スイッチガード

スイッチガードとは

スイッチガードとは、装置の誤動作や誤操作を防ぐための保護デバイスです。

主に、工場や製造プロセスなどで使用されます。産業用のスイッチは制御盤の盤面などに設置され、通路上に設置されることも少なくありません。その場合は通行中に体が触れてしまうなど、意図しない形でボタンを押してしまうことがあります。

産業用機器を意図せずに運転させると事故や故障の原因となるため、スイッチガードを使用して誤操作を防止することも多いです。スイッチガードは機械の重要なスイッチやレバーなどを物理的に覆い、誤って操作されるのを防ぎます。これにより、事故や機械の誤動作を減少させ、作業環境の安全性を向上させます。

スイッチガードの使用用途

スイッチガードはさまざまな場面で使用される機器です。以下はスイッチガードの使用用途です。

1. 産業機器

場や製造プロセスでの機械や装置の誤操作を防ぐために使用されます。これにより、事故や機械の誤動作を防ぎ、作業者や設備の安全を確保することが可能です。

2. 電子機器

電子機器やコンピュータの誤操作を防ぐために、キーボードやスイッチなどにスイッチガードが組み込まれることもあります。特に、重要なコンピュータシステムやデータセンターにおいては誤操作の防止が非常に重要です。これにより、ヒューマンエラーによる通信障害などのリスクを低減させることが可能です。

3. 鉄道車両・航空機

列車や地下鉄などの鉄道車両において、運転台や制御パネルにスイッチガードが配置されることもあります。運転者が列車を誤操作してしまう危険性を低減することが可能です。

また、飛行機のコックピットにおいて、重要なスイッチやコントロールにスイッチガードが設けられます。パイロットの誤操作を防ぎ、航空安全性を確保します。

スイッチガードの原理

スイッチガードは、誤ってスイッチやボタンを操作することを防ぐために物理的なカバーです。これを使用することにより、意図しない操作が行われるのを防ぎます。誤操作を防止する原理は物理的にカバーを設け、誤ってスイッチを触れなくなるようにすることです。

カバーは樹脂などで製造されるのが一般的です。ボタンへの視認性を高めるため、透明なアクリルなどで製造されます。カバーには蝶番などが設けられており、必要に応じてボタンなどにアクセスできるようになっています。

スイッチガードは、設計が作業者や操作者にとってわかりやすく、容易に操作できるように設計されます。スイッチの位置や色、形状などが設計の一部として考慮され、視覚的な認識を向上させることが可能です。

スイッチガードの種類

スイッチガードは、大きく分けて2種類あります。前面を覆うタイプと、ガードリングタイプです。

1. 前面を覆うタイプ

前面を覆うタイプは、アクリルなどの樹脂で作られ、前面を透明塩ビ等の透明な材質でスイッチを覆います。アクリルパネルには蝶番などが付いており、前面を開けられる構造です。スイッチを押し下すときは、前面を開けて操作します。

2. ガードリングタイプ

ガードリングタイプは、円形の皿のような形状のガードリングです。多くの場合は樹脂などによって製造されます。中心軸から180°の対称位置が窪んでおり、チョップなどによって作動できるようになっています。

スイッチガードの選び方

スイッチガードを選ぶ際はいくつかの要素を考慮する必要があります。以下はスイッチガードの選定要素です。

1. 種類

上述した通り、スイッチガードにはいくつかの種類が存在します。用途に応じて正しい種類を選定することが重要です。

2. 取付穴

スイッチガードは取り付けるスイッチのサイズに合わせて選ぶ必要があります。取付穴の寸法が一致しない場合、スイッチガードを適切に取り付けることは不可能です。スイッチの外形寸法と取付穴の寸法を確認し、一致することを確保します。

φ30の取付穴が使用される場合が多いです。省スペースを考慮する場合は、φ22やφ25の取付穴も使用されます。

3. 色

スイッチガードの色は、安全性と可視性に影響を与えます。特定のスイッチを素早く識別するために、明るく目立つ色を選択することが重要です。例えば、緊急停止ボタンは赤色が一般的に使用され、スイッチガードは黄色を使用されることが多いです。

4. 形状

スイッチガードの形状は、スイッチが正確に収まるように選ぶ必要があります。円形や四角形など、さまざまな形状の製品が販売されています。取り付け場所とスイッチの形状に合ったスイッチガードを選択することが重要です。

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