 補修しやすい
仮に汚れたり、傷つけたとしても元々使用していた塗料で塗り直せば、簡単に補修することができます。

短所

1. 定期的に塗り替えが必要
外壁や屋根の塗り替えは、約10〜15年ごとに行わなくてはなりません。塗装材自体も紫外線や風雨による、劣化が発生しています。塗装材に含まれている水分が蒸発し、硬くなることにより、クラックや剥がれが発生してしまうためです。

2. コストが高い
外壁や屋根を塗り替える際、安全かつ効率のよい作業のために、仮設足場を設置しなくてなりません。その分、コストが高くなります。部分的であれば、はしごや高所作業車を利用するなどの対応も可能です。

3. 臭いがする
油性塗料や臭いの少ない水性塗料でも、絶対に臭いは発生します。特に屋内では臭いがこもりがちになるので、作業中も終了後も風通しをよくしておくことが大切です。

4. 塗装できない素材がある
アルミやステンレスなど一部の素材は塗装ができません。付着性をよくするプライマと呼ばれる接着剤もありますが、手間が増える分、コストもかさみます。

塗装材の種類

1. 粉体塗料

その名の通り、粉末状の塗装材です。シャッターの巻き上げ部分や自動車部品など金属に色をつける際に用いられます。

粉体を吹き付けた後、窯に入れ加熱し、塗装材を硬化させます。焼付塗装と呼ばれる方法です。ただし、脱脂・吹き付け・窯など設備が整っていないと使用できない点がデメリットとして挙げられます。

2. 液体塗料

液体塗料は、一般的な塗装材です。具体的には、合成樹脂系、油性塗料、水性塗料などが挙げられます。合成樹脂系で代表的なものは、ウレタン塗料、アクリル塗料、シリコン塗料などです。

油性塗料はシンナーなど、有機溶剤が含まれているにおいがきつい点が特徴と言えます。水性塗料はにおいは少ないですが耐久性が無いため、屋内向けです。

3. その他

塗装材には保護の役割も兼ねているので、コンクリートの打ちっぱなしの壁を、紫外線や風雨から保護するための透明な塗料もあります。また、鏝 (こて) を使い、あえて塗装材を綺麗に均さずに鏝の跡をそのまま生かす「ジョリパッド」や、マスチックローラーを使用し、トゲトゲのような仕上がりにする「マスチック」という工法なども存在します。

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