テーピングマシンとは
テーピングマシンとは、電子部品をテープに熱シールで固定してリールに巻き取る機械であり、主として基板に半導体チップを表面実装する工程に使われます。この工程では、テープに埋め込まれた電子部品を順次取り出して安定した供給ができます。
テーピングマシンには、すべての工程を自動で行う自動式と、電子部品をカバーテープでシールしてリールに巻き取る半自動式とがあります。リールに巻き取るにはロールドラムが必要ですが、ドラムの振れを小さくするため表面精度が高いドラム必要です。
テーピングマシンの使用用途
半導体製造ラインにおいて、表面実装の工程にテーピングマシンを組み込むか、またはオフラインで電子部品を埋め込んだテープをリールに巻き取って、リールを実装ラインに供給するか、どちらかを使います。これにより、安定して高速で電子部品が供給できるようになります。
また、電子部品などをカバーテープでテープに埋め込む通常の機能と、検査して良品のみを再テーピングしたり、ばらの部品を整列させてテーピングする機能などを組み合わせたテーピングマシンも使用されています。
テーピングマシンの原理
微小な電子部品を表面実装で使用できるようにする包装方法の一つとして、連続テープを作るのが、テーピングマシンです。エンボスキャリアテープと呼ばれる樹脂製品や紙のテープに、ポケットと称する凹状のくぼみを連続的に付けます。そしてそれぞれのポケットに電子部品などを一つずつ入れて、カバーテープで蓋をしてシールします。カバーテープは熱テープを使用するのが一般的で、次いでリールに巻き取ります。
テーピングマシンを単機能で使う方式のほか、実装工程の前後の工程と結合したテーピングマシンもあります。例えばLEDをパーツフィーダから供給し、ターンテーブル上で検査した後、キャリアテープのポケットに入れて画像カメラで姿勢をチェックします。その後カバーテープでシールしてリールに巻き取ります。また、モバイル機器用の小型スイッチをパーツフィーダーで供給して特性検査後、良品はテーピングし、不良品はランク分けするなどの複合機も多く使われています。
JIS C0806-3「自動実装部品の包装−第3部: 表面実装部品の連続テープによる包装」は、キャリアテープの種類・サイズ・精度、ポケットのピッチ・サイズ・精度、カバーテープや巻き取りリールのサイズ・精度などを定めています。
参考文献
http://www.palmec.co.jp/ProTape/index_Tape.html
https://www.nomuraplating.com/glossary/%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%B3/
https://www.autec.co.jp/product_type/taping/
https://kikakurui.com/c0/C0806-3-2014-01.html