化粧フィルム

化粧フィルムとは

化粧フィルムとは、建具や家具の表面に貼ってデザイン性を高めるためのフィルムです。

裏面に粘着剤が塗布されており、剥離紙を剥がして貼り付けます。容易に施工できる点が特徴で、空間のイメージを短期間で一新させる内装材です。また、デザインが豊富で、木目調や石目調などの製品が販売されています。本物の素材と見分けがつかないほど精巧に印刷された製品も多く存在します。表面に凹凸をつけるエンボス加工が施されているため、触れたときの感触まで再現しています。

一般的な壁紙と比較し、耐久性や耐水性にも優れています。素材自体が硬く丈夫であるため、日常的に手が触れる場所でも傷がつきにくい仕様です。また、水や汚れを弾く性質を持っているため、汚れが付着した場合でも水拭きや中性洗剤を使って簡単に手入れが可能です。

化粧フィルムの使用用途

化粧フィルムは以下のような用途で使用します。

1. 水回り設備・室内建具

システムキッチンや収納棚は、長年の使用で表面が剥がれたり色が褪せたりすることがあります。ただし、設備自体を交換するには高額な費用と大規模な工事が必要です。そこで、既存の扉の上から化粧フィルムを重ね貼りすることで、筐体はそのまま活用しながら新品のような木目調やモダンな色柄に一新できます。

2. 玄関ドア・サッシ枠

玄関ドアや窓のサッシ枠の改修にも化粧フィルムは適しています。集合住宅の金属製玄関ドアなどには、塗装の劣化や凹みが発生することがあります。こうした金属建具を枠ごと交換するのは大掛かりな工事となりますが、耐候性に優れた屋外用化粧フィルムは貼り付けるだけで新品同様の外観を取り戻せます。

3. オフィス什器

オフィスにおいては、エントランスホールの腰壁や受付カウンターなどに使用します。強靭なフィルム仕上げにすることで傷や汚れを防ぎ、長期間にわたり美観を維持できます。また、塗装工事のように乾燥時間を待つ必要がなく、施工時の臭気や騒音も少ないため、施設を休業することなく短期間に改修が可能です。