USBドングル

USBドングルとは

USBドングル

USBドングルとは、USBポートに刺して使用する小型装置です。

ソフトウェアの不正コピー防止を目的に、ライセンス認証用キーとして使用されることが多くあります。USBドングルをUSBポートでパソコンに接続することで、ライセンスが付いたソフトウェアが使用可能になります。小型で持ち運びに便利で、操作が非常に容易なのが特徴です。

以前はパソコンのパラレルポートやシリアルポートが使われていました。しかし、利便性からUSBのドングルが主流となりました。近年では、ネットワーク認証が主流となりつつあります。

USBドングルの使用用途

主に有料で販売されているソフトウェアに使用されます。USBドングルを用いることで、セキュリティを保ちつつ不正コピーを防止します。

代表例は、CAD、映像処理ソフト、医療系ソフトや数値シミュレーションなどです。USBドングルを用いることでライセンス数を限定し、ソフトウェアの不正使用を防ぎます。

また近年では、ChromecastやFire TV Stickなどのデジタルメディアプレーヤーにも普及しています。USBドングルの外付けWi-Fiポートも販売されており、パソコンに接続して活用されています。

USBドングルの原理

USBドングルは、プログラム内部を一部書き換えることでライセンス認証機能を持つ装置です。

  1. プログラムの一部をUSBドングル内で実行できるようコンパイルし、USBドングル内に格納します。
  2. プログラム本体ではUSBドングルに格納したプログラムを呼び出せるようにプログラムを書き換えます。

プログラム本体とUSBドングルが一体となってはじめてプログラムが正常に動作するようになります。USBドングルで不正利用を防止する原理です。上記により、USBドングルを持つ人のみがソフトウェアを利用できるようになります。

以前はプログラムが完全にコピーされれば、大量に複製される恐れがありました。しかし、USBドングルの出現によりこれらの複製を予防することが可能となりました。

また、USBドングル内部の素子に電圧をかけることでデータを記憶させています。取り扱いには十分注意する必要があり、誤った操作をしてしまうとデータが破損する恐れがあります。

USBドングルの種類

USBドングルには、用途に応じて様々な製品が販売されています。2種類に分けられ、インターフェース変更用ドングルとプロテクトドングルです。

1. インターフェース変更用ドングル

他のインターフェースをUSBに変換するドングルです。PCにsimカードを装着できるようにするためのUSBドングルやwifiを利用できるようにするためのドングルなどが該当します。

また、USBをDVIやHDMI形式に変換するためのドングルなども存在します。製品によっては車載用途で利用され、カーナビにwifi機能やBluetooth機能を付与します。また、スマートフォンからカーナビに画面を転送できるドングルも存在します。

2. プロテクトドングル

セキュリティを担保するためにPCに装着し、ライセンス違反が発生していないかをチェックする機能を持ったドングルです。利便性に欠けることや他のライセンス認証方法が高度化していることなどから、近年では利用されるケースは減ってきています。 

USBドングルのその他情報

USBドングルによる二要素認証

近年のセキュリティ対策の高度化に伴い、USBドングルは二要素認証の要素として用いられるケースが増えてきました。これはパスワード認証に加えてUSBドングルが接続されたPCのみからアクセスを受け付ける制御のことです。

一般的に二要素認証はスマートフォンなどの物理端末を用いますが、安価に二要素認証を実現するための製品としてUSBドングルが用いられることがあります。

USBドングルを用いた二要素認証により利用者や利用目的の制限を厳格に行えるため、情報漏洩対策に有効です。また、共用PCや特定目的の専用PCなどの利用権限を付与する場合においても有効な手段となります。

参考文献
https://ftsafe.co.jp/products/rockey/
https://www.broadbandchoices.co.uk/guides/mobile-broadband/dongles
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/14/228621/022600012/
https://www.dataclasys.com/function/measures-leakage/usb-dongle-authentication/

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