ギアプーラーとは
ギアプーラーとは、設備や機器に組付けられたギアを取り外すときに使う工具です。
ねじの力を利用して引き抜くことで、錆びついたり変形したりして手では外せなくなったギアでも簡単に取り外すことが出来ます。
ギアに引っ掛ける爪には2本爪や3本爪のものがあり、3本爪の方が安定して爪をひっかけることが出来ます。ギアプーラーは、ギア以外にもベルトを掛けるタイミングプーリを取り外す際にも使用します。このことをプーリー抜きと呼ぶことがあります。
ギアプーラーの使い方
ギアプーラーの使い方を説明します。まず、ギアプーラーを対象のギアの外周部に爪を引っかけます。次に、ギアが組み付いている軸に当たるまでセンターボルトを締めこみま
す。最後に、センターボルトや爪が外れないように支えながら六角部分にスパナなどをかけて強く締めこんでいきます。その結果として、ギアが爪に引っ張られて抜け始めるので
手で取り外せるようになるまでセンターボルトを締め込みます。ギアが幅広い場合は、爪の支点穴を変えることで、爪の長さを調整することができるため直径の大きなギアにも対応することが出来ます。
あまりにも固くなったギアを外す際は、外れた拍子にギアが飛んでくる可能性があるため、十分注意して作業しましょう。
ギアプーラーの選び方
ギアプーラーを選ぶには、まずサイズから選定することになります。外したい対象が大きければギアプーラーも大きくなり、外したい対象が小さければギアプーラーも小さくなります。外す対象はギアだけではなく、ベルトを掛けるタイミングプーリや、ベアリング(軸受け)なども取り外すことが出来ます。タイミングプーリなどは、比較的大きくなりがちなので大きなギアプーラーが必要になってきます。ギアプーラーの大きさは、本体が全体的に大きくなるのが一般的です。しかし、中には爪の長さだけを長くしたタイプもあります。
その他に選ぶ要素として挙げられるのは、爪の本数です。主に2本爪のものと、3本爪のものがあり、3本爪の方が対象を3点で引っかけるため、安定性が増します。ただし、爪の本数が増えれば、それに伴い価格も上昇していきます。
また、ギアプーラーは、ベアリングを抜くことができますが、ベアリングプーラーでもギアを抜くことが可能です。したがって、ベアリングプーラーを候補のひとつとして検討することも可能となります。