ピストンバルブ

ピストンバルブとはピストンバルブ

ピストンバルブとは、管内などを流れる流体(液体、気体など)の流量を調整したり完全に遮断する事を可能とする、流体の流量制御を行う流量制御バルブの一種です。

2サイクルエンジンの吸気ポートと排気ポートの関係も一種のピストンバルブと考えられ、最近の電子化で使用される機会は減っていますが、ガソリンエンジンのキャブレターもピストンバルブの原理を使用しています。

その他、金管楽器(トランペットなど)もピストンバルブにより空気の流れを変化させることによって音程を変化させています。

ピストンバルブの使用用途

原理が簡単で比較的高圧の流体の制御もできるため、多くの場所で活用されていますが、身近な場所では水洗便所のフラッシュバルブ内で水の流れを制御する部品としてピストンバルブが使用されています。フラッシュバルブでの例は、高圧の水道管に直付けされても水道水を安定して制御できるピストンバルブの特徴をよく表している使用例です。

また、工場やプラントなどの流体を流す配管の開閉操作弁もピストンバルブであることがほとんどです。プラントなどでは高温、高圧の水、油、水蒸気などの流体が使用されており、少しのトラブルでも重大な事故に結びつく現場では、ピストンバルブの様に構造が比較的簡単で高温、高圧の流体を安定して制御できるピストンバルブは重要な存在です。

ピストンバルブの原理

ピストンバルブは、細いシリンダ内でピストンが上下することにより、シリンダーに空いた穴とピストンの肩の部分の重なり部分の面積が変化し、流体の流量の制御を行います。ピストンの位置によっては、シリンダーに空いた穴がすべて塞がれる状態になり、この状況では流体の流れはすべて遮断される事になります。この様な仕組みから、高圧の流体でも比較的小さな力で、流体を制御する事が可能となっています。

すでに示したようにトランペットにもピストンバルブが使用されていますが、こちらは空気の流量を変化させるわけではありません。トランペットでは指で3つのピストンバルブを操作し、バルブの開閉を行うことで空気を流路を変化させ、空気を流す管の長さを変化させることにより、音程の変化を可能としています。

一方、ピストンバルブではフィルターや各部のパッキンなどの汚れによっては正常な動作が妨げられる可能性があるため、定期的なクリーニングが必要となります。

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