灯油用ポリタンクとは
灯油用ポリタンクとは、灯油の持ち運びや保管に用いられる容器です。
材質には主にポリエチレンが用いられており、保存している灯油によって容器が劣化しないようになっています。「色」「容量」「口の数」など、さまざまな種類があり、どれくらいの量をどのくらいの期間で保存するかによって、適切な製品を選ぶことが大切です。
製品によっては、何十個もスタッキングして保管できるものや、インテリアになじむような落ち着いたデザインのものも存在します。
灯油用ポリタンクの使用用途
灯油用ポリタンクは、文字通り灯油を保存するために使用されます。灯油をストーブなどに使用する場合は、ノズルや灯油ポンプを使って灯油を機械に注入します。このとき灯油をこぼすと、思わぬ事故につながるため注意が必要です。
ポリタンクは、灯油を長期間保存できます。しかし、中身の灯油は、光や空気と反応して劣化するため、5年以上の保管は推奨されていません。なお、劣化した灯油は、ガソリンスタンドなどで安全に引き取ってもらえます。
灯油用ポリタンクの原理
灯油用ポリタンクは、太陽の紫外線による劣化を防ぐために、透明ではなく赤や青などで着色されています。東日本では赤のポリタンク、西日本では青のポリタンクが使われるのが一般的です。ただし、ポリタンクの色に規定はないため、黒やモスグリーン、オレンジなどのポリタンクもあります。
どの色のポリタンクを使用しても構いませんが、誤飲や誤用を防ぐために、飲料用や軽油用などとは区別がつくようにしておくことが大切です。灯油用ポリタンクに軽油を入れる際は、ポリタンクに「軽油」の表示をすることが消防法で決められています。軽油には、軽油用ポリタンクがあるため、そちらを利用したほうが安全です。
灯油用ポリタンクの選び方
灯油用ポリタンクの選び方を、以下の6点にわけて解説します。
1. 容量
灯油用ポリタンクの容量は、10リットルの比較的コンパクトなものから、20リットルの大きなものまで数種類あります。最も一般的な容量は、18リットルです。満タンにした場合、灯油の重さが約14.5kgで、ポリタンクの重さが約1kgのため、合計で15.5kgほどの重さになります。
10リットルのサイズは、持ち運びが便利です。20リットルのサイズは、大量保管に適しています。そのため、暖房の使用頻度が高い地域では、20リットルの大きい製品がよく使用されています。
2. 形状
灯油用ポリタンクには、容量のほかにも形状の違いがあります。立方体型のものや、1辺だけが短くて薄い長方形型のものなど、さまざまな形状があるため、収納スペースに応じた製品を選ぶことが可能です。
積み重ねて保管できるスタッキングタイプは、収納スペースを有効に使えます。
3. 口の数
灯油用ポリタンクは、口の数が1つのものと、2つのものがあります。2つのものは、片方の口が斜めになっている製品が多く、ノズルをつけて傾けて給油するのに便利です。
灯油ポンプを使用する場合や、ポリタンクに灯油を補充する際は、水平の口を利用したほうが取り扱いやすいです。
4. ノズル
灯油用ポリタンクから給油する際は、別売りのノズルや灯油ポンプが必要です。しかし、製品によっては、あらかじめノズルがついている便利な製品もあります。
5. 色やデザイン
灯油用ポリタンクには、決められた色やデザインがありません。色々な見た目の製品があるため、インテリアに応じて選べます。例えば、緑で落ち着いた色や、青の華やかな色、ミリタリー調のデザインなどの製品が存在します。
6. JISマーク
灯油用ポリタンクの色やデザインに決まりはありませんが、品質を保証するためのJIS規格が定められています。JISマークのついている製品であれば、安全性に十分配慮して製造されているため、安心して使用できます。