リレーターミナルとは
リレーターミナルとは、リレーが取り付けてある端子台のことを指します。
近年、産業機器の制御演算部分にはロジックコントローラや産業用PC等の電子精密機器が使用されます。また、それらの精密機器は小型化が進んでおり、ハードワイヤーの出力容量が小さくなる傾向にあります。従って、電磁弁や電動バルブ等の出力容量が大きい計装機器を使用する際はリレーによって絶縁し、出力容量を大きくとる必要があります。リレーターミナルを使用すれば、省スペースで簡単に電子精密部品と出力容量が大きい計装機器を絶縁することが可能です。
リレーターミナルの使用用途
リレーターミナルは、産業用機器制御用として使用されます。特に、大型機器の制御用として使用されることが多々あります。具体例を挙げるとすれば、油圧プレスや油圧搬送機器、固液分離用フィルター等です。
小型の産業用装置の場合、ロジックコントローラや産業用PCを使用せず、ほとんどの場合はリレー等を用いたハード回路で制御します。電子精密機器が高価な為です。小型機器ではリレーターミナルをあまり使用しないのは、リレーターミナルを使用する最大の利点はロジックコントローラ等との接続を容易とするためだからです。
リレーターミナルの原理
リレーターミナルは、主にリレー部分とケーブル部分、端子台部分の3つのパーツに分かれます。
リレー部分は、精密機器等による出力と交流出力などを絶縁するパーツです。リレーとは、電磁石によって電気回路に使用される接点を開閉する装置です。出力容量はリレーの大きさに応じて大きくすることが出来ますが、実際に接点を駆動させるため、接点荒れ等の故障が発生します。現在、ロジックコントローラはトランジスタ出力が主流となっています。接点を持たず、開閉回数による寿命が理論上存在しないためです。ただし、直流回路でしか使用できず、DC24V等の低電圧で使用される場合がほとんどです。従って、リレーにはDC24V等の低電圧コイルが使用されます。リレーは1個から取り外し可能で、故障した場合に容易に取替が可能です。
ケーブル部分は、ほとんどの場合ロジックコントローラとの接続を容易とするため、コネクタ式になっています。10本以上の多芯で、芯線直径0.5mm2以下の細線が使用されます。
端子台部分は、プラスねじ等が使用されます。ねじ込み端子が使用される場合もあります。リレーの接点容量も5A以下と小さいことがほとんどの為、3.5M以下のねじや直径1.25mm2以下の配線用ねじ込み端子などの小型端子が使用されます。