シャッターとは
シャッターとは、細長い金属の板を1枚につなげた巻き上げ式の製品のことです。
建築分野では、外部から遮断することを目的としています。上に巻き上げて上下に開閉するタイプや、左右に開閉するタイプなど様々です。
シャッターの使用用途
シャッターは、公共の駐車場や大型商業施設など、商業的な場所での使用が主でしたが、最近では戸建て住宅でもガレージや雨戸に使用されています。シャッターの巻き上げ方法は、自動と手動の2通りです。
建築基準法に基づき、防火戸の1つとしても用いられます。また、シャッターは主に防火や防犯という目的で使われるため、場所もある程度限られていました。
しかし最近では、戸建て住宅や集合住宅の雨戸がシャッター形式となり、これまで以上に身近なものとなっています。そのため、住宅に限らず店舗用でも外装の一部としてデザイン面に留意した製品もあります。
なお、危険物保管庫や公共建物内で使うシャッターは、防火シャッターとしての役割があり、延焼防止の観点から仕様や点検が厳しく規定されています。
シャッターの特徴
長所
1. 防犯性の高さ
防犯性の高さは、シャッターの大きな長所です。シャッターを設置すると、内部が全く見えなくなります。中の様子がわからず、目を付けづらい点でも防犯に貢献しています。
2. 外気の影響を受けにくい
シャッターを降ろせば、風雨や日差しが入ることはありません。室内環境を外気から守れるため、外気の影響を受けにくいです。
3.宣伝看板にもなる
シャッターを店舗に設置する場合、外部面に接していればシャッターを降ろしたときに宣伝材料として役立てられます。お店の営業時間、休日、連絡先や取り扱っている商品を書いておけば、広告費をかけずに宣伝することが可能です。
短所
1. 開閉時の音が気になる
シャッターには避けて通れないのが、開閉時の「ガラガラ」という音です。最近のものは比較的、音が小さいタイプもありますが、どうしても開閉時の音は避けられません。
2. 自動の場合故障する恐れがある
シャッターには、リモコンによって自動で開閉できるタイプもあります。このようなタイプは、送・受信機の配線や基盤に問題があると、自動では開閉できなくなる点に注意が必要です。
ただし、天井裏のモーター部分にチェーンが取り付けられており、そのチェーンを使用すれば、修理業者が来るまでの間、開閉はひとまず行えます。
3.場合によっては取付できない
取り付ける箇所の構造やスペースによって、シャッターを取り付けられない場合もあります。元からシャッターが設置されていれば問題ないですが、新規で取り付けようとすると、シャッターの重量に耐えられない、シャッターボックスと呼ばれる巻き上げ部分を確保するスペースがないなど、制限を受ける可能性もあります。
シャッターの種類
1. 軽量シャッター
軽量シャッターは、戸建て住宅の車庫や店舗の出入口に設置されるタイプです。ただし、軽量シャッターは構造上、防火設備とは認められていないため、取り付けようとしている地域によっては不可能な場合があります。
2. 重量シャッター
重量シャッターは、オフィスビルや大型店舗の外部出入口や、工場・倉庫の外部出入口に設置されるタイプです。また、内部においては、防火区画の防火戸としても利用されます。そのため、火災報知器や煙感知器と連動しており、緊急時には自動で閉まるようになっています。
3. 高速シートシャッター
高速シートシャッターとは、人や車が頻繁に出入りする倉庫の出入口に使用されるタイプです。シャッターのパネル部分が金属製ではなく、ビニール製になるので、開閉スピードを求められる場所に向いています。
4. オーバーヘッドドア
シャッターというと巻き上げ方式を思い浮かべますが、オーバーヘッドドアはシャッターのパネル部分が、開く時にはそのまま内部の天井へスライドするタイプです。シャッターの機能はそのまま、開閉の静かさやスピードを求める場合におすすめです。
5. 窓シャッター
窓シャッターとはその名の通り、住宅などの窓に取り付けるシャッターです。1階部分に取り付ければ防犯はもちろん、隣家と接近している場合は防火の役割も果たします。また、荒天時には窓ガラスの保護する役割もあります。