イミド

イミドとは

イミドとは、窒素原子を中心として2つのカルボニル基を含む、特定の構造を持った化合物の総称です。アンモニアを骨格に持ち、窒素原子に水素原子と2つのカルボニル基が結合したものや、1級アミンを骨格に持ち、窒素原子に任意の置換基と2つのカルボニル基が結合したものがあります。

イミドと他の化合物を重合したものは、ポリイミドと呼ばれます。多くの場合、イミドと芳香族化合物の重合が用いられます。ポリイミドは耐熱性や耐久性に優れたものが多く、工業的に利用されています。

イミドの使用用途

イミドの主な使用用途は、ポリイミドの原料としての用途です。
ポリイミドは他のポリマーに比べて耐熱性や耐久性に優れている上、化学薬品への耐性が高く、誘電率が低いです。そのため、配線や絶縁層を熱や刺激から守る「ストレスバッファー」や、モバイル端末内の絶縁体として用いられています。

また、単体で使用されているイミドにはフタルイミドなどがあります。フタルイミドのカリウム塩であるフタルイミドカリウムは、加水分解することでアミンを発生することが利用されています。また、アルキル基との化合物であるアルキルフタルイミドは、人工甘味料であるサッカリンや、アゾ染料の原料として用いられています。

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