溶融亜鉛メッキ塗装

溶融亜鉛メッキ塗装とは溶融亜鉛メッキ塗装

溶融亜鉛メッキ塗装は、溶けた亜鉛に被加工材料を漬け込みメッキ処理を施します。ドブ漬けメッキとも呼ばれる加工方式です。厚みのある亜鉛皮膜を形成できる点が特徴です。

溶融亜鉛メッキ塗装を施すことで、サビから材料を保護する効果が得られます。溶融亜鉛メッキ塗装の場合は、非常に長期間、保護効果が継続するという特徴をもちます。

シンプルなメッキ処理方式であることから、加工コストが安い点も溶融亜鉛メッキ塗装の大きな特徴です。

溶融亜鉛メッキ塗装の使用用途

溶融亜鉛メッキ塗装は、安価で耐久性に優れる特徴があるため、非常に多くの分野で使用される加工方式です。潮風にさらされる環境でも約10年にわたり、サビから材料を保護する効果が継続します。そのため、屋外で風雨にさらされる製品および部材において使用されています。

使用例を挙げると、建設機械、駅舎、道路などの公共施設、ガードレールなどで使用されています。

その他、溶融亜鉛メッキ塗装は、人が訪問しづらく定期的な保守が困難な建造物に対しても使用されています。山の中の鉄塔がその例です。メンテナンスにかかる費用が抑制できます。

溶融亜鉛メッキ塗装の原理

溶融亜鉛メッキ塗装は、亜鉛と鉄材料の化学反応による結合(合金化反応)であるため密着強度が高いという特徴を持ちます。そのため、吹き付けや表面に塗るだけの一般的な塗装と違い、強い摩擦や衝撃を加えない限り剥がれません。

また、亜鉛は「保護被膜作用」と「犠牲防食作用」を持ちます。以下にそれぞれの作用を記載します。

保護被膜作用とは、材料を覆い保護する皮膜として働く作用です。亜鉛は、水や空気に対して化学反応しにくい特性を持ちます。

犠牲防食作用とは、亜鉛が部材よりも先に溶け出す作用のことです。そのため、仮に亜鉛皮膜にキズが付き部材が剥き出しになっても、この作用が生じるため、部材が保護された状態が継続します。

溶融亜鉛メッキ塗装は、厚みのある亜鉛皮膜を形成できるので、保護被膜作用ならびに犠牲防食作用による効果が大きい点が特徴です。

溶融亜鉛メッキ塗装は、剥離しにくいという特徴に加え、亜鉛が備える2つの作用により、非常に長い期間部材を保護します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です