ステンレスサッシ

ステンレスサッシとは

ステンレスサッシ

ステンレスサッシとは、窓枠などのサッシ (英: sash) がステンレスという材質で作られた建材です。

通常、サッシの材質といえばアルミが多く使われていますが、ステンレスの方が強度も耐食性も優れています。外観的にもステンレスには鏡面のようなあでやかさがあります。

アルミがサッシの材質として好まれる要因の一つに、コスト面が挙げられます。重量当たりの単価はステンレスの方がアルミより安いですが、ステンレスの方がアルミより比重が大きいため、同じ建材を作成するとアルミの方が安くなります。このような違いもあり、ステンレスサッシはアルミサッシと用途によって使い分けされています。

ステンレスサッシの使用用途

ステンレスサッシは、ステンレス鋼 (鉄にクロムを一定以上まぜたもの) を原材料としているため、耐食性に優れ強度も増しています。そのため、特定の環境下で使用されることが多く、以下のような用途で活用されています。

1. ビルや商業施設のエントランス

自動ドアと組み合わせて使用され、耐久性やデザイン性の高さが求められる場所に適しています。

2. エスカレーターの乗降台

強度が必要な場所に採用され、安全性を向上させます。

3. 医療・研究施設

病院やクリーンルームなど、衛生面が重視される環境で使用されます。ステンレスは清掃が容易で、抗菌性にも優れています。

4. 防火・防犯設備

ステンレスは燃えにくいため、特定防火設備として、火災時に煙や炎の拡散を防ぐための防火戸に使用されます。また、強度が高く、破壊されにくいため、防犯性を高める目的でも使用されます。

5. 海岸近くの建物

塩害に強い特性を持つため錆びにくく、海に近い建物のドアや窓などにも使用されています。

ステンレスサッシの性質

ステンレスサッシは、主に以下のような性質を持っています。

1. 耐食性が高い

ステンレスは酸化しにくく、錆びにくいため、屋外や湿度の高い環境でも長期間使用可能です。

2. 強度が高い

ステンレスはアルミよりも硬く、耐衝撃性に優れています。重量物を支える窓枠やドア枠としても適しています。

3. 耐熱性・耐火性に優れる

高温環境でも変形しにくく、火災時の安全性が向上します。

4. 美観を保ちやすい

ステンレスサッシは鏡面仕上げやヘアライン加工が施されることが多く、高級感のあるデザインを実現できます。傷がつきにくく、メンテナンスが容易です。

5. 加工がしやすい

ステンレスは比較的柔軟な加工が可能であり、デザインの自由度が高いです。ただし、アルミよりも加工には高度な技術が必要となります。

ステンレスサッシの特徴

1. 長所

ステンレスサッシの性質で説明したように、ステンレスサッシは耐久性、耐食性、強度に優れた建材であり、工場や病院、商業施設など様々な環境で利用されています。その高い性能から、特に厳しい環境や高級感を求められる建築物に適しています。

2. 短所

加工しにくい
ステンレスは材質が固いため、複雑な加工がしにくいです。止水性などの精密さが求められる住宅用サッシには、不向きと言えます。切断や溶接に高度な技術が必要です。

重量がある
ステンレスには強度がある分、重量があります。住宅に使用する場合、取り付ける箇所の強度が必要になったり、窓を手で開けるには重くてうまくスライドできなかったりする恐れがあります。

コストが高い
アルミサッシやスチールサッシに比べて価格が高くなります。

指紋や汚れが目立ちやすい
鏡面仕上げのものは特に指紋が付きやすく、こまめな清掃が必要です。

ステンレスサッシの選び方

ステンレスには艶があり高級感を持った素材で、なおかつ強度が高いため、高級感や高さがある入口が必要なオフィスビルや病院、大学などの様々な大型施設向きと言えます。建物入口の回転ドアやエントランスの窓に使われたり、外装仕上げとしてカーテンウォールのフレームにもステンレスサッシは使用されます。

しかし、熱伝導率が低く、外気を伝えやすいことから、室内空間の快適性が求められる戸建てにはほとんど使用される事はありません。建物の顔となる部分に使用される場合が多く、表面の仕上げ方法や色使い、建物全体の外観とバランスがあっているかという点も配慮することが大切です。

ステンレスサッシのその他情報

1. ステンレスサッシの表面仕上げ方法

  • 鏡面仕上げ:鏡のような光沢感を持つ仕上げです。
  • ヘアライン加工:一方向に細かい筋を入れることで指紋や傷、少しの凹みなどが目立ちにくくなります。
  • ソフトバイブレーション加工:円を描くような研磨で独特の風合いを持ちます。

2. ステンレスサッシの色付け

色をつけるなら塗装が一般的ですが、普通のペンキを使用しても塗料がステンレスに乗らずうまくいきません。そのため、薬品の中にステンレスを沈め、表面に人工的に酸化被膜などをつくり、色付けする手法があります。ステンレスの持つ美しさを生かしつつ着色することで、選択の幅も広がります。

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