ガラスミラー

ガラスミラーとは

ガラスミラー

ガラスミラーとは、ガラスの片面を反射処理として銀引きした、ガラスを板材として製作された鏡のことです。

現在流通しているミラーには、フィルムミラーをはじめアクリルミラーアルミミラーやステンミラーと多彩ですが、そのような状況のなかでもガラスを使用したミラーは、根強い人気と需要があり、供給は続いています。

種類によってメリットとデメリットがあり使う場所や用途で使い分けされています。

ガラスミラーの使用用途

ガラスミラーの使用用途は下記のような例があります。

  • ダンススタジオの壁面に設置する超大型の鏡
  • 小さな女の子向けのままごと用のコンパクトに使われるプラスチックミラー
  • エレベーター内部に使用されているステンレス鏡面ミラー

ガラスミラーは、使う場所によってある程度仕様が決まり、映り具合や値段・保守性も数あるミラーの中で一番と言われていますが、取り扱いが難しい事や、少しの衝撃で破損してしまうデメリットがあります。

現在もガラスミラーが多くの場面で使用されている理由は、他材料でできた鏡と比較して、コストが安いことに加え、映像のゆがみが圧倒的に少なく、防湿・防曇の処理が可能なためです。トイレや浴室といった湿気が多く条件の悪い場所でも使用できることが特徴となっています。

また、人が容易に触れる場所に設置されても、鏡面の金属面や銀幕保護膜は鏡の裏面となっており、鏡面に傷がつきにくく使用に伴う劣化が小さく見えることもメリットです。

ガラスミラーの原理

ガラスでできているため燃えず、有毒ガスを出す心配もありません。通常の透明ガラスにはいくらかの鉄分が含まれていることから、ガラスが厚くなると緑色が目立つようになります。

ダンススタジオなどに使用される大面積のものは、映像歪みを防止するために厚いガラスの鏡が使われていますが、実際の色と比べて顔色が青く見えることがあります。

ガラスを製造する際に鉄分を抜くことで製作される、美術館のショーケースなどに使用される高透過ガラスを材料とした高透過ミラーは自然の色をそのまま見せることができるため、美容室などに使用されています。

色を付けたガラスに銀膜を付けたカラーミラーは、茶色やグレーのガラスに銀膜を施すことで、レトロ感や重厚感を付けることができるため、レストランやホテルのフロアなどで場所の雰囲気を演出させるために使用されています。

それぞれのコンセプトに合わせて色を選ぶことができるため、建築デザイナーやインテリアデザイナーから人気があります。

ガラスミラーのその他情報

ガラスミラーの使用上の注意

ガラスミラーはガラス製品であるため、割れた時に破片でけがをする可能性があります。破損した場合の飛散防止の観点から、公共の場所に設置される物には飛散防止フィルムなどが施されていることがあります。

また、近年は鏡の経年劣化が早まっている傾向があります。かつて鏡の製造には腐食防止のため鉛などの重金属が添加されていましたが、近年の環境規制の観点から、重金属を抜いて製造された鏡が主流となってきています。そのため、近年の鏡は清掃頻度の多いトイレ洗面所や、常に多湿である浴室に設置された鏡で局所的に腐食が見られることが多くなってきています。

鏡の清掃やメンテナンス方法によって寿命が大きく変わるため、設置する際には湿気や水が滞留し、鏡と長時間接触することを防止する納まりにすることや、清掃する際には使用する洗剤が中性でありかつキレート剤などの化学反応を引き起こすものが入っていないものを選択することが必要です。

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