内面研磨

内面研磨とは内面研磨

内面研磨とは、シリンダ、パイプ、チューブ、あるいはノズルの内面を研磨することです。加工対象物は、金属のみならず3Dプリンターで製作したパイプなど多岐にわたります。内面の凹凸の除去や仕上げのほか、切断後のバリ取り、錆取り、内面寸法の調整など、さまざまな目的で研磨を行います。

また、医療や分析機器においては、高品質の金属チューブが重要な役割を果たしています。金属チューブ内面に鏡面加工を施すことにより、正確な量の薬液の注入や、精度の高い成分検査が可能になります。

内面研磨の使用用途

内面研磨は、エンジンをはじめとしたシリンダー類、機械設備の部品、医療機器まで幅広く利用されています。

オートバイ、自動車、船舶、鉄道車両においては、各種シリンダーの錆落としや内面寸法の調整を行っています。

金属あるいは非金属パイプ加工において、切断後のバリやカエリの除去、および溶接時に生じた溶接ビードやスパッタの除去に用いられています。

このほか、機械設備のメンテナンス時における錆取りや塗装剥がし、および医療機器や分析機器に用いるチューブの鏡面仕上げに利用されています。

内面研磨の種類

内面研磨には、砥粒研磨や化学研磨、電解研磨、磁気研磨などがあります。それぞれの概要を以下に示します。

1. 砥粒研磨

砥粒研磨は、物理研磨のひとつであり、砥粒を利用して加工対象物を直接研磨する方法です。固定砥粒方式とも呼ばれています。樹脂や繊維、あるいは金属に砥粒を付けた砥石で研磨します。

2. 化学研磨

化学研磨は、化学研磨液(酸性液体)に加工対象物を投入し、表面を溶かして研磨する方法です。研磨液が触れている部分は、全て均一に研磨される特長があり、パイプの内面研磨においてもほぼ均一に研磨できます。

3. 電解研磨

電解研磨は、加工対象物の表面にある極微細な凹凸を電解反応により溶解し、鏡面化する研磨方法です。ステンレス、チタン、アルミなどの加工に使用します。内面研磨においては、パイプ内の電極位置にずれが生じるため、仕上がり精度に課題があります。

4. 磁気研磨

磁気研磨は、物理研磨のひとつであり、磁気を利用して研磨する方法です。 遊離砥粒方式とも呼ばれています。磁気力で磁性砥粒を加工対象物の表面上で動かして研磨します。

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